東方五行大神伝・過去の章   作:ベネト

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境奈編と???です


妖怪の山の終戦

side紫

 

「...やったわね」

 

私は遠目で境奈の体が九尾の姿から人の姿に変わるのを確認する...

 

煌炉の時と同じように重症を負わせれば姿は元に戻るようね...

 

今の彼女はもはや詰みも同然...

 

お得意の式神・結界術は使えないうえ元々が戦闘向けではないのだからこれ以上の抵抗は出来ないでしょう...

 

文の方を見ると彼女の方へゆっくりと歩み寄っていた

 

「気をつけなさい...もう手はないとはいえ相手は大神よ」

 

「...」

 

文は黙って境奈へ近づいていく、境奈は怯えた目をしながら背後の木にすがりつき辺りの物を文に投げつけている

 

 

「こないで...こないで...」

 

重傷のためか全く当たってはない...

 

文は臆せずに進んでいき彼女の前でしゃがみこむ...

 

 

そして怯える彼女の頬をそっと触る

 

 

 

「え?」

 

彼女は文の行動に疑問を覚えたのか抵抗をやめ、文は口を開く

 

「言ったはずです...私が助けると...」

 

「文...ごめん...アタシはっ!」

 

境奈は泣き始め文は彼女をそっと抱く...

 

 

 

「...大丈夫です...境奈が起きたらすべてが元通りです...今は体を休めてくださいな」

 

文は私の方を振り向く...

 

「...彼女のことは私に任せてください」

 

「...そうするわ...彼女の事は任せたわよ」

 

文は頷く

 

 

「ええ...誰にも手は出させません...残りの大神は任せましたよ?天狗も出来るだけのことは協力しますから...」

 

文はそういうと境奈を抱えて空へ飛び立つ...

 

 

これで残りの大神は2人...

 

半数は脱落したわね...

 

でも彼女たちの本拠基地が分からない以上こちらとしても手が打てない...

 

向こうも警戒が強くなりそうだし...

 

 

 

 

 

「紫様」

 

林の陰から藍が現れる...

 

「ご苦労様...おかげで助かったわ」

 

「いえ...ですがこれからどうします?」

 

「...ふぅ...しばらく天狗にはお世話になるかもね」

 

「どういうことで?」

 

藍は首をひねるが私としてもこれは掛け...

 

うまくいけば彼女たちの居場所は割り出せるかもしれないけど...何時になるか...

 

 

 

「まぁ...運はこちらに向いていると信じるしかないわ」

 

晴天の空...私はそれを見上げてこの大勝利を祝うことにする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方大神家

 

side華楠

 

 

「境奈まで...」

 

鏡の映像が映らなくなり卓上の間は暗くなり始める

 

術者である境奈の力が無くなったということか...

 

あいつの完全態ですら退けられてしまったか...

 

 

「...まさか...こんなことになるとは」

 

潤香は両手で顔を覆って俯いている...

 

 

残りは私と彼女だけ...

 

もう崩壊待ったなしだ...

 

 

「屋敷の守りは万全にしておいてくれ...私は母さんの様子を見てくる」

 

私は潤香に任せて母さんの部屋へ向かう

 

 

大神が存続は私たちにかかっている...

 

長女である私が何とかしなくては...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side暦

 

 

「ここは?」

 

目を開けると白い部屋の中...辺りは本棚が大量に置いてある...

 

確か私は月面戦争で敗北したはず...

 

しかもここ前に来たなそういえば...

 

「ここは...この前の夢?」

 

(そうだよ...この前ぶりだねぇ...暦)

 

 

目の前の机に黒いモヤが現れる...

 

忘れてたけど、この前の夢に出てきたあいつか!!

 

ということはこいつが私を呼び出したというわけか...

 

 

 

 

 

 

 

「何の用?私を呼び出したみたいだけど?」

 

黒いモヤはせっせと羽ペンを書に走らせており、周りを飛んでいる厚い銀色の書は悪戯に頁をぱらぱらとめくっている...

 

(...用ねぇ...強いて言うならぁ...お説教って奴?)

 

黒いモヤは一瞬で私の前に現れ顔の部分を私に寄せる...

 

目の部分にある2つの銀色の光がギラギラ光っている...

 

 

「お説教?」

 

(そうだよぉ...全くさぁ...何シナリオにない事をやっちゃってくれちゃてんのさぁ!!)

 

黒いモヤは更に顔の部分を寄せる...

 

ここまで近いと女物の香水のような匂いがする

 

「シナリオ!?」

 

(そうだよ!アタシ様らのシナリオではアンタは月面戦争で紫側について重症も追わずに敗北して地上に帰る予定だったの!!何死にかけてんだよ!馬鹿!!)

 

シナリオって何?

 

前に天の声とか言っていたけど何なのこいつ?

 

嫌な霊力は感じるし...ロクな奴ではないことは確かね!!

 

 

 

「何か知らないけど...お前嫌な感じがするんだよね?元の世界に返してくれる?」

 

(まだ返さないよ!お説教と言ったはすだ?現在お前の残された家族の末路知りたいか?ええと...

 

周りを飛んでいる銀色の書のページからぱらぱらと写真が床に落ちる...

 

私は自然にそれに視線を合わせる

 

 

 

「!!?」

 

そこに書かれていたのは傷だらけの境奈・銖理・煌炉の3人の姿?

 

一体何が?

 

 

(現在大神は主がいないため妖怪勢との戦いで半壊状態になっている...このままではアンタだけでなくアンタのクローンまで全滅するよ?)

 

私の勝手な行動が家族にまで被害を合わせているということ?

 

私のせいで皆が...

 

 

 

「尚更帰らないと...あの子達が...」

 

黒いモヤは椅子の方へ戻っていた...

 

(...この状況となると修正が効かないのよねぇ...ここからはアンタの力が重要というわけ...まぁ...その前にぃ...少し馬鹿なことしないように教育しとかないとねぇ...)

 

黒いモヤは椅子に座ったまま足を組んで殺気を出す...

 

どうやら...戻してはくれないみたいね

 

以前こいつにあったときも私は夢の中にいた...

 

つまり現実世界の私は現在進行形で昏睡状態というわけか...

 

何としても戻らないと!!

 

 

 

 

 

「やるしかないか...っ!!」

 

私は術陣を展開するが霊力が沸かない...

 

やはり...子供の姿では無理があるか...

 

黒いモヤは天井を見て口を半開きにする...

 

(子供の体だから嫌な予感はしてたけどさ...力が弱くなってきているじゃない...これじゃあ教育ができないねぇ...仕方ない)

 

黒いモヤが銀の書に羽ペンを走らせると私の体に変化が起きる...

 

体は子供から大人になり、そして髪の色が変わり月面戦争の時と同じ五行カラーになる...

 

 

「力が戻った!?」

 

(少しの間だけ元に戻してあげる...息抜きに戦おうか...慣れないデスクワークで運動不足なのよね...)

 

...こいつの真意が全く見えない

 

シナリオだか何だか言っていたけど嫌な予感しかしない...

 

能力は戻してもらったし...消す気でいかないとこっちが何されるか分からない

 

 

「いくよ!!」

 

私は剣を出して彼女へ走る...

 

元の世界に帰って娘たちを助けないと!!

 

 

 

 

 




境奈編終了

次回大神神社探索編

ではこれにて
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