《それで女王様。彼女はどっち?》
《世界花の加護を感じるから、花騎士の魂は来たみたいね。私達タイプか融合タイプかまでは判別出来ないけど》
ふむ、花騎士魔法少女なのは間違いない、と。パン屋の情報含めて早めに燈湖に連絡しときましょ。
まあおタエさんがいたのはかなり驚いたけど。それはそれとして、私達はパン屋を覗きに来たのだ。
それにしても。イートインスペースの、花騎士ハナミズキの話し方をさらに拗らせたみたいな話し方をする、イキかけたヤバい顔でパンをモグモグしている少女……あっ思い出した。
「あなた、天才芸術家のアリナ・グレイさんよね?」
「んー? そうだけど……アリナのブリスフルタイムを邪魔しないで欲しいんですケド」
雑誌か何かで見ただけの曖昧な記憶だったけど、合っていたらしい。まあ、今本当にしたかったのは本人確認じゃない。
「それはごめんなさい。でも1つだけ教えて頂戴。そのパン、そんなに美味しいの?」
ここまで美味しそうに食べてる姿を見せられたら、かなり興味をそそられる。
「フム」
口内のものを飲み込んでからひとつ頷き、店内に視線を走らせてからおタエさんに尋ねるアリナさん。
「エルダーガール、ラストワンあったヨネ? 実際に食べればアリナのリアクションも理解出来るカラ」
それだけ言って、またパンを一口食べて恍惚顔になる作業に戻るアリナさん。
「最後の1つ……あ、もしかして、この「天使のパン」の事ですか?」
そう言って、籠にひとつだけ残っているパンを指差すいろはちゃん。
私がそちらに近づいてPOPの内容を見ると、
「天使のパン、イートイン出来る方限定、土曜限定1日20個限定販売、か。個数以外にも色々と限定されてるわね」
アリナさんは「ヘヴンパン」とか呼んでたけど、正式名称「天使のパン」でアリナさんの反応通り物凄く美味しいなら、あながち「ヘヴンパン」と呼ぶのも間違いじゃない気がする。おタエさんは苦笑いでやめてくれって言ってたけど。
……というか、入口の営業開始時間的に30分くらいでほぼ完売か。開業したばかりでこれだと、その内「幻のパン」とか呼ばれそうね……色んな意味で運が良かったわね。
「最後の一つですし、サイズも小さいし。半分こして食べましょうか」
「そうね。食事前だけど、このサイズの半分なら本命の料理も美味しくいただけるでしょ」
ちょっと考え事をしてる内に、いろはちゃんは最後の一個を購入していた。
「あちち……はい、どうぞ」
「ん、ありがと」
いろはちゃんが少し熱そうにしながらも、手で半分に千切って手渡してくれる。千切った断面からは、焼きたての証として湯気が出ている。
(見た目はただのコッペパン、て感じだけど……)
一度いろはちゃんと顔を見合わせてからパンに視線を戻して、一口齧る――
☆
《……まだ来るのは早いよ……?》
☆
「「はっ!?」」
今、十数秒意識が飛んでいた。ていうかなんか女神みたいな人に追い返されたような……
それはいろはちゃんも同じだったみたいで、
「なんというか……宇宙空間みたいな場所で、女神様みたいな人がいて……優しく送り返してくれた、ような……」
「いろはちゃんも見たのね……」
とか言っていたし。
簡単に一言で表すと。パンが美味し過ぎて、私達は多分臨死体験してた。食べた事ない人からすれば何をバカな、と言われるだろうけど……ほんとに死ぬほどすっごい美味しいのよ……
「理解出来たヨネ? ヘヴンをエクスペリエンス出来るパンだから、ヘヴンパンでノープロブレムなワケ」
「……確かに、ヘヴンパンは相応しい名前ね……モグ」
「ですね……ハムハムッ」
そう言いつつ、私もいろはちゃんも無意識にもう一口齧っていた……うまい、うますぎる……
《なーんか物凄い多幸感が伝わってくるんだけど……ちょっと、そんなに美味しいなら早く代わりなさい!》
「「「《はぁぁぁ〜……》」」」
小さいパンをゆっくり食べて存分に味わい終えた私達は、幸せの長いため息を同時に吐き出していた……あー、吐き出した息の香りも美味い気がする……
「くふっ、そこまで幸せそうにしてくれるなら、作り手冥利に尽きるのぅ」
「最高に美味しかったわ……ご馳走様」
「はい……今まで食べたパンで、1番美味しかったです! ありがとうございました!」
「うむっお粗末さまなのじゃ!」
目の前で美味しそうに食べてもらえた嬉しさからか、かなりご機嫌な様子で近寄ってくるおタエさん……そういえば、まだ日本名聞いてなかったわね。
ちなみに、私達がパンを食べている間に何回か来客があったけど、ほんの数名だった。開業したばかりで知名度が低いのと、住宅街の一角の小さいお店だからでしょうね。
「お世辞抜きですっごい美味しかったです、ヘヴンパン!」
「おぬしまでアリナに感化されおって、まったく。まるで人が死んでしまうような名称で表現するのはやめてはくれんかのぅ……」
「じゃあなんで「天使のパン」なんて名前にしたのかしら?」
「それはじゃな、このパンを焼き上げる際に窯に敷いている石板に、ペタライト――別名「天使の石」が練り込んであるからなのじゃ」
それからおタエさんは、嬉々として饒舌にヘヴン……じゃない、天使のパンの説明を始めた。
それをキッカケにさらに興が乗ったのか、自分がどれだけパン作りにこだわりを持っているのかとか、今まで見てきたお客の反応、どう言ったパンが良く売れるかなどなど、30分以上に渡り語り続けた。
《熱くなって語るの可愛い、けど……さすがに話が長いわね……》
《そうね、私もちょっと飽きて来たわ》
フレンドリーに接してくれるのは嬉しいけれど、私も女王様も若干飽きて来たし、何より死ぬほど美味しかったとはいえ小さいパンの半分を食べただけだから、本格的にお腹が空いて来た。というか12時過ぎちゃってるし……
ただ、いろはちゃんはおタエさんの語りを真面目に聞いて受け答えしてるので、会話を中断させるタイミングがなかなか来ない。いろはちゃん真面目可愛い。
途中でお客さんが何回か来たけど、天使のパンが目的だったみたいで売り切れを確認したらすぐ出て行っちゃったし……うーん。
ちなみに、アリナさんは食後の恍惚状態から抜け出してからは、スケッチブックを取り出して黙々とおタエさんを写生し続けている。その集中力はスゴ味というか、凄まじいものがあり、話しかけても多分気付かれずスルーされる気しかしない。
という訳で。私は暇になって来ていたので、お店の棚に並んでいるパンに視線を走らせていた。
そういえば、元々はパンを食べに来たのでもおタエさんと雑談しに来たのでもなく、お昼を食べるには少し早いからと時間潰しのために寄ったのよね。
(あー、パン見てたら余計お腹空いて来た……)
「おっと、長々と引き止めてしもうたようじゃな、すまんのぅ」
と、私の様子を見て察したのか、半ば無理矢理話を切り上げてくれた。
《違うわよ、カトレア。多分シロタエギクに気遣われたわ》
《え?》
と、ここで唐突に女王様から念話。
《シロタエギクは、その特殊な魔力のせいで見た目と年齢が大きく食い違ってる花騎士よ。見た目幼く見えても大人の気遣いが出来る人格者。つまり、長話をしたのはワザとよ。私達を空腹にさせるためにね》
《あーなるほど……語ったパンへの情熱は嘘じゃないでしょうけど、確かにそっちが本命でしょうね》
私達の念話の内容が聞こえてたわけじゃないでしょうけど、念話内容を肯定するようにおタエさんが続けてこう言ってきた。
「元々は、ウォールナッツで昼食を、と思とったんじゃろ? しかし、少量とはいえわっちの1番自慢のパンを食べたのじゃ。腹が再び減り始めるのと食後の余韻が薄れるまで少し時間を置いたほうが、ウォールナッツの美味な昼食も満足の行くものになるじゃろうからな、話に付き合わせてもらったのじゃ。空腹は最高のスパイスじゃからな」
「なるほど……お気遣い、感謝します」
「よいよい。長話で退屈させてしまったのは確かじゃからな」
うーん、大人な対応だわ。女王様の言った通り、ゲームのおタエさんと同じく、地球側の同一存在である彼女の実年齢も、見た目と大きく違うのかもね。
「2人共、腹が減っている時分に長話に付き合わせてしもうてすまぬな。これはお詫びの印じゃ。手土産に持っていくが良い」
そう言って、私といろはちゃんに紙袋を手渡してくれる。
「そんな、とっても興味深いお話も聞けたのに、さらにタダで貰うなんて!」
「そうは言うてもの……実はそのパン、昨日の売れ残りでのぅ。売れ残りに金を払わせるわけにもいかぬ。ああ、味や消費期限については問題ない。むしろ1日経って熟成しとるでの、今日明日に食べるのが1番美味いタイプのパンなのじゃ」
「へぇ……」
紙袋を開けて中を見てみると、焦茶色の固そうなパンと名刺サイズのカード、それと一枚のメモが入っていた。
「これは……もしかして、ライ麦パンですか? あ、なんかカードが……」
「うむ。どうにも日本人には硬いパンは不人気気味での、どうしても売れ残る事が多いのじゃよ。これも自慢の一品なんじゃがのぅ。じゃから、ライ麦パンの美味しい食べ方を記したカードを同封するようにしたのじゃ」
どうやらいろはちゃんの方には、カードのみが入っていたらしい。となるとこのメモは……
――わっちの名前は
花騎士魔法少女の情報はキュゥの字から聞いておるので粗方知っておる。次の日が定休日でパンの仕込みをしない、水曜午後か土曜午後が普段の主な空き時間じゃ。今度是非、他の花騎士魔法少女達に会わせて欲しいのじゃ。よろしく頼む――
……とまあ、こんなことが書かれていた。今咄嗟に書いた感じじゃない――つまりは、私達花騎士魔法少女が来店してきたら渡すつもりで用意していたのだろう。
《なかなか用意周到ね。トウコに通ずるものがありつつも大人な気遣いも感じられて、好感が持てるわ》
《ええ、そうね。これが年の功ってヤツなのかしらね》
「カトレアさん、どうかしましたか?」
「ん、なんでもないわ。お陰様でかなりお腹空いたな、て思っただけよ」
このメモはいろはちゃんとは関係ないものだし、そのまま紙袋に仕舞い直して袋を閉じる。
「あー、そうですね。話を夢中で聞いてた時は気にならなかったですけど……確かにかなりお腹空いちゃってます」
「という訳で、私達はそろそろお暇させてもらうわ」
「ごちそうさまでした!」
一言挨拶と感謝を残して出ようとしたところで、
「あ、そうそう。ウォールナッツでランチセットを頼むと付いてくる丸パンも、わっちの店から卸しているものなのじゃ。そのパンも勿論自信作じゃ。だからその、出来ればで良いから単品ではなく、セットで頼んでくれると嬉しいのぅ」
照れ臭そうに頬を掻く仕草をして、ほんのり頬を赤らめて控えめにねだるおタエさん。おばあちゃん可愛い。
「そうね、ここに並んでるパンも美味しそうだし。そうしようかしらね」
《ん、異議なし》
「あんまり外食した事ないので、なんかワクワクします!」
「ウォールナッツの料理はどれも美味じゃ、外れはないから存分に悩むと良い。それじゃあまたのお越し、お待ちしております、なのじゃ!」
最後に景気の良い声で送り出してくれるおタエさん。うん、なかなか良い出会いだったわね、燈湖へ食糧的な意味でも土産話的な意味でも豊作だったわ。
「ウェイト」
扉に手をかけたところで、今度はアリナさんに引き止められる。ずっとおタエさんを描くのに集中してたから、ちょっと予想外。
「何かしら?」
「アナタのボディ、アリナ的にわりとインスピレーションを刺激してくれるんだヨネ。制服の上からでも、そのボディの芸術性は隠しきれてないワケ」
「はぁ」
これは……世界に愛されてる私達のナイスバディを褒められてる?
「つまりは、一度アリナのデッサンモデルになって欲しいんだヨネ。だから、傭兵やってるらしいケド、後に残るような怪我をして欲しくないワケ。アンダスタン?」
「そうね……ま、私も痛いのは嫌だしね。十分気を付けるわ」
「ン」
私の返しに満足したのか、再びおタエさんを描くのに戻るアリナさん。マイペースな人ね……
《若手の天才芸術家も認める私達の美しさ。世界に愛され過ぎて、もう罪のレベルよね〜》
「私も、カトレアさん凄い綺麗だと思うから……芸術家の人の目に止まって、なんだか嬉しいです!」
「……ありがと」
……いろはちゃんみたいな純粋な娘に真っ直ぐに褒められて、なんだか気恥ずかしい状態で店を出る事になった。
さて、予定より少し遅くなっちゃったけど、ウォールナッツでランチだ。
「いらっしゃいませ! ……おや、見覚えのある姿と思ったら、カトレアさんじゃないですか!」
「あら、まなかちゃんじゃない。そういえば、実家が洋食屋だとか言ってたわね」
《……私が感知したウォールナッツ内の魔法少女、まなかだったのね。覚えのある魔力パターンな気はしてたけど、店に入るまで誰かまでは気付かなかったわ。店名を聞いてれば、予測出来たかもだけど》
「あれ? お店の名前、言ってませんでしたっけ?」
「んー……もしかしたら言ってたかもだけど、憶えてないわね……なるほど、そう言えばウォールナッツって、日本語で胡桃の事だったわね」
なんにしても、また思わぬ所で知り合いに出会ったわね。
胡桃まなかちゃんは傭兵依頼者の常連魔法少女の1人だ。なんでも、グリーフシード確保の手間を最小限にして、わずかな時間でも料理鍛錬と店の宣伝に時間を割きたいから、とかなんとか。
「あの、お知り合いですか?」
「ん、まあ一応ね」
「おや、見ない方ですね。カトレアさんの今日の依頼者……ではなさそうですね。指輪もしてないし魔力も感じないですし。それに、宝崎の学校の制服……」
「そうよ。いろはちゃんとは普通に友達で、今は完全にプライベートよ」
「そうでしたか! ではご案内します、2名様でよろしいですか?」
「ええ」
軽い雑談を終えてから、まなかは仕事モードに入り、私達を席へと案内してくれる。
まなかちゃんになら、いろはちゃんが魔法少女だって隠さなくても大丈夫だけど……まあ今すぐ明かさないといけない理由もないし、いっか。
「こちら、メニューになります。一番のオススメはありますが、まなかの――ウォールナッツの料理はどれも自信作なので! 存分に悩んでからお決め下さい!」
自信満々、不遜にも思えるセリフと顔でそうのたまうまなかちゃん。
「そう言えば、おタエさんにも似たような事言われたわね」
「ああ、やはりその紙袋はクリザンテーモの……先におタエさんのお店に寄られましたか。もしや、あのパンを……」
「はい、いただきました! とっても美味しかったです!」
「そうね。最後の一個だったから、いろはちゃんと半分こだったけど」
正確に言えば、女王様と交代しながら食べたから、実質4分の1だけど。今度は丸々一つ、食べたいわね……
「……じゅるっ」
あっと、思い出したら思わずヨダレが……
《こら、気持ちは十分理解出来るけど、私の身体ではしたない姿晒さないでよね》
《……はーい》
「あはは、アレを食べてしまったなら仕方ないですよ。まなかの作るどの料理も、自信を持って美味しいと言えますけれど……あのレベルのは流石にご提供出来ませんから」
私の醜態を見て察したのか、まなかちゃんが嬉しそうに、でもどこか悔しそうにそう零す。
「ま、おタエさんは文字通り年季が違いますからね。ですが! いつかあのパンに見合うに相応しい腕を身につけて見せます! 追いついて見せますとも!」
ふむ、料理に絶対の自信があると豪語するだけあって、天使のパンはまなかちゃんのモチベーションを上げる役割を果たしてるらしいわね。まなかちゃんのその飽くなき向上心は、素直に尊敬出来る。
《……ん? 年季って、もしかして……まなかあなた、彼女が花騎士シロタエギクで、見た目通りの年齢じゃないって気付いてるの?》
《気付いているといいますか、知っているといいますか。実はまなかは、花騎士魔法少女になる前からおタエさんとは知り合いなんですよ。というか、魔法少女になった時に居合わせてたりもします》
……また予想外の娘が、予想外の情報をくれたわね。
《前から知ってたなら、どうして教えてくれなかったのかしら?》
《それは、おタエさんが魔法少女になったのは、本当につい先日、一週間程前の事なので。それにおタエさんの性格からして、詳しくはご本人が直接話したがるはずなので……という訳ですので、まなかから伝えられる情報はここまでです。それより!》
唐突に女王様との念話を無理矢理切り上げて、
「お二人とも、かなりの空腹状態と見受けられます。さぁさぁ、早くメニューのご確認を!」
注文を急かされた。
まなかちゃんは、ウェイター兼料理人。私達の後にお客は来てないけど雑談ばかりしていたら料理長の親父さんに怒られちゃうだろうし、何よりまなかちゃん、料理を早く作りたくてウズウズしている様子。
(せっかくメニューを渡されたから、ゆっくり見たかっんだけど……まあ確かに、物凄くお腹空いてるし、実は頼む料理ももう決まってるし。手早く注文済ませましょうか)
燈湖情報を得てるから、この店オススメの料理は知ってたのよね。なので、メニューは開かず注文を告げる。
「オムライスのランチセットを2つ、お願いね。セットのドリンクは、無糖のアイスティーで」
「ええ!? 私、まだメニュー見てないんですけど……」
「ウォールナッツのオムライスは、食通の燈湖も絶賛する看板メニューよ。むしろ今日は、これだけを食べに来たと言っていいわ」
「そ、それほどなんですか……それじゃあ異論はないです」
「お飲み物は?」
「あ、えっと……アイス……烏龍茶で」
「承りました! オムライスランチセット二つ、お飲み物はカトレアさんがアイスティー、いろはさんがアイス烏龍茶ですね! 少々お待ち下さい!」
「メニューはまだ下げないでね。今日食べるのは決めてたけど、他に何があるかも気になるし」
「あ、私もお願いします」
「了解しました! ではお二人共、どうぞごゆっくり!」
元気にそう言ってお辞儀を一つし、厨房へ早足で駆け込むまなかちゃん。
さて。もう頼むとしてもスイーツくらいだろうけど……開いてざっと料理を確認する。私に倣うように、いろはちゃんもメニューを開く。
「ふむふむ…………んー、意外と料理数は多くないわね。シェフがまなかちゃんとお父さんだけだからかしら」
「かもしれませんね。あ、もしかしたら、裏メニューとかを含めると豊富にあるのかも」
《裏メニューか……なんか惹かれる響きよね。常連にしか教えてくれなさそうだけど》
そうして私達は、料理が来るまでメニューを見ながら、これも美味しそう、この料理名が気になる、さっきパン食べたからデザートは止めようかどうしようかと、いろはちゃんとの雑談に興じた。
次回投稿予定は、3月27日(日)の予定です。