転生者はお人形さんを作るようです   作:屋根裏の名無し

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エルデンリング……おおエルデンリング。

ローレッタを下し、魔術師塔を登りたまえ。

その先、恋人があるぞ。



#28 やまとシップ

∀月●日

 

日記に手をつけるのも思えば久々のような気がする。隣のページの日付が1ヶ月弱前だから、まあまあな期間が空いてしまった。

今日からまた一日一日、頑張るぞい!

 

今は夜の海で艦に揺られながらこれをしたためている。目隠し先生のクルーザーじゃなく、呪霊戦艦ヤマトでなんだわ。

もうあの人帰っちゃったし。後進の育成がなんとか〜って。

 

吸精鎖やら飛翔魚雷やら波〇砲やらを向けてきた呪霊の腹の中で夜を明かすのは危険極まりないと思う。が、そこはSOSを信用することにした。

万が一襲われてもまぁ……腹の中でダイマックスしてダイホロウでもぶちまければ脱出はできる。多分。

 

 

理由は分からないがこの艦、びっくりするほど快適だ。

食堂らしき船室にはアイスクリームを作るアレとかドリンクバー(中身はサイダーやお茶類)とか、冷暖房完備だし、ベッド超フカフカ。

戦艦大和はその住み心地の良さから大和ホテルとか言われていた時期もあったらしいけど、それを反映してのことかな?

 

 

彼女(?)に関しての事情聴取は明日だ。

そこで諸々のことを決めるとしよう。

というわけで今日はここまで。以上解散!

 

 

∀月✕日

 

ヤマトは戦艦大和とその護衛艦隊らの無念と後悔から産まれた『怨霊』である。

戦艦の本体は未だ鋼の骸として海底で眠っているので、彼女のカテゴリは『呪骸』ではなく『呪霊』、その中の『怨霊』だ。

 

彼女はこの海域に足を踏み入れた外国籍の艦船及び航空機を殲滅することを目的と定義し、実際その通りに動いていた。

持ち場を離れなかった理由は聞かなかったが、多分沈んだ戦艦大和が関係しているんだろう。

 

が、怨霊となった彼女は図らずも『戦艦大和』への負の感情の受け皿として機能してしまった。

戦艦大和に関連するものが世間で流行する度に畏れが増し、時を経てヤマトを構成する呪力のバランスが怨霊<呪霊となり、海域に侵入した対象を無差別に攻撃する呪霊戦艦ヤマトとなってしまったわけで。

 

これは目隠しに聞いたことだが、この地域が管轄の呪術高専京都校は祓うにしても費用対効果が割に合わないので放置を決定したとのこと。

海上で満足に戦える術師は少ない上、海域を迂回すれば被害はゼロ。確かにそれで済むなら仕方ないかもしれない。しかし彼女、結構限界が近かったご様子。

今回湯水のように呪力を使わなかったら近い将来陸へ砲撃していたかもしれないとは彼女の言。

 

……ひえ〜あぶないところだった。

 

 

ヤマトは

①これ以上自分が日本を傷つけないようにすること。

②自分の力は日本を守るために行使すること。

を条件に、こちらの指揮下に入ると約束した。

 

なので、明日はヤマトを恒常的に鎮静化させるために彼女を精密検査する予定だ。

 

 

 

 

∀月□日

 

彼女の暴走を防ぐためには世間で戦艦大和が流行る度に流れ込む呪力をどうにか発散する必要がある。

けれども、今回のように毎度毎度と戦っていては身が持たない。

 

大いに頭を悩ませた結果、一つ妙案を思いついた。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()──と。

 

ついでにアレの呪骸としてカウントできれば移動拠点としての要素もいけるのでは?

 

そう思い立ったが吉日。

どうしても必要な材料素材ㅤ彼女をお迎えすべく、我々はフィリピンのシブヤン海へ向かった……。

 

他国の海に勝手に入っちゃダメみたいな国際法?みたいなのあった気がするけど、呪霊は見えないし誤差でしょ誤差。

透明人間は腹まで透明なのでヤマトの中にいる俺らは見えないはずだし。

 

 

∀月Σ日

 

速い……速くない?(堕ちるの)

今回は前回みたいな決戦は回避できた。

やはり連合艦隊旗艦は伊達じゃないね!

 

本当はここで〆にするはずだったがカリおっさん曰く万全を期すならもう一体いた方が、との事だったので次はハワイのオアフ島沖に向かっている。

 

しっかしヤマト速いなあ。呪霊とはいえ一応同型艦を牽引しているはずなんだが……。

 

 

受け皿の機能不全を起こすには『ヤマト』を大きく上書きする必要がある。

ならば同型艦二隻体制よりも、明らかに異なるタイプをねじ込んでトリニティ・プロセッサーとかフー・ファイターズな感じで群体を一つのものとしてカウントできれば……。

 

元々ユニオンとして定義されてたんだしいける……いけるよな?

頼むぜ俺の術式。その拡張性を見せてくれ。

 

 

∀月♪日

 

ラスト一隻回収!5日もかからず終わっててビビる。やっぱアシがあるって素晴らしいなぁ!

まったく戦艦は最高だぜ!

 

後は彼女らの意識体を作成して、上手くいけば艦体の方は恐らく勝手に混ざって竣工されるはずだ。

アニメで合体シーン三、四回くらいあったし、漫画だとマク○スみたいなことしてたしいけるいける。

 

……想定した通りであれば。

SF素材を再現してくれるかはもう賭け以外の何ものでもないんだけどネ!

 

 

なんか俺、ぶっつけ本番的なこと多い……多くない?

 

でもなんかいける気がする!って気持ちが大切だってン我が魔王も言ってたし……。

 

 

∀月♯日

 

キングプロテアに海底に潜って材料を取ってきてもらうことに。

ここは公海だし、巡視船とかタンカーとかのルートからは外れてるのでゆっくりできる。

ヤマトは見えないけどプロテアは呪骸だから丸見えなんだよね……。

 

 

∀月ω日

 

よく考えたら今回三体作らなきゃいけないじゃないか!

カリえも〜ん!と泣きついたら蹴られた。完全に規格化されたものに関しては手伝えるが、これに関してのディテールを良く知っているのはお前だけなんだよと一蹴された。蹴られただけに。

 

はい、頑張ります。

 

 

∀月◆日

 

キャラデザはマガツイザナギとかプロテアとかに比べてそこまで複雑ではないけど……だからこそ色々際立ってしまうな。

カリおっさんに土下座して内部のコアの造形は手伝ってもらうことにした。

三体分はちょっと無理でち!頼れるところは頼るメリよ。

 

 

∀月∀日

 

かにㅤㅤうま

えびㅤㅤうま

 

塩加減にコツがあるらしい。

 

 

 

∀月☆日

 

 

∀月@日

 

 

∀月彡日

 

 

∀月★日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

呪霊戦艦ヤマト甲板。そこで力なく少年は項垂れた。さながら真っ白になったボクサーのように。

 

彼の正面に並ぶのは物言わぬ三体の人形。これから彼の魂の欠片、そして二体の呪霊が宿る躯体だ。

 

げっそりした顔をゆっくりと上げ、しげしげと力を尽くした作品たちを眺める。

そうして意を決し、立ち上がった。

 

「ふーっ、ふーっ、ふーっ……よーし、なんとかなれ──ッ!!」

 

しょぼい掛け声と同時に三体のうち二番目の大きさの人形に触れ、術式を起動する。

 

 

少年とカリオストロが考えた筋書きはこうだ。

まずいつもの要領で呪骸を作成。そして、入魂する段階で呪骸を構成する要素としてヤマトと、そしてもう一体の呪霊を範疇に入れるのだ。

 

元より多数が一つとして立ち振る舞うことを前提として設計された経緯があるので、彼女たちを『一体』としてカウントができるんじゃないか、と考えた次第である。

ゲッ○ーロボやガ○ガイガーを一体と数えるようなニュアンスで考えて欲しい。

『群』を『個』として捉えるのだ。

 

こうすることで、ヤマトは『戦艦大和』への負の感情の受け皿として機能することはもうないだろう。

呪骸を構成する要素の一部となったことで、ヤマトは『大和』として扱うことができなくなったのだ。

 

 

そしてもう一つ。

少年らは元々戦艦大和の一部を素材に移動拠点型呪骸を作成することを計画していた。

この呪骸であれば、そちらも同時に達成できる。

 

 

 

どれほど経ったか分からないが、十分に呪力が染み渡ったところで少年は手を離す。

 

三体の呪骸はゆっくりと目蓋を開き、起動する。

 

同時、少年が乗っていた呪霊戦艦ヤマトは一瞬銀の砂になって崩れ落ち、すぐさま再構成された。

 

 

濃紺が左舷から広がり金色のラインが刻まれる。

白銀が右舷から艦体の半分を覆い、青い光が線を描く。

 

喫水線から上下に躯体が分離し、内部に蒼き鋼の潜水艦が形成された。

さながら、二色の艦を纏うようにして。

 

 

「潜水艦イ401、イオナ。着任した」

 

「戦艦ヤマト、着任しました。マスター……ありがとう。この恩、忘れはしない」

 

「同じくムサシ、着任しました。お父様、これからどうぞ、よろしくお願いしますね?」

 

 




遅くなってすまない。しかも突貫工事で書き起こしたから粗だらけだと思うけどすまない。
そのうちまたテコ入れするかもなのでご了承を。


答え合わせ
→追加でイ401とムサシをサルベージ。
イ401を呪骸として作成し、ヤマトとムサシをイオナの一部として一括りにすることで、ヤマトになだれ込む呪力を抑制。
呪霊の魂に相当する部分は予め作成した人形(メンタルモデル)の中に据え、艦体部分は術式の影響によってナノマテリアル化し、三身一体超戦艦と化した。



転生者くん
→スーパーロボットしかりデジクロスしかり、割と世の中三位一体的な要素を持ったものが溢れている。
だからきっと三を一って見倣すことだってなんとでもなるはずだ!(暴論)

できた。
お前アドミラリティー・コードか何かか?


カリおっさん
→アシを手に入れたことで深層水の回収が捗る。


イオナ
→きゅーそくせんこー。

ハワイのオアフ島沖でサルベージされた伊401を素材として作られた。
三人の中で唯一呪霊ではなく、いつも通りマスターの魂の欠片を封入された呪骸である。
ヤマトとムサシは転生者くんの呪骸であるイオナに包括される形──イオナを構成する要素として──で一つの呪骸と見倣されている。


ムサシ
→彼女のメンタルモデルが原作とアニメで何故ここまで違うのか。
その真相を探るべく、我々は第4施設の深部へと向かった────。

フィリピンのシブヤン海沖で呪霊として活動していた。
戦艦大和ほどの知名度がなかったためか、火力以外はそこいらの呪霊とどっこいどっこい。
詳細は省くが、拍子抜けするほどスムーズに呪霊戦艦ヤマトの指揮下に入った。
イオナを構成する要素としてカウントされた副次効果で明確な自我を獲得。

現在彼女について開示できることといえば、だいぶ重い()女性であることくらいである。
詳しくはアドミラリティ・コードを探せ!のムサシが出てきた回を読んで見てほしい。



加減しろ莫迦!(自責)
変化球にも程があるんだよなぁ。

最初タイトルを『海 物 語』だの『艦 物 語』だのと考えてたけど、前者パチンコ後者しっくりこないじゃんってなって変えました。

ところでELDEN RING君さぁ、人形(Bloodborne)ちゃん出す前にそんな新たな性癖開発するようなキャラ出されちゃさぁ。

暗月の大剣よりアデューラの月の剣の方が使い勝手いいじゃないかバカ!(豹変)
遺跡の大剣かルドウイークレベルの月光波を期待してたんだよコッチはよォ!
一発でFP使い切ってもいいからさ……フロム君頼むよ〜。
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