煌炉・銖理・潤香が撤退完了後...
大神家に帰還した暦と謎の少女は華楠の手により精密な検査を受けていた...
「ふむ...煌炉の雑な治療術だったが特に異常はなさそうだな...」
「華楠~?もういい?生足を触られているなんて母親と言えども恥ずかしいんだけど...」
暦は短い着物の裾を恥ずかしそうに伸ばすが華楠は我関せずと診療を続けている...
「しかし...あのスキマ妖怪があのような罠を仕掛けてくるとは...今後の依頼ももう少し注意する必要があるな...」
「そうだね...しかしよかったじゃない?この子を見つけたし!」
暦は謎の少女を抱き華楠はあきれた目で暦を見る...
「拾ってきた犬じゃあるまいし...」
「いいじゃない!可愛いじゃないの~!」
「えと...あの...」
少女は照れ臭そうにもじもじと身をくねらせると同時に庭の空間が開き煌炉・銖理・潤香が戻って来る...
「ただいま...姉さん?母さんの傷はどうだった?」
「粗い治癒術なぞ使わん方がいいぞ...傷跡がしっかりと残ってたぞ...」
華楠がぎろりと煌炉を見ると彼女はびくりと体を委縮する...
いくら戦闘狂の彼女とはいえ実の姉には勝ったことなぞ一度もない...それにより華楠に対し尊敬と畏怖の両方が煌炉の中にはあったのだ...
「ご...ごめん」
「...そして!お前の顔の傷も!残ってる!女何だからキチンと直せ!」
華楠は煌炉の顔に手を当てると煌炉の残り傷が無くなっていく...
「た...助かったよ」
「気を付けておけ...お前の戦いは見ていて危ない...」
煌炉は逃げるように部屋を出ていき、華楠は銖理・潤香を見る...
「随分とボロボロだな...銖理...」
銖理は体にまとった装甲をボロボロと畳に落としながらバトルスーツ1枚の姿になる...
「...お風呂はいって...寝る」
銖理は長い髪をなびかせながら、それだけを言い残し部屋を後にし華楠は溜息をつきながら潤香を見る
「どうした潤香?うかない顔をして」
「いえ...少々疲れが...私も失礼しますね」
潤香も暗い顔をしながら部屋を後にし華楠は暦を見る...
「何があったのだろう...しかし...母さんこの子はどうする?不思議な力を感じるが...」
暦は少女の頭を撫でる
「この子の住んでいた村はもう人がいないからなぁ...戻すのもどうかと思うし...そういえば...名前を聞いてなかったね...」
暦が少女を見ると少女は恥ずかしそうに頷く
「わ...私は四季映姫です...元お地蔵さんです...」
「ほう...話には聞いたことがあるが...実際に見るのは初めてだな...というより母さん...まさかとは思うが...」
華楠は興味深々に映姫を見た後暦を見る...
「察しがいいね...そうだよ!この子をここに住まわせるの!あそこに置いておいても仕方ないじゃない?」
「...それもそうだが、ちゃんと面倒をみろよ?」
「OK~!」
華楠が言うと状況についていけていなかった映姫は驚くように暦を見る...
「え?良いんですか?」
「いいよ♪映姫ちゃんのお迎えが来るまでだけどね」
「暦さ~ん!」
映姫は暦に抱き着き大声で泣く...
孤独から解放されたため緊張の糸が切れたのだろう...
暦は黙って彼女の頭を撫で続けた...本当の親子のように...
それと同時に暦の心もどこか懐かしいようなものを感じていた...
自分もこのようなことを体験していた...そのような錯覚を...
(...永琳ー!)
「...!?」
一瞬記憶がフラッシュバックを起こし彼女は驚きを見せる...
暦が視たのは夢で見た女性に抱かれる自分自身...
そして暦は自分自身が女性の名を言っていることに気づいた...
「...永琳...それが...彼女の名前?」
「どうした?急に変な顔をして?」
華楠は心配するように暦を見るが彼女は笑いながら首を振る
「何でもないよ♪」
彼女は高鳴る心を押さえ、それと同時に記憶を取り戻す恐怖を感じていた...
彼女の能力といえど未来までは見ることができない...
運命がこれからどう動くのか...それを選択するのは彼女次第だ...
というわけで
映姫様でした
ではこれにて