東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

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天狗のお仕事その3


天狗のお仕事 宴

そして翌日の夜...

 

アタシ・文先輩・椛先輩は鬼がいる住処へと向かう...

 

今回の任務は鬼の宴会の参加接待及び鬼の見張りという意味で今回は修羅場になりそうね...

 

「はぁ」

 

鬼の住処に行く道中アタシはつい溜息をもらす...ちょいと潜入時期をずらすべきだった...

 

「境奈?どうしました?」

 

「いえ...なんでも」

 

ああ...住処まで後少し...出来る限り労力は最小限にしたかったのに...

 

私たちがだらだら歩いているととうとう鬼が住んでいる洞窟の入り口前に到着する...

 

 

「とうとうついちゃいましたね...」

 

文先輩は冷や汗をかきながらアタシを先頭にしぐいぐいと押す...

 

「あの!?何で押すんです!?」

 

「私の後輩でしょ!?頑張って私を守ってください!!」

 

...はぁ...後輩というのはきついですね...実に止めたくなる

 

文先輩に押され私たちは洞窟内に入る...

 

 

 

 

 

 

 

洞窟内は案外明るく青色に発光するきのこがありそれが道のように奥に続く...

 

そして進むにつれてお酒の匂いが鼻腔をつく...

 

「うっ...なんですか?この臭いは...」

 

椛先輩が鼻をふさぐ...

 

「確実にお酒の匂いですよ椛...これから修羅場です!心してかかってください!」

 

私たちが奥に進むと広い空間に出る...高低差があり大穴のようなものが部屋の中央にある...

 

穴の中からは楽しそうな声が聞こえ私たちは下を覗く...

 

「うわ!」

 

がやがや!!

 

下には多数の鬼たちが酒盛りをしていた...全員が酒を浴びるように飲んでおり全員のテンションが高そうだ

 

「うわぁ...すごいことになってます」

 

「文様...帰っていいですか?」

 

 

 

「駄目です!!」

 

椛先輩が言うが文先輩が許さない...

 

アタシは喧嘩している彼女たちから距離を取り近くの岩陰に隠れる...

 

遠くをよく見ると鬼がこちらにきていたから...

 

「おい!そこの天狗!遅かったじゃないか!!」

 

「「!?」」

 

文先輩たちは驚くように鬼を見る...

 

「あの方たちがお待ちだ!!さっさと来い!!」

 

先輩たちは連行されここにはアタシ1人だけになる...

 

 

 

「ふん...何とかなったか」

 

アタシは泥の仮面を取り元の素顔・髪色を元に戻し下を見る...

 

下では文・椛の2人が連行されて首領がいる部隊へと上がっていた...

 

ここからでは首領の姿が見えないな...ここから下に行くことはできないしこれ以上の詮索は無理そうだ...

 

「境奈ー!どこへ行ったんです!!」

 

文が喚いているが特に問題はない...アタシの人生論はどんだけ楽をするかということ...今回は先輩方にお手本というものを見せてもらいましょうか...

 

今回の任務は適当に切り上げよう...それにあまり泥の仮面をしていると肌にもよくない...

 

「ふあああ!!土狐に頼んで下から酒・つまみをくすねてもらおう...」

 

アタシは小さな土狐をつくり下へと向かわせる...

 

「...ん?」

 

誰かこちらに来るな...まったく休む暇もないってか

 

また姿をもとに戻しアタシは大人しく岩に座る...

 

 

「ふぅ...」

 

そして足音のする方向を見ると桃色のショートヘアーの鬼の少女が現れる...

 

何かつまらなそうに近くの岩に座り枡に入った酒を飲み近くにいる鼠が彼女の肩に来て彼女は鼠を微笑みながら撫でて持っていたつまみを与える...

 

「ふふ!良い子ね...」

 

鬼にしては随分と大人しいな...

 

「誰!?そこにいるのは!!」

 

桃色の鬼はアタシの方向を警戒する...のろいと思っていたが思ったより鋭いな...仕方ない大人しく出るか...

 

 

「は...はい!!」

 

アタシはいつもの風雲境奈に戻りおどおどしながら岩陰を出る...桃色の鬼はアタシを警戒する

 

 

「天狗?何でここに?」

 

「わ...私は風雲境奈です!今回は鬼の皆様に呼ばれてここに参りました...」

 

鬼は私の近くに来る...

 

「天狗の?ああ...あの2人の他にまだいたんですね...」

 

「ええ...実は迷ってしまいまして」

 

「...今は止めておいた方がいいわ...他の鬼が馬鹿飲みしているから行かない方がいいわよ」

 

「そうですか?じゃあ何故貴女はここに?」

 

「...お酒は静かに飲みたいの...良かったら貴女も一緒にどう?」

 

これはラッキー!楽できそうね

 

「ではお言葉に甘えて...えっと...貴女は?」

 

「...私は茨木華扇...しがない鬼ですよ...では飲みましょうか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30分後

 

「だから~!私は言ったんですよ~!喧嘩はやめろって~!」

 

「...」

 

困ったこの人酔うと人が変わるパターンだ...面倒な...

 

「むふふ~♪しかし可愛い子ですね!天狗にしておくのももったいないな♪」

 

華扇はアタシの背中に抱き着く

 

「...」

 

「ふふ...ん?くんくん...」

 

華扇はアタシの匂いを嗅ぐ

 

「...何か?」

 

「いえ?あなた獣でも飼っていますか?狐のような」

 

は?何でその話!?こいつ!鼻が良いのにも程があるでしょう!!

 

早く華楠から香水をもらわなくては!!

 

 

 

「ははは...そういえば触った気がします...」

 

「ふふふ!!そうですか!私動物大好きです!特に尾をもふもふするのが...将来は九尾・天狐の尾を触りたいですね~!」

 

何だろ...話が長くなりそうだ...

 

しかし楽しいかもしれない...

 

素顔のアタシで会話できなかったのが残念で仕方ないが...

 

アタシは大人しく華扇の話を聞く...

 

 

 

 

 




というわけで華扇さんとの遭遇です

ではこれにて
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