やはり俺がS級隊員なのは間違っている   作:静寂な堕天使クロノス

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というわけでついに雪ノ下たち俺ガイルメンバーがボーダーに入隊します。
我ながらここまで長かったですね.....w


.....更新遅れて本当にすいませんでしたっ!


新入隊員指導

「じゃあ小町、気をつけて本部までこいよ」

 

「うん、わかってるってお兄ちゃんも気をつけてね」

 

「おう、じゃあ待ってるからな」

 

今日はついに新入隊員指導の日だ。

あれから小町は入隊試験に合格して(小町の話では雪ノ下や由比ヶ浜も受かったらしい)今日からボーダーの隊員として訓練に励むことになる。

俺は準備やら最後の打ち合わせやらがあるため小町よりも早めに家を出なければならない。

雪ノ下や由比ヶ浜と一緒に来ると言っていたし道に迷ったりすることはないからそこは安心だ。

 

「どうだ比企谷、小町ちゃんは緊張してなかったか?」

 

その後本部について最後の確認や準備をしている最中嵐山さんが話しかけてくる。

 

「俺がみた限りではいつも通りでしたよ、心配は何もしてません」

 

「へー妹思いの比企谷にしては珍しいな」

 

こんなことを言われるたびに俺は嵐山さんには言われたくない、正直そう思ってる。

いやだってこの人人前で平気で兄弟たちを抱きしめたりするんだよ?

俺より重症だろ絶対。

 

「だってあいつは俺の妹ですよ?」

 

「はっはっ比企谷もそういうこと言うんだなぁ」

 

流石に嵐山さんは冗談だと気づいてくれてるとは思うけど自分で言ってて割と恥ずかしい.....

やっぱ言わなきゃよかったな.....

 

「でもそれならボーダーも安泰だな」

 

普段シスコンだのなんだの言われてる俺だがそう言う贔屓目を抜きにしても小町はきっと強くなると思っている。

 

「当たり前です、いつかもし小町と戦うことがあったら油断しないでくださいよ?」

 

なので俺はそう返しておいた。

 

「そうだな、なんてったって比企谷の妹だもんな」

 

そうやって笑いかけてくれる嵐山さんを見て俺はやっぱりこの人はいい人すぎると思い直した。

マジ本物の陽キャすげぇ.....

 

「嵐山、確認したいことがあるからこっちに来てくれ」

 

「おう、今行く。じゃあ今日は頼むからな」

 

「はい」

 

 

*****

 

「さて、それでは最初の訓練は.....」

 

それから数時間後のこと指導が始まりスナイパー志望の隊員たちと別れて訓練室へと向かうC級隊員たちの後ろを俺たちは歩いている。

 

「対臨界民(ネイバー)戦闘訓練だ」

 

それを聞いた瞬間C級隊員たちはざわざわとしだす。

それはそうだ、いきなりそんな実戦訓練をさせられるなどと誰が考えていただろうか。

 

「ほんと性格悪いよなぁ.....」

 

思わずそうぼやく。

 

「でもこれで大体わかるからな、向いてるかが」

 

「まぁそうなんですけど.....」

 

太刀川さんのいうことが事実なんだよなぁ.....

結局この訓練で才能のあるかないかが明らかになるのだ。

 

「今回はどれくらいの子がいるのかしらね」

 

「とりあえず1分切れれば上出来ってところだろ」

 

「そうだな、それくらいだろうな」

 

 

 

「それでは各部屋、訓練を開始してくれ」

 

 

そんな会話をしていたら訓練が開始されたようだ。

 

「それじゃあ手筈通りにしばらくは訓練の様子を眺めるとするか」

 

「そうですね」

 

弓場さんの言葉を聞いて俺たちはそれぞれ訓練室を見て回ることにする。

それからしばらく回ってみるがやはり全員なかなかに苦戦しているようである。

 

「あら、比企谷君どうかしら?」

 

「そうだな、今のところはまぁまぁだ」

 

1分を切ったりする奴はいないが平均としてみればそれなりのやつが多めと言ったところか。

 

「こっちも同じ感じね、やっぱりなかなか木虎ちゃんみたいな子は現れないわね」

 

「そう簡単にあんな奴が出たら苦労はないんだけどな」

 

そんなふうに那須と話していると.....

 

「あら、比企谷君なぜあなたがここに?」

 

なんでこんな人が多くいるところでピンポイントで会っちゃうかね.....

 

「....上からの命令だ、好きでいるわけじゃない」

 

「そう、ところで今話していたのを聞くと木虎さんはこの訓練でかなりの記録を出したみたいだけど、どれくらいなのかしら?」

 

うっわーこれはあれだ、負けたくないというオーラが溢れ出てる。

 

「比企谷君、知り合いなの?」

 

「ああ、一応な」

 

「こんにちは、雪ノ下雪乃です」

 

「こんにちは、B級の那須玲です」

 

「一応言っとくと雪ノ下は俺と同級生だ」

 

「そう、なら敬語はなしでいいかしら?」

 

「ええ、かまわないわ。こっちもそうさせてもらうわね」

 

そんな感じで互いに挨拶をする2人、なんとなく雰囲気が多少似ていなくもない気がする。

 

「それで比企谷君、さっきの質問だけども.....」

 

「ああ、木虎の話か」

 

「ええ、そんなにすごい記録を出したのかしら?」

 

「まぁそうだな、あれはすごかったな」

 

「なにせ9秒だものね」

 

「その前に黒江も11秒だろ?」

 

「そうね、あの頃の新入隊員は凄かったわね」

 

「なるほど.....」

 

俺たちがそんな話をしていると雪ノ下が先ほどより明らかに燃えている。

やる気的に言えば相当高いが実際どうなることやら.....

 

「おい....マジかよ....」

 

「凄すぎないか?」

 

その時不意に周りがざわつきだす。

 

「なんだか周りが騒がしいな」

 

「そうね、何かあったのかしら?」

 

那須と顔を合わせるがまったく状況はわからない。

 

「4秒なんて本当にあいつ新人か?」

 

「あんなん見たらやりにくいよな〜」

 

と、思ったらご丁寧に周りのc級隊員が状況を解説してくれる。

 

 

「4秒だなんて.....本当だとしたらとてもいい人材ね」

 

「だな、4秒なら即戦力レベルだ」

 

「4秒....ね」

 

また雪ノ下は新たな対抗心を燃やしているようだ。

普通ならここらで対抗心を抑えようとするがこいつには間違いなく逆効果になるのでやめておく。

 

「....私も行ってくるわ」

 

「おう、頑張れよ」

 

「ええ、そこで見てなさい」

 

なぜずっと俺に対してはあんな上からなのかはわからないがなんかあいつには空気が違うのがわかる。

あいつの空気は周りを凍えさせるような、人を近づきにくくさせるような.....

 

「雪ノ下さん.....ね」

 

「気になってか?」

 

「ええ、多分だけどもあの子、強いわね」

 

「多分な、選んでたのはシューターのトリガーっぽいな」

 

「そうね、楽しみだわ」

 

そう話していると雪ノ下の戦闘が始まる。

 

戦闘開始直後雪ノ下が両手から弾を出現させる。

 

「あれはアステロイドかしら?」

 

「だろうな、さすがにバイパーを選ぶほどあいつはバカじゃないと思う」

 

雪ノ下は自信満々な態度をとっているが驕りはない、正しく自分の実力を理解しているはずだ。

 

そして雪ノ下は弾をネイバーへと打ち込む。

 

「おっ、いいダメージだな」

 

「でもまだ倒し切れてはないわね」

 

今回のネイバーは装甲が厚いため一撃で仕留めるには弱点をつくかトリオン能力が高くないと一撃で倒すのは難しいだろう。

しかも雪ノ下はアステロイドを分散気味に打ったためなおさら一撃は厳しかった。

 

しかし想定済みか雪ノ下はすぐさま次の弾を用意、放つ。

 

「5秒か.....」

 

それで決着、さっきの4秒を出したというやつには及ばないながらめちゃくちゃな記録だ。

 

「しかもだいぶえげつないもん見せてくれたな」

 

「やはり気づいているわね、あれはなかなかできる技ではないわね」

 

「ああ、本当にあいつが新人か怪しくなったよ」

 

雪ノ下が放った2回目の弾、それらは1回目に放った弾が当たった場所とほとんど変わらない場所に攻撃を当てている。

ネイバーも動いているので当然そんな芸当をやるのにはある程度の技術が必要になる。

 

「5秒.....あと1秒....」

 

しかし戻ってきた雪ノ下は不満が残るようだ。

 

「お疲れ様、すごかったわね」

 

「ありがとう、でもまだまだだわ」

 

新人がこんな意識高いとか上層部喜びそうだなぁ.....

 

「比企谷君から見て私はどこがダメだったかしら?」

 

「....それは俺より那須に聞け、那須はシューターの中でもトップクラスの技術がある」

 

実際同じシュータートリガーを使った場合那須の方が俺より遥かに柔軟な戦い方をする。

 

「それじゃあ那須さん、良ければ教えてくれないかしら?」

 

俺を見捨てるの早いなぁ.....

 

「そうね、私としてはもっとじっくりと話してみたいわ。よければ今度またゆっくりお話をしない?」

 

那須がここまで言うなら本当に雪ノ下は才能があると見ていいだろうな。

 

「....ええ、じゃあお願いするわ」

 

うずうずしてるものの高校生としての節度か引き下がる雪ノ下。

というか那須とパイプができるのはこいつにとってめちゃくちゃプラスだよなぁ.....

 

「んじゃ、俺は違う訓練した見てくるわ」

 

「ええ、また後でね」

 

那須と雪ノ下と別れた後俺はふと見知った顔を見かける。

 

「どうです太刀川さん、期待の新人は見つかりましたか?」

 

「そうだな....やっぱ4秒を出したやつと5秒を出したやつは筋がいい、B級に上がってランク戦に顔出してきたら戦ってみたいな」

 

そう言って笑っている姿はまさに修羅でしかないわけでそのやる気の1%でも勉強に向かないかと一部の隊員は思ってるとか思ってないとか。

 

「相変わらずですね.....」

 

「そりゃ俺の生きがいだからな」

 

本当にこの人はボーダーがあって良かったと思う、本当に。

 

「お、今訓練室に入ってきたやつ....いいな」

 

「なんで見ただけでわかるんですかね....」

 

と言いつつも俺も訓練室の様子を見る。

 

「.....」

 

するとそこには緊張した面持ちで立っている由比ヶ浜がいる。

 

「ん?どうした比企谷、なんか変な顔してるぞ」

 

「いえ、なんていうか世界って狭いなぁって」

 

太刀川さんが目をつけたのが知り合いなのだからそう思うのは普通だろ。

 

「今入ったやつ知り合いなのか?」

 

「ええ、まぁ」

 

同じ高校かつついこないだネイバーから助けたのだから流石に知り合いって言ってもいいよな?

 

「ほーそりゃ偶然にしてもよくできてんな、だけど見てろ多分だけどあいつ強いぞ」

 

太刀川さんがそんなこと言うのは珍しい気がするな。

戦闘狂にしかわからないこととかあるのだろうか?

 

「使ってるのは孤月みたいですね」

 

「まぁ大体のやつは孤月を最初に選ぶしな」

 

孤月はアタッカー内で人気No.1のトリガーであり太刀川さんも孤月愛用者である。

 

「おっ、始まるみたいだ」

 

訓練開始と同時に由比ヶ浜の目の前にネイバーが現れる。

 

孤月を構え斬りかかる体制へと入る。

なぜかはわからないが既にその構えはある程度戦い慣れしては奴のそれであり次の瞬間には孤月をネイバーへと振るう。

しかし雪ノ下同様に一撃で仕留めることは叶わないが、雪ノ下同様即座に2回目の斬撃を喰らわせる。

どうも手数で攻めると言うかはパワー型っぽい戦い方をしている。

勘違いしてほしくないのは別にスピードがないとかそういうわけではないし由比ヶ浜が重いなどと言っているわけでもないからな?

いや確かに一部分はボーダー内でも既にトップクラスかもしれないけど.....

乳トン先生に男は勝てない.....

 

「5秒か、やっぱ筋がいいな」

 

なんで俺が馬鹿すぎることを考えていた中で戦闘終了となっていた。

結果は雪ノ下と同じく5秒、いや今回既にスーパールーキーいすぎな?

 

「太刀川さん的にポイント高いってところですか?」

 

「そうだな、なんなら俺が教えてやってもいいくらいだ」

 

「太刀川さん、熱があるなら嵐山さんに伝えとくので....」

 

「いやまてまて、俺だってなにもランク戦にしか興味がないわけじゃない。ただ単に伸びそうなやつを見つけたなら俺だって興味くらい持つさ」

 

この人強い人とは戦いたがる癖に人に教えたりとかはあんましないのだ。

というかまともに教えられるのかが個人として疑問に思っている。

 

「それに.....」

 

「それに?」

 

「あいつを強くしてやればもっとランク戦が面白くなりそうだ」

 

結局理由はそこかよ.....

 

「てなわけで比企谷、今度あいつを連れて俺の作戦室まで来い」

 

「まじっすか?」

 

「大マジだ」

 

「自分で誘ってくださいよ」

 

「流石に俺だっていきなり年下の女子に話しかけて作戦室に来いなんて言えないさ。お前に連れてこいって言ったがそれも無理にってわけじゃない、あいつが嫌がったなら無理にとは言わないさ」

 

太刀川さん、ここに来てまさかの常識を持っていたことが判明。

 

「俺もそんなに仲良いわけじゃないんですけどね.....」

 

「はっはっ、お前女子相手だとまともに喋れないもんなぁ」

 

「そんなこと言ってるとさっきのやつもやりませんよ?」

 

「そしたらお前にランク戦にもっと来てもらうことになるな」

 

なんでどのみち俺は何かしら罰ゲーム的なことがあるの?

 

「まぁ善処はします」

 

「頼んだからな」

 

そう言うと太刀川さんは満足そうに別の模擬戦の様子を見に行くのだった.......

 

「ほんとなんでこんな面倒ごとは続くんだよ.....」

 

そうぼやきながらも俺はまた歩き出すのだった......

 

*****

 

「.....」

 

そして少し歩くと妙に機嫌が悪そうな木虎の姿を見かける。

 

「どうした、ずいぶん機嫌が悪そうだな」

 

普段なら絶対そんな状態の木虎に関わろうとしない俺だが今回は木虎が不機嫌な理由が分かりきっているのでルンルンで絡みにいくまである。

 

「....そんなことはないです、変なこと言ってないで仕事してください」

 

いつもよりさらに棘の鋭い声で返してくる木虎、しかし無視という手段をとらないマジメちゃんな性格が今回はなんとも都合がいい。

 

「そんな顔してると嵐山隊の雰囲気崩れるぞ?」

 

「....ご心配なく、その辺りは大丈夫です」

 

何が大丈夫なのかは俺にはよくわからないがそろそろ核心に触れるとするか。

 

「なんだ、今日だけで自分の記録塗り替えられまくったから機嫌悪いのか?」

 

「.....そ、そんなわけないでしょう、子供じゃないんですから」

 

まぁ世間一般的に言えばまだボーダー隊員でも相当な数の人間が子供と言われるのだが......

 

「そうか、そりゃそうだよな木虎が1日の間に、3人に、自分の記録を抜いたくらいで機嫌を崩したりなんかはしないか」

 

わさわざ強調して事実を伝えるあたり我ながら性格が悪いとも思わないでもないが木虎から普段受けてる生意気発言を考えればやりすぎということはないだろ、多分。

 

「....当たり前です。それに成長率で言ったら私の方が上です」

 

「ものは言いようだな.....」

 

全く本当によくそんなすぐに思いつくもんだ、いやこいつ頭いいから別に納得なんだが。

 

「そういえば妹さんはもう戦闘を行なったんですか?」

 

「いや、多分まだのはずだ」

 

小町に関しては俺が少しだけ基礎技術を教えてしまったため少なくともそれなりにざわめきが起こるくらいの記録は出してくるはずだ。

 

「おい嘘だろ.....」

 

「今回やばくない?」

 

「なんか俺自信無くなってきたわ.....」

 

おっと、あたりがざわつき始めたな.....

これはまた誰かいい記録を出したか?

 

「どれどれ記録は.....」

 

そうしてモニターを確認してみると....

 

「1.8秒....マジか」

 

そして俺が人だかりが少しできてきている方を見ると

 

「ぶいっ!」

 

とでもいいたげにピースサインをこちらに向ける可愛い可愛い妹様の姿があったのだった......

そして言うまでもなく隣の木虎はさらに不機嫌そうな顔になっていた.....

 

 

 




今回はここまでです、3人ともかなり鮮烈なデビューを飾っていただきました。
ここからまた3人は修行フェイズといったところです
なのでもしかしたらどこかでいきなり数ヶ月とか時間が飛ぶかもしれませんね(予定は未定)

それではよければ次回も見てください!
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