──殺して、奪って、引き摺り下ろして
なんだ、我々はイギリスと同じ道を歩んでいるだけじゃないか。繰り返しているだけじゃないか。──オステルマン
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──ハイドリヒ、護衛くらい付けたらどうだ?
──私もザイフェトと同感だ。
──私のかわいいチェコ人が私を狙ったりしませんよ。
私は昔、そう断言した。
イギリスの存在を忘れていたんだ。
慢心はいつかツケを払う。
そして、1942年5月27日、ツケを払う結果となった。
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1942年5月27日 パリ
「だ、大臣!大変です!ハリドリヒ副総督が襲撃されました!!」
この報告は一瞬で会議室に居た全員を硬直させた。
それを見た部下は後悔しつつも報告を続ける。
「ハリドリヒ副総督は負傷しております。
また、ヒムラー長官が現地に向かったとのことです」
長いように感じた数瞬の沈黙はこの場に居た大臣によって破られた。
「大至急、航空機を出せ。
すぐに現地に向かう。
──関係者共々皆殺しにしてやる!」
その大臣の判断は親衛隊中将として、友人を傷つけられた復讐心の判断だった。
このときのザイフェルトに対する証言がいくつかある。
──ハイドリヒ長官と違って、人間味があった大臣もやはり親衛隊の人だった。
──あんな大臣、見たことすら無かった。
──どこの阿呆だよ、親衛隊に、あの大臣に挑戦したヤツは。
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エンスラポイド作戦と呼ばれるナチス高官暗殺計画によってハイドリヒは襲撃された。
ハイドリヒの台頭を恐れながら、信頼もしていたヒムラーはその襲撃事件を聞いたとき、暫く呆然となったと証言されている。
ハイドリヒはすぐに病院に運ばれ、出来るだけの手段で治療が行われた。
が、無駄となってしまった。
襲撃事件の1週間後、ヒムラーと自身の家族、ザイフェルトに囲まれ、息を引き取った。
金髪の野獣は、
ナチス統治の闇を司った男は、
死んだ。
だがドイツにとって、ザイフェルトにとって、連合の勝利で話を終わらせる気は更々無かった。
血眼になって犯人を捜索した。
匿った家族の子供から拷問して協力者の居場所を吐かせた。
協力者の関係のある村は破壊され、子供は収容所に送り、大人は無意味な拷問とひどく劣悪な環境で死んだ。
協力者が心身を荒らされ尽くし自首したあと、暗殺部隊の潜伏先を聞き出し、麻薬漬けにして人生を滅茶苦茶にした。
暗殺部隊の立て籠る教会ごと爆破した。
ボロ雑巾のような暗殺者に背後関係を聞き出してから、裸一貫で真冬のアルプス山脈に放り出した。
この事件の関係者と見なされて殺された市民の正確な人数は判らない。
ただはっきりしているのは、残虐さと執念でザイフェルトがこの事件を処分したこと位でしかない。
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──早く帰ってきてくれ。寂しいじゃないか──ザイフェルト
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この事件はザイフェルトの主導によって解決されることになった。
そして一ヶ月後、ザイフェルト親衛隊中将は親衛隊内部の今までの肩書きを──大臣として関連する部署以外は、辞任した。
そして友人がいた国家保安本部(親衛隊情報部、ゲシュタポ含む警察組織を傘下に入れている)の長官に就任、それに伴い親衛隊大将に昇進した。
これ以降、ハイドリヒ以上に苛烈で効率的な飴と鞭を上手に使い分けた統治機構を創設した。
主人公に家族を追加しようか
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いいぞ、もっとやれ!
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お前も非リアになるんだよ!