by大神煌炉
宮廷を後にした大神煌炉は華楠から渡された謎の小瓶を持ちながら参道を歩いていた...
どこかに破棄しろと言われたがそんな面倒そうなことは彼女にとっては依頼でも何でもなかった...
彼女はおもむろに小瓶を手に取る...
side煌炉
「...燃やすか」
私は小瓶を手に取り手に妖力を込める...
姉さんから渡された謎の物体だがさっさと燃してしまった方がいい...どこかに破棄しろと言われたが考えるのも面倒だ...自分で壊した方がすぐに済む...
ボン!
手の中で軽い爆発が起きる...これであの謎の小瓶も木端微塵...
「...?」
手の中に何かがある?私が手を開くと小瓶が傷1つもない状態で存在していた...
「...ば...馬鹿な...」
小瓶を地面にたたきつけるが割れもしない...どういうことだ?
「これならどうだ!」
私は巨大な火炎弾を小瓶にぶつける...これでなら妖怪でも消滅するのだから小瓶も只では済まないはず!!
「...?」
煙が晴れる中地面には小瓶が1つ転がっていた...溶けもせず焦げもせずに!!
「~!おのれ!只の物の分際で!!」
大神煌炉は2時間近く小瓶に攻撃を加えた...しかしながら小瓶には傷1つもつけることができなかった...
それもそのはず...これは月の賢者こと八意永琳が作った強化小瓶...(¥25000)
像が乗っても核爆弾が爆発しようが壊れないという優れもの...その小瓶に入っているのだから中の液体はどれほどの価値があるのだろうか?
「ぜぇ...ぜぇ...」
...無駄に妖力を消費してしまった
久しぶりに好敵手に会った気がする...だがこのままではいけない...私の攻撃では壊れないことが実証されたならやることは1つ!
「...火山の中に放りこむか」
いくら五行の火の力を持つ私といえども火山の中のマグマ程の火力は出せない...少し口惜しいが地球の力に頼ってみるか...
「善は急げだ」
私は火山のある地域に向けて走る...
だが私に頑張ってついてきている者がいるとはその時は思わなかった...
富士山:頂上
1時間後私は富士山の頂上に到着する...
妖獣モードならもっと早く来れたがあれは妖力を激しく消耗する...楽しい戦いの時にしか使いたくはないね...
富士山の火口を見下ろすと火口の方では激しく波うっているマグマが見える...
「ふふふ...これでお前もお陀仏だ...」
たかが物だが私をここまで本気にさせたんだ...好敵手として認めてやるよ...
私は火口に向けて小瓶の投げようとする...
「させない!!」
「ぐほぁ!?」
刹那...何者かの突撃を受けて私はバランスを崩し倒れる...しかも運が悪いことに岩場に顔を打ち付けてしまった...すごい痛い...
「...くっ!何者!」
私は割れた仮面を直しながら辺りを見回すと私の目の前には長い黒髪の少女が立っていた...
「子供?」
「はぁ...はぁ...やっと手に入れた」
子供は私が火山に投げ入れようとした好敵手を持っていた...
「待て!それをどうする気だ?」
少女は薄ら笑いを浮かべる...
「...輝夜が残した物だって知っている...何かすごい力があるはずだ...」
少女は好敵手の封を開けて中の液体を飲む!そしてそのまま少女は地に倒れる
「...!?」
「...ぐうう~!?」
少女の体に変化が起き始める...体から霊力があふれ出し長い黒い髪は白く変色する...
「何だ?何が起こっている?」
少女は身を起こし自分の体を観察し始める...
「...体に力がみなぎる...なるほどこれならあいつに復讐ができるというものね」
少女は懐から刀を取り出し私を見る...
「何のつもり?」
「少しここで練習をしないとね...新しい力の実験だ!」
「私がどこの者か...分かっているのか?」
「大神家の者でしょ?噂には聞いているわ...あんたのことは都から尾行してきたの...この薬が欲しくてさ!」
少女は私に好敵手を見せる...ほう...この子私についてこれたのか意外だな
「あいつを越える力を私に!!」
少女の姿が一瞬で消える...
「?」
馬鹿な...人間の子が瞬間移動だと?だが...動きは読める
「くらえ!」
「フン...」
後ろからの不意打ちを私はかわす...
私の反応に少女は驚きの表情を見せる...
「な...何で?」
「...瞬間移動は大体の者は後ろに回ることが多い...ある程度の攻撃の軌道くらいは読める...」
「!!流石は大神家!でもくらえ!」
少女はそのまま刀を突き立てて突進してくる...
「...はぁ」
私はその刀の切っ先を指で止めてそのまま刀を奪い火口へ投げ捨てる...
「な!?」
「...面白くない」
...楽しめたのは5秒程度だったな
私は頂上から下山しようとすると少女が叫ぶ...
「何で!未知の力を手に入れたのに!大神の者にも勝てないなんて!!」
それも当然でしょ...私とは戦闘経験の差がある...いくら未知の力を手に入れたとしても戦い方を知らなければそれも意味がない...
「...戦闘経験の差だよ...貴女はまだこれからだ」
「これから?」
「そう...これから...人というのは無限の可能性を秘めている生き物だ...いつかきっと...」
いや...待て...いつかきっとこの子は強くなるはず...私が育てればそれも格段にだ...
「...確か貴女...誰かに復讐をしようとしていたんだっけ?」
「...うん...父上に恥をかかせた輝夜姫に復讐をするんだ...そのためにあいつを越えようと」
...輝夜姫か...確か現在消息不明のはず...会ったことがないから何ともいえないが
「分かった...なら貴女に力の使い方を教えてあげようか」
「え?」
「貴女の能力に私が教える妖術を合体させれば強くなるのは確実になる...どうする?」
私の言葉に少女は頷く...
「...お願いします...私の名前は藤原妹紅です」
「妹紅か...私の名は大神煌炉」
私は妹紅を起こしひそかに笑みを浮かべる...
都の大妖怪に未知の子...これで私の尽きない退屈も紛らわせることはできるかな...
煌炉の考えが黒くなってしまった
ではこれにて