一般兵士は学園で何を見る   作:ノア(マウントベアーの熊の方)

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ちょっと前から書き出したものの、なかなか完成しなかった話がなんとか完成しました……
エリが実装された頃辺りに書き始めた気がします……
しかもなんかオカルトイベントやってるし……

それでは今回もごゆっくり、見ていってください!


第39話

 

「そう言えばさ……僕もオカルトっぽい話、すぐに思いつくので2つほどあったな」

 

「本当ですか、マスター!?」

 

そう、ワイルドハントで唯一予定の空いていた、エリが食いついてくる。

 

たまたま仕事で寄った日に予定が開き、親交のある生徒の中でエリだけが唯一空いていたので、友達との予定とか大丈夫なのかな……とは思ったが、前に会った時の様子を見る限り、というかエリ本人は頼まれたら断れなさそうなので、本当に予定が空いていたのだろう。

 

………それはそれで大丈夫なのかな。

オカ研以外の気の許せる友達……ちゃんといるよね……?

 

そう心配になりながらも、僕は続けた。

 

「あれは前職の事じゃった………まず、戦車で猛スピードで追突するとアホみたいに吹き飛ぶ現象でしょ?先に砲撃したのに敵の砲弾だけこっちにきてこっちの砲弾はどっか虚空へ消えたり……なんか急に操縦が効かなくなって地面に追突していく現象に……ミサイルがどう足掻いてもヒット止まりで相手も自分も無傷な現象とか……あと………」

 

「多くないですか!?」

 

「そうかな?あとこれは傭兵活動で小遣い稼ぎしてた時なんだけど…魔法使いには会ったな」

 

「魔法使いですか!?どのような魔法を……?」

 

「まずはどんなとこに隠れても見つけてくる魔法使いでしょ?どんな動きしても遮蔽物があっても撃ってくる上に頭にだけ直撃させてくる魔法使い、伏せた状態で空中浮遊しながら無音で襲いかかってくる魔法使い……」

 

「多くないですか!?」

 

「嗚呼、タルコフ市は魔境なりて………」

 

そう、多少困惑しつつも楽しんでくれているエリに嬉しくなりつつ、僕はカフェの外をチラリと見る。

 

次の瞬間、全裸のワイルドハント生徒が、奇声を上げながら走っていった。

 

「………なにあれ?」

 

そう僕がエリに問いかける。

 

「ああ、たまにあるんですよ、芸術活動の一環だったり、ただ単に創作活動をし過ぎて深淵に飲まれた人だったり……」

 

「後者だったら心理学振らなきゃじゃん……怖……」

 

「そう言えば、前にワイルドハントで話題になったもので言うと……テケリ・リ?だとか何とか喋ってくる黒いスライムのようなものが目撃されたとか……誰かの創作物とか言われてましたが、個人的にオカルトの気配がして……調べようにもカノエ先輩に止められてしまって……」

 

「うん……その方が良かったと思うよ………」

 

そう言いながら、僕はコーヒーをすする。

楽しそうにニコニコ顔のエリを見ると、なんだか微笑ましくなってきつつ、僕は気になっていることを聞くことにした。

 

「………そういやさ、今日いきなり呼んだわけだけど……大丈夫だった?」

 

「え?……あ、はい!大丈夫ですよ!丁度課題も終わった所でしたし……」

 

「……絵画選考の友達とも、上手くやれてる?」

 

そう聞くと、エリはポカンとした表情を浮かべ、その後すぐ笑顔に戻った。

そして少し照れくさそうに、

 

「はい、お陰様で……皆さん、本当に良くしてくださってます」

 

と、返してきた。

 

「そっか、そりゃあ良かった」

 

そう言い、僕はエリの頭を、帽子越しに撫でてやる。

顔を真っ赤にしつつもエリはそれを受け入れ、しばらく撫でられ続けていた。

 

「そうだマスター!タロットをやっていきませんか!?」

 

そうエリは言うと、ポケットから、タロットカードのデッキを取り出した。

 

「いいね、やってもらおうかな」

 

「ではマスターの近々の運勢について……占っていきます!」

 

そう、エリは嬉しそうにしながら、タロットカードをシャッフルしていく。

 

やがて元のデッキに戻すと、その上から1枚目を捲った。

 

「むむむ……『カップの女王』、ですか……」

 

「……なんか悪い感じ?」

 

「い、いえ、そういう事では……少し判断材料が足らないので、もう1枚引いてみます!」

 

そうエリは言うと、デッキからもう1枚引く。

絵柄は、カップが6つあるイラストだった。

 

「ふむふむ……うーん……」

 

「………やっぱりなんか悪そう?」

 

「い、いえ!ただ……2連続で小アルカナなので……判断に困ってしまって……大アルカナが来てくれれば判断しやすいのですが……」

 

「……もう1枚引いてみたら?」

 

「そ、そうさせていただきます……」

 

そうエリが言い、3枚目のカードをめくる。

そこには、星が特徴的なイラストが書かれていた。

 

「大アルカナの星の正位置……意味は希望や成功、吉兆……にゅふふっ、わかりましたよ!マスター!」

 

「おっ、どんな感じ?」

 

そう僕が言うと、エリは説明を始めた。

 

「まずカップの女王の正位置、これは思いやりや母性を表しています……そしてカップの6の正位置、これは記憶や故郷などを示すものになります」

 

「ほうほう、それで?」

 

「そして星の正位置、これは先程も言ったように、希望や成功、吉兆を表します、なので……」

 

そう、エリは1呼吸置いてから続けた。

 

「……近々、なにか記憶が大切になることが起こるのだと思います。それに対して思いやりを持って接すれば……その問題は成功へと導かれる……のだと考えます」

 

「……なるほど、記憶、ねぇ……何が起きそうとかはわかったりする?」

 

「にゅふふっ、そう焦らないでください、それこそタロット……で………」

 

そうエリは言いながら、次の1枚を引く。

しかし、カードのイラストを見た瞬間、固まってしまった。

 

「なにかヤバそうな事が……?」

 

そう、僕が恐る恐る聞くと、エリはカードを机に置いた。

 

「法王の逆位置……意味は非道徳的、非常識など……もしかしたら、凝り固まった思考になったり、融通か効かなくなったり……ルールを逸脱するような存在が現れるかもしれません」

 

「……なるほど、肝に銘じておくよ」

 

そう言いながら、僕はまた、エリの頭を撫でてやる。

嬉しそうに微笑みながら、撫でられ終えると、タロットカードを片付け始めた。

 

そして、僕はエリを寮に送ってやってから、シャーレへの帰路についた。




いかがでしたか?
タロットカードは持ってはいるのですが、読み方がまだよく分かっていないので合ってたらいいなぁ……と

ではまた次回、お会いしましょう!

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