by大神煌炉
side暦
里から大神神社へ戻る道中に私は通信機を取り出し華楠へとつなげる...
先ほどは仕事中だったし内容は大まかにしか聞くことができなかったから詳しい内容を聞く必要がある...
華楠へとつなげてしばらく経つと通信機がつながる...
「華楠...私よ...今大丈夫かしら?」
「...ああ...もしかして先ほどの連絡のことか?」
通信機から華楠の声が響く...声に張りがない...どうやら疲れているみたいだ...
「...疲れているところ悪いわね...さっきは仕事中だったから話してくれる?大神家が都に召集というものをね...」
「...大神家...私たちが召集される理由か...私も銖理から連絡をもらって驚いていた...人の里の中で一番華やかな場所である京の都...しかも依頼主はその都の中で権力者の帝らしい...どうする?」
「帝ねぇ...召集できる権力を持つ者は限られているからある程度は予測はしていたよ...でもまさか頂点に立つ人物とはね...」
私は近くの木に寄りかかり通信機越しの華楠は考えるように息を漏らす...
「...しかし何故私たちが?都には妖怪退治の専門家の陰陽師がいるって聞くが?」
「だからこそ...じゃないかな?都ってさ色々と目立つし妖怪に狙われるリスクがある...それを防ぐために対抗できる人間を近くに置きたいのでしょうね...」
「...この時代安心は金で買えるというわけか」ザザ...
華楠は通信機越しで笑う...少しノイズが出てるな...少し音声が聞き取りにくくなってきた...
「...他の子にもこのことを伝えておいてくれないかしら?」
「残りは境奈だけだ...まだあいつは仕事中か...では伝えとく」
通信を終えて私は通信機をしまい元の道を歩く...
都の権力者まで大神の事は知られるようになり名が知られてきたのは事実...これで私の目的も果たせるというものね...
あの銀髪の女性に私がここにいるということが示せるというもの...まぁあの人との関係がどうだったかまでは分からないけど...
しかし...あれから長い年月が経過した...人の寿命を考えるとなると会えないかもしれない
いつか見つけてもらえるのだろうか?私にできることは自分の運を信じるしかないよね...
「...考えても仕方ないか...とりあえず召集の準備だけはしておこうかな?」
side境奈
「ハァ?都へ召集だって?」
仕事終わりに華楠からの通信を受けてアタシは人目を考えずに声を上げたため...おかげで村人から変な目で見られている
「あの?どうされた?」
「いやなんでも...」
そういやこの通信機は出回っていないしろものらしい...他人から見ればアタシが独り言をいっているようにしか見えないじゃない!
「...華楠いったん切るよ」
通信機を切り里を出て小道に入ったところで通信を始める...
「話していいか?」
通信機からアタシの姉こと華楠の声が響く
「OK~!さっきの話さ本当なの?にわかに信じがたいけど~?」
「書状がきている...全員分の召集がなそれに...」
...都への召集かぁ...面倒だな~家族の間での仕事はある程度は楽な部類だけど都となるとそれなりに大掛かりな仕事になりそうだ...
「...境奈?聞いているか?」
華楠の言葉にアタシは長考をやめる...ヤバ...全く話を聞いてなかった
「うぁ?聞いてるって...他の妹たちは何か言ってた?」
通信機越しに華楠の溜息が漏れる...
「...今言ったばかりだ...全員知らせを聞いて喜んでいた」
へぇ...戦闘狂の煌炉に流れに身を任している銖理はある程度予測はしていたけど...戦闘行為を嫌っていた潤香が入っているとなると意外だった...色々とタガが外れてしまったのだろうか?
「へぇ...潤香がねぇ」
「色々と変わってしまったな...私たち家族は...」
華楠の声のトーンが下がる...まぁ気持ちは分かる...昔と比べて変わっちゃったね...アタシたちは
「了解...じゃあアタシも戻るから」
通信を切りアタシは実に着けている着物を見る...能力のせいで土汚れがある...
「...京の都ねぇ良い着物でも売ってないかしら?」
別の楽しみを考えながらアタシは帰宅する
一方その頃都にある宮廷内にて...
ここはこの都にて最高権力者の帝の宮廷でありとある一室で男女が話あっている...
一人はこの宮廷の主である帝...女性の方は帝の妻である玉藻前...日ノ本の人間には珍しく金色の髪をしておりとても美しい顔をしているが...
side玉藻前
「大神家を...この宮廷に召集したんですか?」
私の質問に夫である帝は笑っている...
「ああ!それなりに業績があるからの!書状は届いたころであろ」
マズイ...只でさえこの都の頂点に立っている陰陽師こと安倍清明を警戒しているのに!!大神が来たらとんでもないことになる!!ここは何としてでも考え直してもらう!!
「どこの馬の骨を!?清明だけで充分でしょう?」
「まぁ...そう言うな...最近は妖怪が活発になっておるからの...駒は増やしておいて損ではないだろう?それに大神の構成員は全員美女だとうわさが流れているぞ?」
「っ~!...そこまで言うならいいです...」
私は部屋を出て廊下を早足で歩く...私の手に自然に力が入る...
折角手に入れた幸せをここで失うわけにはいかない!!何としてでも守ってやる...どんな手を使ってもな!!
玉藻前...誰でしょうね?
ではこれにて