アプリOP曲のフルバージョン聞いたらね…ソシャゲ嫌いな自分も「本気と書いてマジでやるしかねぇじゃん」と思った。
そのきっかけは、訓練にて八房の能力を見ていたとある特務隊隊員の一言からだった。
「なぁ、クロメ。八房の能力ってどういうものだったっけ?」
「八房で切った生物を最大で8体召喚して、私が自在に操る能力だよ」
「それ以上は無理なのか?」
「9体以上は、体力の消費が凄く激しくて出来ないよ。私が倒れちゃったら人形の制御がどうなるか分からないから、一回試したっきりだね」
「ホントか?」
「うん」
「………」
クロメとの会話をしていたその隊員は、何か引っかかるのか首を傾げて考えている。クロメもその様子が気になり、一旦能力使用を止めた。骸人形だった者達はそのまま地面に潜っていき、その姿を消す。
「どうしたの?」
「いや、なんか八房の能力…二つ名の割にショボくないか?
「…確かに、私もそう思う時はある」
「で、さ。思ったんだけど
「
「ああ、そもそも帝具ってのは千年前の武器だ。そんな長い間が経過してたら、
「
…
周囲の地面が次々と盛り上がり、割れる。
その中から這い出るのは、かつて何処かで、八房によって死んだ生き物達。帝国兵士、異国兵士、傭兵、自警団、一般市民、
それだけではない、3級危険種、2級危険種、1級危険種。特級危険種の姿さえ見え始めた。
その数は加速度的に増え続けている。
この時、ハクバ山にいる革命軍の中でも目の良い者が東の方向に目を凝らしていれば、その光景に言葉を失っていた事だろう。
其処に何もなかった筈なのに、其処に元人間が97615、元危険種が27060、しめて12万と4675体の
これが八房の奥の手、「死者行軍」。
…
死者行軍 八房。
その刀と
公式非公式問わず数多くの戦役にて使用され、そして五百年前の帝国の大内乱にて何かが起こった事によって暴走を引き起こし、
その能力は見た通り。八房によって殺された者達の肉体のみを八房に取り込んで、操り人形としてこの世に蘇らせ、八房の保有者の命令に従って敵を押し潰す「死者行軍」。
その奥の手は。
この能力によって八房に囚われた肉体の数は憶測で
…いや、今此処で出来ない事を話していても何の意味も成さない。
今この場で重要な事は、クロメの手によって帝国特務隊は
つまり彼我の頭数の差は最低でも8.3倍、最大で12倍もの数的優位を帝国特務隊は確保したと言う事だ。
「…ふぅ」
感覚的に召喚の過程が終わった事を感じ取ったクロメは、地面に刺していた八房を抜き取り、土を払い取る。その額には汗が流れており、その消耗具合が伺える。
「スズラン、大丈夫か?」
「…大丈夫です。この力の使い方も慣れてきてるみたいで、今なら
「流石に必要は無いだろう、十分だ。タイミングは任せたぞ」
「はい」
後ろと左右を見れば。クロメより後ろの位置で並び、その時を待ち侘びる12万5千の不死者の軍勢。その全てが言わばクロメの私兵であり
ふと、八房が革命軍や異民族の手に渡っていた「
今回は実戦演習と慣らしを兼ねて「死者行軍」の使用が許可されているが、それは同時に「該当作戦地域の敵勢力殲滅許可」でもあった。まだ「死者行軍」の存在を革命軍や異民族国家に知られては良い段階では無い。故にまだ「死者行軍」が秘密兵器であり続ける為に、革命軍をハクバ山から1人たりとも出す訳には行かない。
大きく息を吐き、そして吸う。
八房の刃先を、前へ向けた。
クロメの静かな号令、そしてイメージ。それは八房の能力によって死人全体に瞬間的に伝達され、全ての死人が進軍を開始した。
死者行軍 八房
オリジナル設定を組み込んだ結果、対軍戦闘に於いてはエスデス並みにヤバい帝具に昇華された。解説は本編で行った為、此処ではメタ的な部分も含めた解説を行う事とする。
まず原作で使用している「骸人形」だが、今作では
しかし通常の能力、「死者行軍」ならば数万、数十万もの単位で召喚が可能。この時、
原作ではクロメが切った人物しか召喚されてないが、この能力はあくまでも「武器」である「八房」が起点。「保有者」の「クロメ」ではない。つまり
その解釈を元に非公開の裏設定を含めた八房関連の設定をしていった結果、原作で言及されていた五百年前の大内乱に大きく関わる事に。大内戦後は八房の余りの危険性に、帝国によって存在そのものを抹消され、再発見された時には運用方法は言い伝えられておらず、骸人形が通常能力で、死者行軍こそが奥の手だと「誤解釈」される事になる。
余談だが、八房に取り込まれた者の中には現在に於いても未発見な帝具を持っている人間が数名紛れ込んでいる。
「死者行軍」のイメージとしては、某吸血鬼の旦那の大技「死の河」の光景をアカメが斬る!風にして想像すれば良い。其処にモンハンのモンスターも加えれば完璧。
追記
もしこの解釈が原作にもあったら、八房を破壊したウェイブは人類史に語られるべき大英雄になる。