私には幾人かの理想の師がいる。
チャーチル閣下と総統閣下とムッソリーニ閣下とレーニン議長、マキャヴェリ、、、えー、あー、挙げると切りがない!!───クラウス・ザイフェルト
──────────────────
1934年6月1日国家社会主義ドイツ労働者党(NSDAP)本部幹部会議にて
「総統、突撃隊を軍にしてくれないか」
そう提案するのはエルンスト・レームだ。
突撃隊指導者で総統と昔からの付き合いがある方だ。
「許可できない」
総統は即答した、他幹部も同調する。
「レーム殿、第2革命も突撃隊を国防軍より優先する事についてもそうだが、貴方は社会主義者ではないだろう?
貴方の指揮する突撃隊だって事実上貴方に忠誠を誓っているじゃないか。」
「貴官の思いこみだろうよ、ゲッベルス大臣」
、、、結局、平行線を辿って会議は終わった。
────翌日総統府
「、、、待っていたぞ、ザイフェルト君」
総統は機嫌が悪いらしい、突撃隊のことだろう。
「遅れてすみません、総統」
同席している人は3人いる。
ヒムラー親衛隊全国指導者とハイドリヒ親衛隊少将(SD長官)、ゲーリングプロイセン州内務大臣である。
「NSDAPの統制を私(総統)とゲーリング、親衛隊をヒムラー、ハイドリヒ(親衛隊組織のゲシュタポ、武装親衛隊は彼の指揮下)が、実動部隊(警察、NSDAP党員)をザイフェルトが指揮してくれ。
粛清する人物の確認を各自済ましてくれ」
粛清する人物の資料をハイドリヒ親衛隊少将が配る。
突撃隊の幹部や社会主義政党の幹部や中央組織、反NSDAPの財界、司法界、政界の重鎮、、、
消せる奴は全員消す気だ。
「邪魔な奴は纏めて処分ですか、、、国家社会主義事業のためやむ無し、と言うことですか、了解しました」
「そう言うことだ、あとザイフェルト、ヒムラー以外は下がってくれ」
──何かやらかしたかな?
「ザイフェルト、君に親衛隊大佐の地位を渡す事になった。
ヒムラーは上司だしな。伝えておこうと思ったわけだ」
──NSDAP党員はクビ?そんな、何故!?
「総統、私はNSDAP党員でいたいのです‼」
食って掛かってしまった。
ヒムラーさんは青ざめているし、クビ確定かな。
「落ち着け、ザイフェルト。兼任してもらうだけだ。
生粋のNSDAP幹部の中で一番親衛隊と共同で動いて貰っているしな」
「安心しました」
「だが立場が複雑になるため、親衛隊査閲官として事実上親衛隊大佐の地位について貰う。
権限は今のところ全く無いが、これから東方生存圏の構築に際してスラヴ人の土地などを統治して貰う。
武装親衛隊の管轄権も君は有していない。レーム粛清の時には臨時で指揮権が渡されるかもしれないが、あくまで例外だ」
「ヒムラー全国指導者は、いいんですか?」
「私はなんとも思っていないよ。総統命令だしな」
───────────────────────
同日 褐色館
「私は反対ですよ。彼に権力を与えるのは危険です。
人は権力を与えすぎると暴走します。総統に今すぐに取り消してほしいぐらいです‼」
ハイドリヒは自身の親衛隊に対する影響力喪失を恐れた、そしてあの狂信者がこれ以上暴れまわられることも恐れた。
──ハイドリヒがザイフェルトと初めて会った後、部下や妻に語ったことがある。
「彼は狂信者であり、冷酷な執行官だ。
そのうち周囲の人を抹殺して権力を獲るだろう」
野心家としてのハイドリヒの感性とSD長官として培った物がそう訴えさせたのかもしれない。
ヒムラーは冷徹で冷静な親衛隊のナンバー2のハイドリヒが必死で説得しようとすることに驚かされた。
「、、、落ち着いてくれ、ハイドリヒ。
彼を恐れても、決まってしまったことは動かないし、東方生存圏を確立するまでの間の一時のことだ。」
「、、、そうであると信じます」
─────────────────────
同年6月30日『長いナイフの夜』
この日、レームを筆頭とする突撃隊幹部、反NSDAPの財界、政界、司法界の重鎮が姿を消した。
一夜の内にドイツの自由主義や社会主義、共産主義の指導者が殺された。
イギリスやフランスの新聞社は取材を試みようとするが、全て妨害に合った。
現在でも犠牲者数は把握されていない。
大学の学生が抗議運動を起こすも(参加者約1700人)、全員拘束される。
─────────────────────
開戦に10話割くのはありか無しか
-
あり
-
なし
-
作者の勝手だろ。