千年帝国の幻想   作:ベルリン=モスクワ枢軸

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主人公と黒い管弦楽団の初接触。


シュタウフェンベルク

──あの時代の全ての人々は強烈な個性に運命を託した。それがファシズム、共産主義、民主主義などを着飾っていても強烈すぎる個性に違いはなかった。──映〇の世紀

 

──────────────

 

「大臣も大変ですな」

一緒に飲んでいた国防軍のある大佐に言われた言葉で、

そして非常に忘れられない一言だ。

 

 

「努力を惜しんでいる積りは毛頭無いのですが、やはり結果を出さなければ『無能者』という烙印を押されてしまうのが怖いところですよ。

貴殿方だって、敵さんだって、皆そうなんだ、と言って足掻いているつもりです」

 

 

「でも楽しそうですなぁ、まるで天職を見つけたみたいですよ?」

 

 

「実際、天職だと思ってます。

敗戦の復讐心と民主主義への失望が原動力だとしてもです。

人生を語れる年齢ではないですが、生きてきて初めて何十年も熱中できたのはやはりこの仕事です。」

大分酔いが回っていたのだろう、意識が心地よい温かさに包まれ、徐々に瞼が重くなっていって

「成程、そうですか。─────」

ここからは覚えていない。

 

 

──────────────

 

 

「──眠ってしまいましたか」

 

私はすぐ横にいる売国奴を見る。

 

店主にベルリンの狂犬どもの巣窟に連絡を依頼し、売国奴を送ってやる。

 

あそこの誰も聞いていない、眠りこけた売国奴の大臣に向けようとしていた言葉を心の中で独り言ちたことを繰り返す。

 

 

『私も革命に熱中しているのですよ、大臣やドイツ国民が総統に熱中しているのと同じように──

ドイツ国民を貴殿方という酒から遠ざけることに熱中している。

あのボヘミアの伍長の抹殺に熱狂している』

 

 

ザイフェルトと黒い管弦楽団の大佐の出会いは、全く血生臭くないものだった。

 

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──私は凡人だ、NSDAPが作り上げたモノは私が生涯をかけたとしても作れないんだから。

 

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非人道的として名高いNSDAPの医療実験、

 

その全てを推進したのは異民族統治大臣である。

 

極秘に実験施設を、モルモットを揃えた。

 

ユダヤ人の精神的・身体異常者たちを、だ。

 

ユダヤ人のマダガスカル追放計画を立案し、

 

そのユダヤ人を死なない程度に働かせた上で、

 

何にも使えないと判断した人同様のモノを使った。

 

独ソ戦開始時には欧州の人種問わず、動員した。

 

 

誰も気付けなかった、気付かされなかった。

 

 

まるでワイマール共和国の政権奪取の頃のように、

対英の駆け引きのように。

 

噂などの有りとあらゆる情報で構成された飾られた真実というモノの誕生すら、全て可能性の段階から踏み潰した。

 

イギリスやソビエトの情報組織が何度も真実を黒いベールを取り去ろうとするも、手掛かりは嘘と事実の公式発表のみ、

黒いオーケストラ等の反ヒトラー組織に協力を依頼するも、

 

 

全く見当違いのモノしか発掘されなかった。

 

イギリスの操り人形が何か狙う度に、その人形の生命線の情報という糸を断ち切っていた。

 

 

──────────────────

 

 

会議で始めて総統が口を開いた。

対ソビエト侵攻時の西部戦線の守りはどうなっている?、と。

 

幸いな事に、統治が上手くいったのもあるのか、現地市民の志願による『故郷防衛隊』が編成されたことや、

 

イタリアからの沿岸防衛用の軍を借りること、

 

自動車化師団二十個を上陸された場合の緊急派遣可能にするために編成したこと、

 

旧フランスの軍事港湾の要塞化を対策として国防軍が挙げており、

総統は非常に満足していた。

 

石油事情も人工石油だけで賄えるほどになっており、

連合国の空襲も一切無いため、

資源を防空施設に割けることが可能になり、ますます空襲の心配はなくなっている。

 

これらの結果を叩き出す為だけに2ヶ月は酒を痛飲した自覚はある。

 

軍全体の練度も上がり、何から何まで準備が整っていた。

 

残りは全て英米を引き付けてくれる皇国にかかっている。




大臣の悩み
「笑い方が治らねぇ!」

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【千年帝国の幻想で駄弁ろうよ】
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=264389&uid=299765

さぁ、戦車と冬将軍が次話か、次の次に出てきますよー
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