by大神暦
都への召集が書状が来て早一週間...
大神暦は依頼主である帝に会うために都にある宮廷へと足を運ぶ...
いつも通りの陰陽玉のような白と黒の着物を身にまとい下駄をカランカランと音をたてさせて都の長い通りを歩く
side暦
「へぇ...大きな宮殿だこと」
私は宮廷の前に立ちその外装を見る...都の中では立派な建物であり独特の美しさがある...やはり歴史の流れというのは色々と文明が変わるのも頷ける...
「...うちの神社もまねてみようかしら?」
宮廷の前に立ち門の前にいる防人に帝からの書状を見せる...
「大神家の当主...大神暦です...帝からの召集に参りました」
「大神?...お待ちしておりました...こちらへどうぞ」
防人は私を宮廷内に入れる...
宮廷内も広い...流石は都の権力者がいるだけはあるか
防人についていきながら私はある一室に通される...
「ここでお待ちください...帝もすぐに参りますので」
「...ええ」
部屋の中央にある座布団に座り私は前を見る
目の前には段差があり簾がかかっていて奥が見えない恐らく帝が座る場所だろうか?
少し空気が重いな...
...しばらく待っていると簾の奥に人影が見える
「...待たせたの...大神の当主殿...余こそが帝である」
「大神家当主の大神暦です...召集に遅れて申し訳ありません」
「良いお主のうわさは聞いておる...妖怪退治屋としての中々の腕を持っていると」
「...運が良いだけです」
「運も実力のうちだ...今日はお主だけか?」
「いえ...外におりますそのうち来るでしょう...」
「そうか...中々楽しみじゃの...大神の者は絶世の美女が多いと聞くからの」
他の子は仕事が終わり次第来るだろう...しかし美女ねぇ...大神の事が知られ過ぎたかしら?
「美女とは恐れ多い...」
「ハハハ!...謙遜するでないお主も中々の上物じゃ...まぁうちの妻には負けるがの!さて雑談はここまでにしておこうかの...お主ら...大神家を余の直属の陰陽師として仕えてもらおうとな」
...やっとその話か
「直属の陰陽師ですか」
「うむ...近年妖怪が活発になっているのはお主も知っているじゃろう?この都は華やかな分妖怪に目をつけらてしまうことがあってな...強い者は懐に入れておきたいのじゃ...金は出すぞ?」
前と内容は変わらないが強い妖怪と戦うことになるだろうか?私たちなら大抵の事は何とかなるし...ここに仕えていれば情報が沢山入ってくる...私にとっては好都合ね...
「ええ...引き受けますよ...元々そのつもりで来たのですから」
「おお!そうか!では頼むぞ...では最初の依頼を頼むぞ?」
帝は簾の奥から書状を出す...
「これは?」
「...妖怪で最強と言われておる者を退治しにいった陰陽師が帰って来ないのでなそれの確認を頼む」
「承知しましたすぐに着手いたしましょう...本日の事は他の者にも伝えておきますので」
私は帝に一礼をしたあと部屋を出る...
side玉藻前
当主だけではなく遅れて他の者まで来た...色々と厄介だ...
「くそ...」
私は遠く離れた廊下の影から庭に集まっている大神の者たちを見る...
全部で5人おりそれぞれの髪は長く緑・黄・赤・白・黒となっており格好は髪の色に合わせた着物を身に着けている...
「全員...うわさ通りの女だな...それにしても」
全員の顔を見て比べてみると瓜2つだった...
髪の色・髪型は異なっているがそれ以外は全て同じだ...
ここまで同じ顔を見るなんて長い私の人生であっても中々ないな...
私から一番近い赤髪の女性を見るとキセルを咥えて火をつけている...
髪を頭頂部で1本にまとめて総髪(ポニーテール)にしており顔には黒い狐の面をつけており口元しか表情は見えないが眠そうな表情をしているような気がする...
「ねぇ...帰っていいか?暇なんだが?」
赤髪の女性がつぶやくと黒い髪の女性がたしなめる...
「駄目ですよ...仕事なんですから...今は待ちましょう」
「退屈なんだよ...あれから30分は経とうとしているんだぞ?母さんと帝は何を話し込んでいるんだ?」
...母さん?
今母さんと言ったな?まさかあの当主の事か?見た目からして同じくらいの年に見えるのに...
「皆...話し終わったよ」
その声の方向を見ると大神家の当主が庭に現れる...長い金髪に白と黒の着物を身に着けている...
「話しは終わったの~?で?アタシらはどうすんのさ?」
黄色の長い髪の側面を結んだ女性が当主に尋ねる
「とりあえず1つお仕事はもらったよ...とある陰陽師の救助だってさ」
当主はピラピラと書状を振る
「...救助?」
「...とある妖怪を退治しようと向かったきり戻ってこないんだってさ...生存は絶望的だけど...遺族がせめて骨だけでも持ってきて欲しいとのことだよ...」
当主は5人を見回した後緑色の髪の女性に書状を渡す...
「...行ってくれるかな?華楠」
「私が?」
華楠呼ばれた女性はジッと書状を見ている...
「この中では一番向いているわ...」
「...書状の通りにすればよいのだな?任せてくれ」
華楠はそのまま宮廷の入り口に向かい当主は他の者に指示をしている...
「銖理と潤香は宮廷で待機していてくれない?私たちは別件の仕事してくるからさ...何かあったら連絡お願いね」
「分かったけど..他の仕事?」
白い髪の女性こと銖理が当主に尋ねる...当主は黄色の髪の人物の肩を叩く...
「...境奈の仕事が溜まりにたまっているの...煌炉...一緒に来てくれない?」
「分かった」
「2人共ごめんねぇ~」
境奈と呼ばれた女性は煌炉と呼ばれた女性と当主に手を合わせる...
「はいはい...お仕事に行くよ~」
当主は2人を引き連れて宮廷を後にする...
残されたのは白い髪の女性銖理と黒い髪の女性潤香のみとなった
「2人か...せめて1人なら始末できるのに」
私が2人を観察していると銖理は荷物から琵琶を取り出し奏で始め辺りに琵琶の音が響く...
「あら?琵琶を持ってきたんですか?」
「...最近始めたの...仕事終わりに一曲...中々面白いよ?」
「そうですか...私もゆっくりしますかね」
2人はそのまま庭に居座る...どうやらバラバラには行動はしないようだ
「仕方ないか...連中は私には感づいていないようだし下手に出る必要はないか」
私は自室に戻り今後の予定を考える...
話しが徐々に進んでいく...
ではこれにて