一般兵士は学園で何を見る   作:ノア(マウントベアーの熊の方)

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お久しぶりです、ノアです。
今回はとりあえずネタの繋ぎ合わせみたいな感じになってます。

今回もごゆっくり、見ていってください!


第26話

 

夏。今年もこの季節がやってきた。

……ん?"今年も"?妙だな?

 

………まあいいや、気の所為だろう。

キヴォトスじゃなくても急に夏になったり雪が積もったりノルマンディーしたりするしな。

 

今年は夏らしい任務がシャーレに飛び込んできたので、僕はその任務……

海のライフセーバーをしに来た。

青い空。

白い雲。

ミサイル迎撃の断片で荒れる浜辺。

あ、落ちてきた子弾が爆発した。

クラスター弾だったか。

 

「……あの、これ大丈夫なんですか?」

 

「ええ!よくあることですので!」

 

「えぇ………」

 

そうメカな雇い主に言われ、僕は困惑する。

いやでもここキヴォトスだしな、そういう事もあるか。

 

そう思っていると、沖の方からワルキューレの騎行が聞こえてくる。

それと同時にヘリの音も。

慌てふためく遊泳客。

機銃掃射やロケット掃射されるチンピラ。

大編隊で飛んでる雨雲号。

 

視線で雇い主にこれは?と視線を送ると、サムズアップだけが帰ってくる。

なるほど、アヤネってヘリからのCASで借金代稼いでるんだ。

 

そんなことを思いながら、僕は仕事をこなしていく。

チンピラの退治から見回り、溺れてる人がいた時は救助……そんな事をしていると、定時になり、その日は比較的平和に終えた。

 

次の日。

僕は釣り船に乗り、トンジギに来ていた。

今日はこの釣り船の手伝いだ。

かなり前から今日僕が手伝いに来ると広告していたようで、定員を超える応募が来たと船長がニッコニコしていた。

 

トンジギとは簡単に言うとビンチョウマグロをジグというルアーで釣る釣りで、かなりの体力と気力を使う釣りだ。

どうやらこの辺の海域は水温が低いらしく、この時期に回遊してくるらしい。

夏で暑いくせにジギングとか殺す気か?と思ったが、定員を超える応募が来たのは初めてだと言っていた船長の話を聞いて理解する。

多分みんな来ねぇんだ。

 

「ん、先生、ファイトは任せて」

 

そうサムズアップしてくる見知った顔……シロコがイキイキしながらジグをしゃくる。

この子、前カジキ釣ってたしファイトとか余裕なんだろうなぁと思っていると、やがてシロコの竿にアタリが来たらしく、シロコが一気にリールで糸を巻き始める。

まるでアジでも釣るかの如く巻かれていく糸に苦笑いしながらも、流石マグロと言うべきか、ドラグを鳴らしながら糸を出させてくる。

しかし体力おばけのシロコにアッサリと負け、水面にマグロ……それもクロマグロが上がってきた。

 

「先生ェ!ギャフ!はよギャフしてやってくれ!」

 

そう船長に言われ、僕はギャフを手に持ち、シロコに駆け寄る。

 

「ん、大丈夫」

 

そうシロコは言うと、自分の愛銃を手に取り、クロマグロにセミオート射撃を始めた。

水中による威力減衰が無いように、水面にでてきた瞬間を狙っている辺り、多分素人でない。

素人であって欲しかった。

 

やがてクロマグロは動かなくなると、そのまま船の後部に運ばれ、そこから船に上げられていた。

 

「………的確に頭抜いてるなぁ」

 

「ん、当然」

 

そうサムズアップし返してくるシロコに苦笑いを浮かべる。

そんな事をしていると、他の客にもアタリがで始めた。

数時間かけてそれらを全て船に上げ、船は港へと帰ることになった。

 

帰港してからその場で解散し、マグロを担いで自転車で帰ろうとしているシロコを止め、僕らはアビドスに帰った。

 

…………着いたアビドスは、暑くて溶けるかと思った。

 

次の日。

僕はエアコンの効いたシャーレのオフィスで、パソコン業務と戦っていた。

休憩にネットショップで欲しかったものをポチポチしていると、電話がかかってきた。

 

「もしもし、こちら連邦捜査部シャーレです」

 

『私です』

 

「!……偉大なセミナーに輝くムチムチ会計にして早瀬ユウカ様……!」

 

『挨拶は置いておいて……先生、頼んでおいた仕事はいつ終わりますか?提出期限は明日なのですが……流石にできてませんなんてことないですよね?』

 

「はい必ずや……必ず今日の夕方には」

 

『わかりました、また進捗を聞くために電話します……変なのも買わないでくださいね?』

 

「はいユウカ様……」

 

そう言い、電話を切る。

そして近くにあった木の植えられた植木鉢へと近づくと、

 

「コタマ、暇だったら手伝ってくれない?ASMR録音させてあげるからさ」

 

と、木に囁く。

すると、爆速でモモトークに、コタマから「行きます」と、連絡が来ていた。

 

しばらくするとコタマが到着し、僕と2人で仕事をこなしていく。

 

しばらく経ち、仕事が終わると、僕は冷蔵庫から、アイスを2人分取り出してきた。

 

「はい、手伝いありがとうね、今回のは残業代として計算するから―――」

 

そう伝えようとした時だった。

コタマが、

 

「それはいいので、ASMRの録音をお願いします」

 

と、真顔で言ってきた。

 

「う、うん……台本とかあるの?」

 

「こちらです」

 

そう準備良くコタマが分厚い台本を取りだしてくる。

軽く読んでみると、大半が罵倒だった。

 

「………これ、需要あるの?」

 

「あるんです、それなりに」

 

そう言われ、仕方なくダミーヘッドマイクの前に立つ。

 

「きっしょ、なんでわかんだよ」

 

そう台本のひとつのセリフを感情を込めて読み上げる。

………なんかこのセリフ、何かで聞いたな?

 

「助かります……助かります」

 

そうコタマは鼻血をだしながらサムズアップしている。

こわい、マゾ界隈こわい。

 

その後もいくつかセリフを読んでいき、やがて夜になっていた。

 

「お疲れ様です、たいへんたすかりました」

 

「コタマ、IQ溶けてる溶けてる」

 

そう言葉の最後の方がモロひらがなな言い方をしているコタマに正気を取り戻させる。

 

「さて、と……なんか食べ行こっか」

 

「いいですね、それも録音しましょう」

 

どうせダメって言ってもするんだろうなぁ……そう思いながら、僕は窓から夜のキヴォトスを眺めた。




トンジギ、自分の上司が行ってクソデカいの釣ってました。
自分は今年こそシーバスを釣りたいですね……

とまあ釣り話はこの辺に、また次回お会いしましょう!

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