東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

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あややside


妖怪の山の攻防戦

妖怪の山の全域が大神家の一人・大神境奈の結界術と式神で制圧され、逃げ場が無くなった紫達妖怪一向...

 

結界術により能力が使えなくなった彼女たちが考えた策は、結界・式神を操っている大神家の者を倒すというものであった...

 

しかしながら広く隠れる場所が多数存在する妖怪の山で彼女たちは大神家の者を見つけることができるのであろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side文

 

現在妖怪の山に潜入した大神家の者を見つけるために天狗・八雲が協力し山の中を血眼になって探している...

 

出遅れた私はすぐにそれを行おうとしたのですが...

 

 

 

 

「ぎゃあああああ!?」

 

(がうがう!!)

 

...現在森の中で土狐の群れに見つかってを逃げ回っています

 

戦っても良いのですが、この式神は攻撃してもすぐに再生してしまう上大量に現れるので戦うだけ無駄ということが分かりました...

 

やはり術者を倒すのが手っ取り速いですね...

 

能力が使えればもう少し楽になるのに!

 

 

 

 

 

 

「ですが!天狗最速である私を捕まえることなぞ出来ません!」

 

私は上空を飛び式神を撒く...

 

式神も飛ぶことは出来るみたいですが障害物が多い森の中と比べて空ならこちらに勝機がある!(逃亡)

 

「あやや♪これは勝った!」

 

(おおおーん!)

 

 

式神達が吠えると森から次から次へと式神が空に現れて私の周りに静止する...

 

周りを式神に囲まれてしまいました...

 

流石大神家...人の行動を将棋のように詰めるとは...

 

「ぐぐぐ...」

 

私は辺りを確認する...

 

どうにかして逃げる手を考えなくては!!

 

(ぐるるる!!)

 

式神は私を威嚇しながらジリジリと距離を詰めていく!

 

 

「待って!話し合いましょう!!ほら!椛のおやつのホネッコあげますから!!」

 

私は更に辺りを確認する...

 

遠くでは他の天狗たちが式神と戦っている姿が見える...

 

地上も同じくだ!

 

もちろん全員自分のことで精一杯!私の救援は望めません!

 

そして式神たちが私に近づいてくる!!

 

 

「あやややや~!いやだ~!!可愛い後輩たちを残して逝くなんて嫌~!!」

 

(...)

 

「あや?」

 

式神の動きが一瞬止まった?

 

これはチャンスです!!

 

私が下に目をやると川が流れている...

 

「今がチャンス!!」

 

私は急降下し真下の川の中へとダイブする!

 

寒い...あまり泳ぐのは得意ではないですが選んでいる余裕はありません!

 

 

 

「...」

 

(きゅーん!)

 

どうやらあの式神達は水中まで来れないみたいですね...

 

なら!丁度いい!このまま撒いてやりますよ!!

 

私は川の流れに身を任せて下流の方まで流される

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下流

 

「...へ...へ...へくち!!う~!寒っ!!」

 

川から出て私はクシャミをしながら着物を絞る...

 

着物が水を吸って重いですし寒い...

 

ですが式神は完全に撒きましたね...

 

「...あや?」

 

ふと目をやるととある一軒家が遠くに見える...

 

あれってはたての隠れ家?

 

丁度良いです...休憩+着替えが出来ますね!!

 

私は意気揚々とはたての隠れ家へと足を運ぶ...

 

 

 

 

 

「~♪」

 

「あれ?文様?」

 

「あや?」

 

声の方向を見ると椛が林の奥から現れる...

 

着ている物に汚れが無いことを見ると怪我などは負っていないようだ...

 

「椛~♪寂しかったですよ~!」

 

「はい!ストップです!」

 

私が椛に抱き着こうとすると椛は手で私を制す...

 

 

「はい?」

 

「いえ...びしょびしょの格好で抱き着かないでくださいよ...見てましたよ?川に急降下するの...式神から逃げていましたね...」

 

椛はジトーッと私を見る...

 

あやや...見られていましたか...ばれないと思っていたのに...

 

椛ははたての隠れ家を見る

 

 

「はたて様の隠れ家に用ですか?」

 

「ええ...着ている物がぐちょぐちょですし...」

 

「...確かにそのまま抱き着かれるのも私としても困りますからね...行きましょうか」

 

椛は私の手を引いてはたての隠れ家へ足を運ぶ...

 

 

そして隠れ家につくと数人の天狗が隠れ家の外におり私たちの存在に気づく...

 

 

「あや?どうかしましたか?」

 

「射命丸に犬走か...ああ!大変なことになったぞ...」

 

天狗の一人は頭を抱える...

 

「大変なこと?現在大神家の一人がこの山を制圧しているじゃないですか...すでに大変なことになっていますが?」

 

椛が言うともう一人の天狗が口を開く

 

「その対抗策が無くなったのよ...」

 

天狗ははたての隠れ家を指を指す...

 

対抗策?

 

そういえば...上司が言っていました!!

 

大神の場所ははたての念写させると!!

 

 

「はたて!」

 

私は隠れ家に入りはたての部屋を目指す!

 

あの子に何かあったんじゃないでしょうね!!

 

 

「はたて!」

 

部屋に入ると上司がおりその腕にははたてが抱かれていた...

 

そんな...はたてが...

 

 

 

「射命丸か...ごらんのありさまじゃ」

 

「何で?はたて...」

 

「安心せい...気絶しているだけじゃ...」

 

「え?...何だ...良かった...」

 

私の安堵とは対象に上司の表情は曇ったままだ...

 

 

「じゃが...この有り様は非常に不味いぞ...」

 

「え?」

 

上司が指差す方向には散乱した掛け軸の山...

 

全て引き裂かれており何が書かれていたか解読はできない...

 

「まさか...これをやったのは大神?」

 

「そのようじゃ...これでは姫海棠の役目は終わりじゃ...結界の所為で能力が使えんからな...引き続きお主達は大神を探せ...儂は安全なところに避難してこいつの回復を待つ...大神の顔を見たかもしれんからな...」

 

上司はそう言うと部屋を出て消える...

 

はたてが狙われた?

 

何で大神は彼女の能力を知っている?

 

彼女の能力は秘密裏に管理されており知っているのは天狗だけ...外部に漏らすはずがない...

 

ということは...

 

 

 

 

 

 

 

「天狗の中に...大神とつながっている者がいる?」

 

外に出ると同時にその考えが整った...

 

そして外にいた椛が私の方へ近づいてくる...

 

「大変なことになりましたね...文様」

 

「椛...」

 

私が返答すると椛は表情を曇らせる

 

「じ...実はですね...私境奈を探していたのですが...彼女どこにもいなくて...」

 

境奈がいない?

 

確か今日は朝から見ていません...特に遠征の仕事は任されていませんし、いるとしたら里のどこかにいるはず...

 

それに事態が事態だ...いくら何でも天狗の中で出てこないなんて...

 

 

「幾らなんでも...あの子に何かあったんじゃ...ん?」

 

私の頭に大神家の情報が過ぎる...

 

大神家当主であり雲隠れした暦...

 

八雲紫により捕まった煌炉と銖理

 

の3名の他にもう三名の名前を思い出す

 

ナンバー2の華楠...

 

表舞台に出てきていない潤香...

 

そして...

 

大神家参謀の大神境奈...

 

 

大神境奈と風雲境奈...

 

名前が似ていると思ったけどもしかして...

 

 

 

 

「...椛...境奈を探すわよ」

 

「え?は...はい!」

 

私たちは境奈を探すべく再び森の中に入る...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「境奈...貴女なの?信じさせて...」

 

私は彼女を探しながら無意識につぶやいていた...

 

まだ心の中では彼女を信じているところがある...認めたくないという葛藤もある...

 

私の可愛い後輩なのだから...

 

私の独り言が耳に入ったのか椛は苦言をする

 

「文様...まだ決まったわけではありませんが...ここまで来ると...もう」

 

「黙りなさい!椛!」

 

「...」

 

椛はそのまま黙りこみ私たちは足を進める...

 

 

 

しばらく進んでいくと森の広い空間に出る...

 

そこに足を進めると空間の中央に風雲境奈がいた...

 

「...」

 

彼女は私たちに気づいていないのか俯いたまま手の指を動かしている...

 

恐らく式神を操っているのでしょうか?

 

 

「文様...」

 

「椛...貴女はここにいて...」

 

私は椛を残して境奈へと近づく

 

 

 

 

 

 

「境奈...やはり貴女が大神家の者だったようね...」

 

「...」

 

境奈は何も言わずに俯いているだけ...

 

そしてそのまま蹲ってしまう...

 

無言の肯定のようですね...

 

「文様!それ以上は危ないです!!!」

 

私が彼女に近づいていくと椛が大剣を出して警戒する

 

ですが構いません...

 

私は彼女へと更に接近する...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方天狗の里では帰還した天狗の上司と八雲紫が気絶した姫海棠はたての様子を見ていた...

 

「...大神にやられたのね」

 

「ああ...じゃが...何故彼女の存在が?」

 

大天狗は首をひねるが紫は大方の察しはついていた...

 

大神にとって彼女は厄介な存在だということだ...どういうことは分からないが...

 

紫ははたてに妖力を流し込み回復させる...

 

彼女は運ばれてしばらくの間目を回していたが紫の妖力により、回復したのか目を覚ます...

 

 

「う?あれ...私は...」

 

「目が覚めたようね」

 

「大丈夫か?姫海棠?」

 

はたてはまだ頭がボーっとしているのか紫と大天狗を交互に見渡す...

 

「あれ?私何をしてたんだっけ?」

 

ボーっとするはたてに大天狗は一喝する

 

「覚えていないのか?お前は大神に襲われたのだぞ?」

 

「襲われ...あ!」

 

何かを思い出したのか彼女の表情が強張リ始める...

 

 

「何かあったの?」

 

「そうだ...私はあいつに殴られて...大天狗様!文が危ないです!!」

 

叫ぶはたてに大天狗も紫も首をかしげる

 

「射命丸が?」

 

「文って...さっきの子ね...何で彼女が危ないのかしら?」

 

紫の言葉にはたては更に慌て始める

 

 

「危ないに決まっているわ!だって私を殴ったのは!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「犬走椛!文の部下だから!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あや?これは!」

 

(...ばう!)

 

文が近づき境奈の顔を見ようとすると...

 

境奈の体は煙に包まれ一匹の土狐へと姿を変える...

 

それに文は驚きの表情を浮かべて背後にいる椛は...

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから危ないって言ったじゃない?」

 

目をギラギラ光らせて大剣を文へと振り下ろしていた...

 

 

 

 

 

 




次回バトル

ではこれにて
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