あはは、ここマジでどこなんだろう
ついさっきまで確かに私は神社の前にいたはずなのになぁ、どうしてこんな場所に飛ばされてるんだろ。
え、あれかな、ファンタジーでいうところの転生?それだったら嬉しいなぁ、なーんて、
見渡しても見渡しても自分がさっきまで見ていた景色とは程遠い場所、だって私がさっきまでいたのは夜だったんだよ?なんでそれが朝になってるのさ。
左を見れば威勢よく「いらっしゃいませー」って言ってるおばあさん、右を見ればのほほんと仲良く買い物しに行っている家族、後ろを見れば、自分の心が洗い流されるほど綺麗な川。
そしてここの方位全てを覆っている山、日本にこんな自然豊かな田舎ってあったっけ?そもそもこんなに山に囲まれている土地があることさえ危うい。
私結構地理には詳しいと思うんだけどなぁ、どこかなぁ、
「私の馬鹿、ここは、日本じゃない」
自分の頬をつねって夢ではないことは分かった、ならここは漫画でいうところの「転生」と言われるものだろう。
いや、だいぶ違う、よく見る異世界転生系は主人公が死んでから神様やその他に、別の世界に生まれ変わらせる、というものである。
だが私は神様みたいなやつにあってもないし、何より死んでない、とゆうことだ。
ただいまの服装は冬だったため長袖長ズボンの構成に上に鼠色のパーカーを羽織っている状態、ふと自分の身体を見て、ついでに髪も触ってみる。
しばらく見てはいなかったが、自堕落な生活をしていたわりに身体は普通の人よりほんの少し痩せている程度であり髪の色も茶色の黒といった感じの普通の女子高生。少し違うとしたらしばらく髪を切ってなかったため、他の女子とは違い髪が肩の少し下ぐらいまでくる長さといったところかな?。そんな私はそこそこ良い高校に入ったものの高校2年生からまさかの引き篭もり生活、両親は行かなくて良いと言ってはいるものの、私には罪悪感だけが募る毎日。
そんな私に特別扱い?そんな事はない。というか最低最悪である。
召喚ではないし、つまり私はいわゆる「転送」と呼ばれる類に入るのだろうか?
そもそも転送なのだろうか?私は先ほどまでこことは違う場所にいた、そんで目の前が歪んで迫ってきたと思ったらこの有様。
「いったい私が何をしたって言うんだ、」
とほほ、とでも言いたそうな顔をしながら両肩を下げ、体が猫背の形になる。側から見れば私は変な人だと思われているであろう。それもそのはず、道端でこんな人がいたら私でさえ「どうしたんだ」と思う。
「そうだ、今持ってきてるものは」
慌てて我に帰り自分が持ち込んでいる持ち物をチェックする、上着の胸ポケット、ズボンの前ポケット、後ろ、物が持てる箇所を全て手触りでチェックした結果。
スマホ(機種iPhone 10 充電は80% 圏外) ソーダー飴 レシートについているおにぎり20円引きクーポン(くしゃくしゃ)
リップクリーム(3分の1の容量) 財布(約600円)
え?これまじ?スマホとかバッテリー持ってきてないしすぐ切れちゃう、ソーダー飴?コロコロ転がせってか?クーポン?舐めてんのか。リップクリーム、どうせなら使い切る、この中で1番活用できるもの、お金 が!600円……痛すぎる、いや仕方ないでしょ!だってお参りしに行くだけの予定なんだからお金をたくさん持つわけないじゃん。
これでどうやって生き抜けば良いんだ、不安しか募らせないラインナップに絶望感が湧いてくる、だがそれよりも1番後悔を残したのが、
「親にも、友達にもなんも言えてないじゃん」
頭の中に浮かんでくる友達と親。いつも私と一緒にゲームをしてくれた友達、時には相談に乗ってくれたり、一緒に笑ったりした仲。
両親。私を育ててくれた人たち。時に喧嘩はするけどいつも仲直り。とても優しい両親。私がいつ
までも両親から離れられないのはそのせい。
「夢ならとっとと醒めてよ」
異世界に行けて嬉しい気持ちと、これで生き残っていけるのかという不安、そして友と親に何も言えなかった虚しさだけが体をひたすらよぎっていく。
率直に言えばあまり精神を保てていない。
だがこんなところで悩んでいても仕方がない。
幸い神社に行く前に会話は済ませてある、友達にも喋ってた。これを糧に乗り越えるしかない。
「クヨクヨしてたらダメだ。まずはここら辺を歩いて調べなきゃ」
こうして彼女、鈴原ミイの異世界転送劇が始まった。
えぇ、作者の角村です。
今回ハーメルンにてはじめての投稿&処女作でもあるとある女子高校生の幻想生活、略して女子幻。所々おかしい場所があったりしたら申し訳ないです。