by大神煌炉
翌日の夜の宮廷では暦にある人物の見張りを頼まれた煌炉は寝ずの番でとある人物を見張っていた...
使用人に部屋にてキセルをふかしているようだが流石に無理がたたったのかうっつらとしている
「すぅ...んあ!...寝てない!寝てない...」
と先ほどからこの調子である...そのためか集中力が切れているのか彼女を見ている人物の存在に気づいていなかった...
side玉藻前
「...あいつ1人か」
私は使用人の部屋を覗きこみ中にいる赤髪の女こと大神煌炉を観察する...
あの女この5日間ずっとあの調子だ...使用人の部屋でキセルをふかしながらずっといる...何でこいつが?まさか...私の見張りか?
...いやそんなはずはない!私とて大妖怪...完璧に人として生活をしているんだ...ばれるはずがない
(...だが今がチャンスか?)
今の奴は1人...しかも連日の無理がたたったのか居眠りをしている...殺るなら今か?
私は部屋にそっと入り奴の動きを観察する...
奴は部屋の中央を陣取りあぐらをかいて眠っている...顔半分が狐の面で隠れているため表情が判別できないがかすかに寝息のようなものが聞こえる...
(...どうやら今がチャンスのようだ...悪く思うなよ)
私は爪を伸ばし奴の首に向ける...
コツ...コツ...コツ...
奴の首間近というところで廊下から足音が聞こえ私は攻撃を中止する...足音が近づいてくる...
(!?廊下から足音?誰か来る!)
私はとっさに押し入れの中に身を隠し隙間から部屋の様子を確認する...
「煌炉...失礼するぞ」
部屋に入ってきたのは長い緑色の髪の女こと大神家ナンバー2の大神華楠だった...
この前風見幽香を撃退したと情報が入ってきている...こいつはやばい...
華楠の言葉に居眠りをしていた煌炉はびくりと体を震わせる...
「...何?姉さん」
煌炉は何事もなかったかのように振る舞うが華楠は溜息をつく...
「念のために聞くが...お前...今眠っていたか?」
「...まさか?久々の大きい獲物がいるんだ...眠るわけないでしょ?」
煌炉の言葉に私は心に疑問を残す...大きな獲物?
「どうだか...私には居眠りしているようにしか見えなかったぞ?その口に咥えているキセルだが火種が消えている...そんなものを長時間口に咥えていたのか?」
華楠の言葉に煌炉は黙っている...華楠はそんな煌炉を見てフンと息を漏らす...
「母さんからの頼みとはいえ...少しは眠ったらどうだ?ここは私が見張ろう...」
「待った!...私の獲物だよ?横取りはいくら姉さんでも許せない!」
煌炉は華楠を睨む...仮面ごしとはいえ彼女の表情が怒りに染まっているのが分かる...
「誰が相手なぞするか...人の獲物を横取りする程私は飢えてはいない...さっさと休め!何かあったら呼ぶ!」
「...その言葉忘れないでよ」
「待った!」
煌炉は部屋を出ていこうとするが華楠は懐から1つの瓶を煌炉に投げて渡す...
「...これは?」
「...銖理からの依頼だ...その劇薬を火山かどこかに破棄してくれとな...帰る途中で何とかできるだろう?」
「...分かった」
煌炉はそれだけを言い外に出る...残された華楠は独り言のようにつぶやく
「...全く...あいつにも困ったものだ...まだ確かな証拠はない...あの帝の奥方の正体についてはな」
華楠も部屋を出ていく...
確かな証拠?獲物?帝の奥方?...どういうこと?
「まさか...私の正体が?」
目の前がまわり始め...立ちくらみがする...
煌炉がいたのは私を見張るためか...まさか大神家に私の正体がばれたというのか?
...させない!せっかく手に入れた幸せをこんなところで潰えてたまるか!!
「...させるか...私の幸せを...」
私は押し入れから出て怒りで体からあふれ出す妖気を必死で消しながらそこを後にする...
終了!
最近忙しいけど何とかやれています!
ではこれにて