by大神潤香
side境奈
天狗たちを見張って2月ほど経過する...
アタシたち大神家は帝からの依頼を受けながら日々の仕事をこなしている...
しかしながら...少々問題が...
「ごぼぼぼ!!」
「うふ...うふふ」
アタシの目の前には巨大な水球に囚われて内部で溺れている妖怪たちとその前で笑っている潤香の姿...
最近潤香の奴がおかしくなってしまった...仕事は煌炉以上にこなしているし返り血を浴びたまま帰宅何てザラである...どこかおかしいと思い見張っていたらこのような感じ...
(うわ...何てこと)
「...何か用ですか?境奈お姉様」
潤香は巨大な水球を解除し私の方へ振り向く...満面の笑みだがどこか怖いような...
「...あ...ああ実はね~!アンタとアタシに依頼が来ているのよ~」
「依頼...ですか?」
アタシは潤香に依頼書を渡す潤香は依頼書を食い入るように見る...
「ぬえの討伐ですか...」
「ああ...何か最近都で被害が出ているとか...アタシ達と人間が組んで討伐だって」
「ほう...では参りましょうか...都に」
潤香は都の方へ向かう...
...はぁ...潤香...昔は虫一匹も殺せない優しい子だったのに...
アタシは溜息をつきながら都へ戻る
都につくとすでに夜...
依頼書に書かれた西門の方へ行くと何やら騒がしい
「あ?」
「ぎゃああ!!鬼ー!」
「わあああ!!何だこれー!」
「どあああ!!でっかい蜘蛛ー!」
...アタシたちが見たのは何かに怯えている陰陽師達の姿...ぬえの討伐メンバーらしいが...
「どうしたのでしょうか?」
「...さぁ?彼らにしか見えない何かがいるんじゃないの?」
アタシは土狐を展開し辺りを散策するとここから70m離れた民家の屋根の上で何かを発見する...
黒い短い髪の少女...黒い服を身にまとい背中には赤と青の変わった形をした羽をつけている...
「...あいつか」
「...見つかりました?」
潤香はアタシに尋ねる...
「ここから70m離れた民家の屋根の上...早く仕留めないとね...って!潤香?」
いつの間にか潤香の姿がない...あの子1人で行ったのね...
しばらくすると雨雲が出てきはじめる...
「...あの子に任せるか」
アタシは依頼を潤香に任せて神社に戻る...
sideぬえ
「きゃははは!驚いている!!驚いている!!」
私は屋根の上から怯える陰陽師達を腹を抱えて笑う...やはり生きていてこの時が一番楽しい!妖怪に生まれてきて良かったとさえ思えてくるよ!
しばらくすると黄色の長い髪の女と黒い長い髪の女が現れる...あいつらも仲間かな?
「ん?2人追加~くらえ!」
正体不明の種を奴らに向けて発射するが奴らの体に入る前に消滅する!?
「なっ!?」
私の能力...正体を分からなくする程度の能力は第3者に幻覚をみせる力...効かない奴がいるなんて初めてだよ...
「...ん?雨?」
少しだが雨が降り始めてきている...さっきまで雲1つなかったのに...
「...なっ?」
...さっきの女たちを見ると黒髪の女の姿がいない!馬鹿などこへ!?
「私をお探しですか?」
「な!?」
後ろを振り向くと黒髪の女がいた...馬鹿な...いつの間に!?
「ちぃ!」
手に持った槍を奴に投げるが槍は奴の体を通過する...ちっ...何かの能力者か!
「...今の私には物理攻撃は通用しませんよ?」
...幻覚が効かない・攻撃が効かないとなると私にできることは1つだけ!
「...逃げるしかない!!」
私は空を飛び都から森の方へ向かう...あいつはやばい...何か目に暗いものを灯してた!!
「...ぜぇ...ぜぇ」
私は森の中に隠れる...流石の奴もここまで追っては来ないだろう...都の陰陽師にあんな奴らいたか?
「...ふぅ...しばらくは驚かすのやめておいた方がいいな」
「...しばらくですか...次はありますかね?」
!!ゆっくりと後ろを振り向くと奴がいた...馬鹿な私のスピードについてこれたのか!?
「...ふふ...私は大神家の中では1番遅いですが...水があればどこでもいけますよ?」
大神?...まさか...うわさの退治屋!
「大神って...嘘でしょ?」
「残念ながら嘘ではありません...私の名前は大神潤香...能力は水行の力を使う程度の能力...これから貴女を退治するものです...」
幻覚が効かない・攻撃が効かない・逃げられないとなると私に待つのは...死
「ね...ねぇ...見逃してくれない?もうちょっかいは出さないからさ!」
「...残念ですがそれはできません...貴女は討伐リストに入っています...命令は絶対ですから」
潤香の周りに水球が浮き始め森の中に雨が降り始める...
「ひ...ひぃ」
「祈りなさい...」
水球がこちらに来る!死ぬ...死ぬ!
「ひゃああ!!誰か助けてー!」
「...え?」
水球が来ない?
私が目を開けると目の前には黒い僧服を着た人物が立っていた...編み笠をつけ錫杖を持ち長い紫と茶色の髪をしている
「...大丈夫ですか?」
彼女は私の方を向き優しく笑う...足元を見ると先ほどの水球が割れて落ちたのか水が滴っていた...
そして彼女は潤香の方を向く...
「...無抵抗な者を攻撃するとは何事です」
その言葉は怒りらしいものは感じないが心に深く来るようなものを感じた...
潤香の方は薄ら笑いを浮かべながら番傘を開く...
「無抵抗も何も...仕掛けてきたのはそちらのほうですよ?さぁ...お退きなさいな...次に邪魔したら貴女も消すことになりますよ?」
「...残念ですがそれはありえません...私は人間にも妖怪にも平等を目指しています...貴女の妖怪を退治するという考えは否定はできませんが私はこの者を助けます!」
女性の言葉に潤香は手を広げ辺りの水分が再び水球となる...
「なら...私がすることは1つです...貴女ごと仕事を遂行しましょうか」
女性は拳をグッと握る...
「誠に盲目で、慇懃無礼であるッ!いざ、南無三!」
「泣いてくださいな...私の代わりに...」
2人の戦いが始まりを告げる
潤香も黒くなってしまった
ではこれにて