東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

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幽々子+妖忌vs銖理です


絡繰りの猛攻

side幽々子

 

「おおおおお~ん!!」

 

巨大な九尾と化し装甲を纏った銖理は機械音を発しながら遠吠えをする...

 

これが彼女の完全態の姿か...

 

紫も煌炉の完全態にてこずったらしいし気を引き締めておかないとやられるわ...

 

さっきの熱線攻撃...あれをまともに浴びたら存在ごと消されかねないわ!

 

 

銖理が肩の砲を上に向けると装甲の隙間の部分から蒸気が噴き出る...

 

「ふふ...さ~て!この私にこれを使わせるんだ...覚悟しとけや!!」

 

銖理の9本ある尾のうち一つの尾の装甲が開き中からワイヤーでつながれた機械的な刃が現れる...

 

「橙SAW...ぶちまけろ!!」

 

ヴィィィィィ―ン!

 

チェーンソーと呼ばれた刃は回転しながら狂気じみた音を発し私に向けて飛んでくる!

 

 

 

 

 

「させん!」

 

妖忌が私の前に出て刀で刃を防ぐが刃は回転速度を上げながら火花を散らす...

 

「ぐぅぅ...」

 

「やるな...だが!私の方が手数は上だ!」

 

また銖理の他の尾の装甲が開き今度は鎚をつけたアームが妖忌へと向かう!

 

 

「半間那繰流!」

 

「妖忌!」

 

「くっ!」

 

妖忌はチェーンソーを弾き私を抱えて鎚を避ける...

 

鎚は妖忌がいた石畳を破砕し彼女の尾の中に収納される...

 

 

 

「しぶといな...」

 

銖理はチェーンソーをくねくね動かしながら面白くなさそうにつぶやく...

 

 

「儂とてお嬢の使いじゃ...そう簡単にはやられん!」

 

「...その闘志へし折ってやる」

 

新たなに尾の装甲が開き砲が現れる...肩のと比べて小さく発射口には火種がついており砲の奥の方を見ると燃料タンクのようなものが見える...

 

 

「新たな絡繰りね!」

 

「そうだよ!焼き尽くしてやる!符霊夢巣路輪!」

 

砲から火炎が噴射され辺りの木々を焼き尽くしていく...

 

妖忌は私を抱えたまま彼女との距離を取る...

 

「ちょこまかと...大人しく消されてくれないかな?」

 

銖理は絡繰りを肩の砲を作動し始める...

 

ここでは流石にも分が悪いわね...

 

私は反魂蝶を彼女に向け大量に放つ...

 

効かないのは分かっている...でも目くらましにはなるわ!

 

反魂蝶は彼女の鎧や頭部にまとわりつき視界を塞ぐ!

 

「!?」

 

「妖忌!桜の庭園まで走って!」

 

「御意!」

 

妖忌は私を抱えて西行妖がある桜の庭園へと走る

 

「逃げんな!お前ら!!」

 

後ろから銖理の怒号が聞こえる...

 

あの絡繰り・分厚い装甲を無効にするしか私たちに勝ち目はない...何とか策を考えないと!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桜の庭園

 

side妖忌

 

 

「ここまで来ればなんとか!」

 

桜の庭園で身を隠し儂はお嬢を降ろし大神の者・銖理の様子を見る...

 

「隠れても無駄だ!大人しく排除されろ!」

 

銖理は辺りの物を破壊しながら我々を探すが何とも女子らしくない粗暴なふるまいだ...

 

桜の木もここまで咲き誇ったというのに...

 

 

「この戦いが終わったら...庭園の直しをしなくては...」

 

「...」

 

お嬢の方を見ると彼女は黙って何かを考えている...

 

「お嬢?」

 

「...もう少し集中させて彼女のあれを無効にする手段を考えているの」

 

お嬢は銖理の方を見る...

 

 

「出てこないならあぶりだすのみだ!!例獲流玩!」

 

彼女の肩の砲から熱線が放たれ辺りの桜が灰塵となる...

 

それを見てお嬢ははっとした顔をする...

 

「あれを!利用すれば!」

 

「お嬢?」

 

「妖忌!あの子の目を引きつけておいて!私は隙をつくわ!」

 

お嬢はするすると桜の木を登り花びらの中に隠れる

 

何か考えがおありになるのだろうか?

 

なら儂に出来ることは只一つ!

 

 

儂は彼女の前に立つ!

 

 

「儂はここにいるぞ!」

 

「ふん...出てきたか...なら!さっさと消されろ!」

 

銖理の尾から機械音を発する刃と鎚が儂の元へ放たれる!

 

儂はそれを弾き刃を動かしている鉄線を切り捨て刃は石畳に落下し回転をやめて音を発さなくなる

 

 

 

「なっ!?」

 

「次いくぞ!」

 

銖理の方へ攻撃を仕掛け彼女は鎚を盾にするが儂はそれを一刀両断しそのまま彼女を切り捨てる...

 

 

 

ガキィィン...

 

装甲を切ると装甲は傷一つもつかず辺りに金属音が響く...

 

「何と...」

 

「無駄だ!私のこの絡繰りは破壊不可能だ!」

 

銖理は火炎放射をし辺りの木々を燃やしていく...

 

流石にあやつの分厚い装甲を破壊するのは無理があるようじゃな...

 

「儂の力でも無理か」

 

「串刺しになれ!!」

 

 

彼女の尾の装甲に関節が現れ鞭のように伸びしなる...

 

尾の猛攻を弾いていく代償に辺りの桜の木々がどんどん切り倒され犠牲になっていく...

 

 

「儚いものよ...」

 

「お前もその仲間になるんだからな...今度はこれだ!」

 

銖理の尾の装甲が新たに開き今度は6つの砲がついた武器が現れる

 

 

「これは先ほどの!!」

 

「今度は牙屠燐愚玩と符霊夢巣路輪のコンボだ!」

 

火炎放射機と砲が火を噴く...

 

儂は火炎を避けながら砲からの弾丸の嵐を弾きながら牽制する...

 

「ほらほら!!避けないと危ないよ!!」

 

「っ!くっ!!」

 

当然ながらこちらも片腕のみ動くだけ...弾丸は何か所か被弾してしまった...

 

だが...致命傷は避けた...あやつもジリ貧になっている

 

 

 

「くっ...」

 

「っ!燃料切れっ!弾切れだ!!」

 

彼女は武器を収納し新たな尾を開く...中には黒い球体の物が収納されている

 

「こうなればっ!爆殺だ!墓夢!」

 

黒い球体が発射され次々と爆発していく...

 

どうやら爆薬のようだが...彼女の絡繰りも打ち止めのようじゃ...

 

儂はその爆撃を避け彼女も攻撃の手を緩め不愉快そうに口を歪める

 

 

 

「...」

 

「これで終わりかの?」

 

「まだ...終わらない!」

 

彼女は尾を鞭のようにしならせ辺りの物をなぎ倒していくがこの攻撃は弾くのはたやすい...

 

「今度は儂からじゃ!」

 

彼女の体を切りつけていくが全身を装甲で覆われているため至らない..

 

こちらも打ち止めか...彼女の厚い装甲を破壊する術が無い...

 

 

「...堅いの」

 

「...鬱陶しいなっ!私にこれがあること忘れてないかなっ?」

 

銖理は肩についている砲を儂に向ける...

 

そうじゃ...あの熱線攻撃が彼女にはある...

 

 

「うっすらと顔を青くしたな?これでトドメをさしてやるよ!」

 

砲に妖力が込められる

 

 

 

 

 

「させないわ!反魂蝶!」

 

「あ?」

 

お嬢が現れ上空から反魂蝶の群れが銖理を包むが彼女は鬱陶しいそうに尾で追い払っていく...

 

「...」

 

「そういや...アンタいたな...何しに来た?その術は私には効かないとわかっているのか?」

 

彼女の装甲の上には反魂蝶が大人しく止まっている...

 

お嬢は何でこんなことを?散々試したというのに?

 

 

「そうね...只の悪あがきよ...もう疲れたわ」

 

お嬢は疲れたかのようにその場に座り込む

 

「お嬢!お気を確かに!」

 

「妖忌...あきらめましょう...私たちじゃ大神家と戦うのは荷が重かったのよ...あの熱線で灰塵になるさだめだったのよ」

 

「お嬢っ!」

 

遠くでは銖理が高笑いしている

 

 

 

 

 

「潔い子は好きだよ?その従者と共に灰にしてやるよ!!」

 

銖理の砲に妖気が込められる

 

「...」

 

「お嬢!諦めないでください!」

 

お嬢は俯いたまま動こうとしない...

 

主が諦めたということは...もう儂には...

 

儂はお嬢の傍に跪く

 

お嬢が自決した時点で元々先代の命を果たせていなかったんじゃ...ここで散るのも仕方あるまい

 

「3・2・1!発射!」

 

彼女の砲から熱戦が放たれ儂は目を閉じる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バゴーン!!

 

 

 

「ぎうっ!?ぎ...ぎゃあああああ???」

 

突然の爆発音と銖理の悲鳴に儂は目を開ける...

 

目の前の光景は...肩の砲が破砕し前足から出血している銖理の姿だった?

 

砲だけでなく装甲が肩からヒビが広がり鎧がボロボロになっている...

 

しかし何故砲が破壊されている?

 

「ぷっ!引っかかったわね!!」

 

お嬢は顔を上げて満面の笑みを浮かべて立ち上がる

 

「お嬢?これは?諦めたのでは?」

 

お嬢は儂の額を指でつつく

 

 

「只の演技よ!私の策を成功させるためのね!」

 

銖理は自身の前足の付け根についた砲が破損しているのに驚いているようだ...

 

「何で?例獲流玩が暴発を?私の絡繰りに欠陥なぞっ!!」

 

「よく見てみなさい...その砲の発射口をね」

 

「...?」

 

銖理の砲を見ると何か黒い物が発射口から出ている...あれは羽?

 

 

「蝶の羽?もしかしてお前の能力の?」

 

「そうよ...貴女の砲に私の反魂蝶を詰め込んだのよ...」

 

あの時の大量の反魂蝶はそれのためだったようじゃ...お嬢も紫殿に負けず劣らず頭が回るようじゃ...

 

 

「あの時っ!私に向けた時かっ!何で?私の体に触れたらはじけ飛ぶはずじゃ...あ...」

 

「気付いたようね?確かに私の蝶は貴女たちには効かないし体に触れただけで消滅してしまうわ...でもね...貴女の絡繰りには留まれるのよ?」

 

...そうじゃ...蝶はあくまで銖理の創造した絡繰りに触れていただけ...消滅は免れたというわけか...

 

分厚い装甲が仇になったようじゃな...

 

銖理は顔を歪めて殺気を高める

 

 

 

 

「おのれっ!大神家をっ!舐めるなぁ!!」

 

彼女の尾がお嬢へと向かう!

 

「お嬢!」

 

「妖忌!私の守護よりも彼女を倒して!鎧にヒビが入っている今なら貴女の刀が彼女に通るわ!!」

 

「っ!御意!」

 

 

儂は銖理に向かって走りヒビが広がり損傷が大きい前足の付け根に狙いを定めて...

 

「...あっ」

 

そして刀を振り下ろす!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side銖理

 

 

バキャッ!!

 

「...」

 

妖忌の一撃により私の装甲が破壊される...

 

 

 

 

そして次に来たのは激しい痛み...

 

その部分を確認すると袈裟切りされたことによる刀傷と血で染まってしまった白い体毛...

 

私の...負け?

 

 

煌炉姉を救えずに?

 

 

「...良い絡繰りも...壊れれば...只の塵...か」

 

私はそのまま地面に崩れ落ち視界が赤く染まる...

 

 

 




銖理の進撃

次回ラスト!


ではこれにて
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