魔法少女花騎士☆マギカ   作:繭浮

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 投稿遅れて申し訳ない。後ちょっと長いです。時間のある時にゆっくりお読み下さい。


いろは カトレアの 神浜ウワサファイル 1-1

「じゃあまた明日ね、いろはちゃん」

「はい! 明日もよろしくお願いします!」

 

 時刻は午後3時50分。私はモチョを抱えた状態で、駅の改札前でいろはちゃんを見送っていた。今日はいろはちゃんが夕食当番で、早めに帰りたかったらしい。平日放課後も、学校で掃除当番だったり夕食当番だったりの日意外は、神浜に来てういちゃん捜索をしたい、との事。

 

《こういうのも傭兵魔法少女家業に当たるって言えるのかもしれないけれど……親友のいろはちゃんからはお金取りたくないし、何より魔女討伐代行って訳じゃ無いし。いいわよね、女王様》

《元々もう1人の親友のこのみからは、一緒に魔女討伐してもお金取ってないでしょ。問題いわ》

《よね》

 

 さて。実は、今日の私の予定は、まだ終わっていない。むしろいろはちゃんやモチョ関連のは突発イベントみたいなもので、これから夕方に開かれるのが、本来入っていた予定なのだ。

 

 さらにはそこに1つ、やらなければならない事が増えた。

 

「えっと、メモ……はいいんだった」

 

 スマホの電話番号も書かれていたメモを取り出そうとしたけど、よく考えたら番号だけはもう登録してたんだったわ。

 

 連絡先一覧をタップして、コール。電話する相手は――

 

『もしもし、白菊です』

 

 ワンコールの間も置かずに出た。おタエさんのことだからフランクに話し始めるかと思ったら、かしこまった声が帰ってきた。

 

 んー。スマホ操作中で反射的に通話ボタンを押しちゃったけど、知らない番号だと気付いたから、とかかしらね。

 

「カトレアです」

『おお、おぬしかっ。早速連絡くれて、嬉しいのじゃ!』

 

 相手がお昼にお店に来た花騎士魔法少女(同類)だと気付いたら、途端にフランクになった。うん、シロタエギクって感じね。

 

『して、何用かの?』

「メモに「水曜と土曜の午後は空いてる」って書いてあったので。この後お時間よろしいですか?」

『うむ、良いぞ。丁度暇しておったしの。花騎士の過去イベントのシナリオをスマホで見ていたら電話がかかって来たのでな、つい番号確認せず反射で通話ボタンを押してしまったのじゃ』

「ふふっ出るのが早過ぎると思いましたが、そうでしたか」

 

 大体予想通りだった。なんとなく嬉しい。そしておタエさんは花騎士をエンジョイプレイしてる勢のようね。

 

『要件を聞く前に。目上の者に敬語で話すのは関心じゃが、わっち相手に堅苦しい話し方はせんでも良い。もっとフレンドリーに、友人と雑談するように喋って欲しいのじゃ』

「……そう? それじゃあ遠慮なく」

 

 見た目は年下だけど絶対実年齢はかなり上だから敬語だったけど、本人の許可を得られたから切り替えた。正直、見た目年齢的に、それと見た目めも中身も花騎士シロタエギクなのもあってか、敬語で話すの違和感あったのよね。

 

 さて、それはともかく要件だ。

 

「この後、燈湖……私の友人の家で、定例で開かれている花騎士魔法少女の報告会兼親睦会があるのよ。あなたも花騎士魔法少女だし、暇なら是非参加して欲しいわ。どうかしら?」

『おぉ、今日開かれるのか。今日出会えたのはバッチタイミングだったのぅ、是非参加させて貰おう! お土産のパンも勿論持参するのじゃ!』

 

 花騎士魔法少女定例会の話をしたら、二つ返事で参加を表明してくれた。

 

『ちなみに、わっち以外は全員で何名おるのじゃ? 複数人存在しておるのはキュゥの字から聞き出しておるが、最大数は知らぬのじゃ』

「そうね……えーと……あの3人は正確に言えば違うけど、一応参加メンバーだし……9人ね」

『ふむ、つまりわっちを含めると10人か。花騎士的に丁度二編生じゃな……思ったよりおるのぅ』

「そうねぇ」

《確かに……思い返すと、ここ二ヶ月くらいで一気に増えたわね》

 

 いつかにみたまが「野球チーム組む?」とか冗談で言ってた気がするけど、まさか本当に組める程に花騎士魔法少女が神浜に集結するとは思ってなかった。まあ野球はしないけど。

 

『おぬしにはすでに渡したから、残り8人分か。あー、えーと……うむ、ギリ足りるの』

「やっぱり、ライ麦パンの売れ残り?」

『うむ、残念な事にの。柔らかパンの方が売れるのは、現代日本の食習慣的にも仕方のない事じゃが……美味いのにのぅ、ライ麦パン。クランベリーとクルミも入れて日本人好みに寄せたりの工夫もしとるんじゃが、それでも売れ残る。悲しいのじゃ……』

「そういえば、ヘヴ……天使のパンの事で気になっていたのだけど。なんであそこまで幾重にも「限定」を設けてるのかしら?」

『ああ、それはのぅ。あのパンが最高に美味いのは、湯気が立つ程の焼き立ての瞬間までだからなのじゃ。大抵の場合、パンは焼き立てが美味なものが多いが、アレはそれが顕著での。冷めてしまうと、他のパンと同等レベルの「それなりに美味い」で落ち着いてしまうのじゃ』

「へえ……だからイートイン限定なのね。土曜限定なのは?」

『美味過ぎるものでも、連日食べると舌が味を憶えてしまっての、初見のように「意識が飛ぶ程に美味い」とは感じなくなってしまうものなのじゃ。じゃから、週1回限定にしておるのじゃよ。つまり、あそこまで美味いパンは、週に1回運が良ければ食べられるかもしれない、くらいが丁度良いのじゃ』

「なるほど……色々考えられての「多重限定」なのねー」

『うむ! パン作りは奥が深いのじゃ! それに、天使のパンは確かに1番自慢のパンじゃが、他のパンだって拘って……っと、なんか話がズレて来ておる気がするの』

 

 ……私もちょっとそう思い始めてたけど、先に言われた。やっぱりなんていうか、年長者の余裕や気遣いを感じるのよね、デンドロビウム以上に。

 

『さて、わっちは皆のお土産の準備をするでの。開始予定は何時かの?』

「5時から2時間程度を予定してるわ。場所は――」

『確か燈湖の家、と言っておったな。つまりは雷電家に行けばよいのじゃな』

「……もしかして、燈湖と既に知り合いなの?」

『いんや、名前は知っておるが、直接の知り合いではないし、容姿も知ら……あいや、デンドロビウム殿と同一存在であるなら、容姿は知っている、という事にはなるか』

 

 ……なんだか意味深な言い方だけど……燈湖曰く「余裕がある状況ならすぐに答えを求めようとせず、少し思考を巡らせてみろ」って言われてるし。ちょっと考えてみる。

 

 でも、一人で考えるのも寂しいから、女王様は巻き込む。

 

《おタエさん、燈湖の事は知ってはいるけど、実際に見たり会ったりはしてないって事よね》

《まぁ、そんな言い回しだったわね。キュゥべえから花騎士魔法少女の情報はある程度聞いていたみたいだから……んー、キュゥべえが住所まで話してたとは思えないわね。出来るだけ花騎士魔法少女(同類)と連携して欲しくはないでしょうし》

《よね。となると……やっぱり、花騎士魔法少女になる前から為次郎さんと知り合いだった、てとこでしょうね。グルメな為次郎さんが、隣町に死ぬ程美味いパンを作れる人物がいるなんて情報、掴んでないとは思えないもの》

《ふむ、なるほどね。それが一番ありそうね》

 

 女王様と軽く話し合って結論が出たので、尋ねる。

 

「為次郎さんとは、結構な古馴染みだったりします?」

『ほぅ』

 

 私の問いに、感心したかのように吐息を洩らす。やっぱり、為次郎さんの方と顔馴染みだったらしい。

 

『そうじゃのう……わっちは数十年間、海外でパン職人として研鑽を積んでおったのじゃが。わっちが日本に帰って来て店を開いた直後くらいに店に来て、確か当時の雷電殿は20代前半の若者じゃったから……40年くらいの付き合いかの』

「結構長いですね」

『くすくすっ、そうじゃのぅ。当時の雷電殿は、まるで抜き身の刀のような青年での……』

 

 ……なんていうか、予想通りではあるけど。おタエさんの実年齢がおばあさんと言える歳なのが確定したわね。

 

《老人でも、魔法少女の適性ある人いるのね……いやまあ、例外中の例外なんでしょうけれど》

《でしょうね。あの特殊な魔力持ちとして有名な、花騎士シロタエギクと同一存在なのだもの》

 

 ふむ。女王様から感じる感情からして、花騎士シロタエギクには一目置いていたみたいね。

 

『む、また少し話がズレたの。では、集合は17時に雷電家、で良いかの?』

「ええ、それで構わないわ」

『了解じゃ。ではまたすぐ後での』

「待ってるわね」

 

 そう言い残して通話を切る。

 

 おタエさんはこれで良いとして、後は……おタエさんが参加する事、燈湖に伝えて置きましょ。報連相は大事。

 

 

 

 

 そうして時刻は午後5時。場所はいつもの雷電家のシェルター道場。今日は全員の都合が付いたため、フルメンバーだ。その内の2人は、今日が初顔合わせになるわね。

 

 ちなみに。普段ここに寝泊まりしている杏子とゆまちゃんには、会議で使う時は母屋の方で過ごして貰って、為次郎さんがお世話してくれている。

 

「こっちは間借りさせてもらってる側なんだ、気にする必要なんて全然ないだろ?」

「タメジローさん、筋肉モリモリでカッコイイし、話も面白いし優しいから! ゆま好きー!」

 

 ゆまちゃん、最初は為次郎さんに、というか杏子以外の人には人間不信気味な態度だったけど……いつの間にかお世辞を覚えたのねー。

 でもまあ、半分は本心だと思うけど。為次郎さん、子供にも甘くはないけど優しくはあるものね。あの燈湖の親なだけあって、多少闇を抱えている子供の扱いもお手の物、という訳ね。

 

 まぁそれはそれとして。

 

 ここで改めて、花騎士魔法少女達の情報を軽く振り返りましょうか。

 

 まず、私こと加戸希愛は花騎士カトレアの、雷電燈湖は花騎士デンドロビウムの地球での同一存在で、二つの魂で一つの肉体を共有するタイプである「花騎士魔法少女・魂分離型」。

 

 針麿りつ、千野(ステラ)、瓜生朱々、白菊妙はそれぞれ花騎士デュランタ、花騎士ステラ、花騎士カラスウリ、花騎士シロタエギクの同一存在で、花騎士と完全に混ざり合った「花騎士魔法少女・魂融合型」。

 

 小舟華恋は本来は花騎士魔法少女じゃあないんだけど、コピーした固有魔法で花騎士シンビジュームに変身した結果、スマホ世界花の加護を得られるようになった「花騎士魔法少女・レプリカ」。

 

 奈雪初雪と月見陽咲は、花騎士ハツユキソウと花騎士エノテラの同一存在(多分高確率で)だけど花騎士の魂が召喚されなかった、見た目や能力が花騎士と同じなだけで世界花の加護のない「花騎士系魔法少女」。

 

 そして最後に。

 

「えっと……ポーチュラカこと、ミエヒユカです! ヒューカッコイイ名前!て言って欲しいんだよ!」

 

 今回が初参加の2人の内、おタエさんが自己紹介を終えてから、ポーチュラカはダジャレを交えた自己紹介をする。実にポーチュラカらしい……と言いたいところだけど。私が知っているポーチュラカに比べると、セリフのキレや元気度的に控えめな感じだ。

 

 まぁ、それも仕方ない。彼女はキュゥべえと契約して以降、それまで「莧陽友花」として生きてきた記憶の一切を失い、約ひと月の間彷徨っていたから……というのが、一般に公開されている情報。

 

 陽友花ちゃんがキュゥべえと契約してポーチュラカになろうとしたのは、多分間違いない。けれど今の彼女は――ポーチュラカは、花騎士魔法少女ではないどころか、魔法少女ですらない。

 

 端的に表現するなら。彼女は、魔法少女になりそこなった、花騎士だ。

 

 

 

 

 彼女は、記憶喪失者として発見された。これは正しくもあり、間違いでもある。

 身体は、日本でのポーチュラカと同一存在である莧陽友花ちゃんのモノだ。DNA鑑定もしたらしいから、そこは間違いない。

 けれど――女王様の調整魔法で調べてもらったところ、その身体にはポーチュラカの魂しか入っていないっぽい事が判明した。つまり、今の彼女に「莧陽友花として日本で生きてきた」記憶は一切ない。

 

 身体的な意味では記憶喪失と言えるけど、魂である花騎士ポーチュラカ的には日本での記憶なんてそもそも存在していないから、正確に言うなら記憶喪失ではない、と言える。

 なんともややこしい状態だけど……とりあえず世間一般的には「莧陽友花は記憶喪失者である」と言う事になっている、て感じなのよね。だから、彼女が記憶喪失ではないと言うことを知っているのは、今花騎士魔法少女定例会に参加しているメンバーのみだ。

 個人的には、フェリシアちゃんにも教えてあげたいのだけど……彼女は魔法少女真実を知らないし、ただでさえ情緒不安定なとこがあるしで余計な情報を与えたらヤバそうだから、記憶喪失で通している……記憶喪失になったって情報だけでソウルジェム結構濁ったしね、マジに魔女化がアブナイ。

 

「ふむ、ポーチュラカ殿の魂だけとな……しかし、スマホ世界花のお陰か、魔法少女衣装への変身や花騎士時の武器を顕現出来るのじゃろう? 魔法少女でないのにそれが出来るとは、ソウルジェムはどうなっておるのじゃ?」

 

 うん、当然の疑問よね。私達はすでに知っているけど、初参加のおタエさんのためにも再確認しましょうか。

 

「ポーチュラカ、ソウルジェムを見せてあげて」

「了解なんだよ!」

 

 そう言って、指輪形態から宝石形態へと変えて掌に乗せ、私達に見せる。

 

「灰色? いやこれは……色がない?」

 

 そう。ポーチュラカのソウルジェムは、宝石というよりはガラス細工のような、無色透明だった。そこに、通常のソウルジェムの様な魂の輝きはない、どころか感じられない。

 

 さらには。

 

「おタエさん、触れてみようとして下さい」

「……みようと? ふぅむ」

 

 私の言い方で、なんとなく察したようだけど。言われた通り手を伸ばし、触れ――

 

 すかっ

 

「ぉお!?」

 

――られない。

 

《見ての通りよ。これはソウルジェムに見えるだけで、ポーチュラカにしか直に触れることが出来ない、元ソウルジェム――いえ、ソウルジェムの抜け殻みたいな代物よ》

 

 ミエヒユカの魂はそこには在らず、ソウルジェムに、魔法少女になり損なった証拠として残った、魔力のあるものにしか視認出来ない過去の幻影の様なモノ。これに触れられるのは、ミエヒユカの同一存在であるポーチュラカのみ。

 本当に触れられるだけで、本来ソウルジェムと身体の距離が離れすぎると身体を動かせなくなるけれど、彼女の場合は数キロ離れても問題なく動けるし、スマホ世界花さえ持っていればその状態でも変身出来るし戦闘も出来る。

 

「ふーむ。つまりポーチュラカ殿のそれは、元魔法少女である証意外の意味はない、ということかの?」

「流石シロタエギク、話の飲み込みが早いぜ」

「まぁ、女王様の高度な調整魔法でなんとか情報を引き出せたけど、それでも「多分そうなんじゃないか」程度にしか分からなかったんだけどね」

《なんにしても。ミエヒユカはキュゥべえとの契約中になんらかの事故があって、魂がソウルジェムになる前に行方不明になった。私達はそう解釈しているわ》

 

 彼女が発見されてから色々手を尽くしたけれど、陽友花ちゃんの魂の行方の手がかりは一切掴めていない。これはもう、「降霊術」の固有魔法持ちの魔法少女でも現れない限り雲を掴む様なものだから、半ば諦めている……悔しいけれど……

 

「もうっカトレアさんっ! そんな暗い顔しちゃホントにクライしちゃって元気が出てっちゃいますよ! これはそう、ダジャレ使いとしての試練! 試練は人知れん世界に来ても乗り越えないとね! まぁ花騎士の知り合いいたけどっ!」

 

 ……空元気な気もするけど。持ち前の明るさとポジティブさ、さらに花騎士の魂持ちと出会えたからか、彼女に気負ったような印象はあんまりない。ポジティブ最強ね。

 

「くすくすっ……前向きさは変わらずの様で、安心したのじゃ」

 

 おタエさん、記憶喪失扱いされていると聞いて気にかけていたみたいだけど、ポーチュラカの様子を見て不要な心配だったと笑みを溢した。

 

 

 

 

 さて。ということで、最後の情報整理だ。

 

 莧陽友花は花騎士ポーチュラカの同一存在で、莧陽友花の魂は行方不明、身体にはポーチュラカの魂のみの「魔法少女になり損なった代わりに花騎士になった、完全イレギュラー魔法少女」。

 つまり、魔法少女衣装に変身するのにソウルジェムは必要とせず、スマホ世界花さえ所持していれば花騎士に変身出来る。ただしその代わり、花騎士の――世界花の加護の力しか使えない。

 

 魔法少女にならなかったお陰で魔女化のリスクこそないけど、インキュベーターに地球へと強制拉致された。それが、花騎士ポーチュラカの現状だ。

 

 

 

 

「2人の自己紹介も済んだところで……これより、花騎士魔法少女定例会を始めます」

 

 おタエさんの参加で若干時間が押したけど。デンドロビウムモードの燈湖司会による定例会が始まった。

 

 とはいっても、この集まりは堅苦しいものではない。魔法少女真実に関する事も話すかもだからゆまちゃんには席を外して貰ったけど、お茶を飲みながらの半分雑談のようなものだ。

 

「ってエノテラさん! いくらなんでも紅茶にブランデー入れ過ぎです!」

「ん。それじゃあブランデー入り紅茶じゃなくて、紅茶入りブランデー……」

「わっち以外は未成年と聞いておったのじゃが……」

「あはは……エノテラさんは、お酒が飲みたいがためだけに魔法少女になった、生粋の飲兵衛さんなんです」

「大人として止めたい気持ちはあるでしょうけど、エノテラからお酒を奪ったら、個性を奪う様なモノなんで。ある程度は見逃してあげて下さい」

「う、うむ、そうなのか……」

「何気に酷い言われような気がしますが、まぁいいでしょう。エノテラは些細な事は気にしないイイオンナなので」

 

 ……個性豊か過ぎるメンバー揃いで、強制的に半分雑談になってるのが現状だけど。一応重要な情報が出る事もあるので、必要な集まりなのだ。

 

「現状、新たな花騎士魔法少女関連の情報は、シロタエギクさんとポーチュラカさんが加わった以外にありませんが……」

「いんや、わっちからあるぞ」

 

 早速、新登場者から新情報がもたらされた。

 

「今後新たな花騎士魔法少女が誕生する確率は、かなり低いと言えよう」

「それは……理由をお伺いしても?」

「うむ。キュゥの字によれば、花騎士魔法少女の実験は不確定要素が多すぎる上に、ポーチュラカ殿との契約時に大失敗したらしくての。わっちは半ば無理を言って花騎士魔法少女にして貰ったが、現在実験は無期限凍結状態らしい」

「なるほど……それは朗報ですね。油断は出来ませんが、新たな花騎士魔法少女候補の捜索に割く時間を減らせるなら、他の事に手を付けられます」

 

 他の事、か。となると、あの集団の話と謎のアレね。

 

「現在神浜では、不可思議な現象が確認されています。都市伝説のような噂話が現実に起き、その噂を模した様な魔女に似て非なるナニカが現れ始めました」

 

 ふむ、そっちを先に話すのね。まぁ実害がすぐに出そうなのはそっちだし、当然か。

 

「この事は、西の顔役である七海やちよさんからの情報提供です。噂が現実になるこの怪現象を、仮称としてカタカナで「ウワサ」と彼女は呼んでいるそうです」

「噂話通りの行動さえ取らなければ巻き込まれないらしいから、学校の友達に誘われても断って、出来れば噂を追わないように注意喚起してちょうだい」

「わかりましたっ! 君子危うきに近寄らず、の精神で生きますっ!」

「了解なんだよ!」

 

 元気な返事に満足気に頷いて、一度紅茶で舌を湿らせてから次の話題に移る燈湖。

 

「最近神浜にて、黒マント魔法少女集団と、それを率いるかの様な数人の白マント魔法少女が何やら暗躍しているようです」

「黒服に、白服……」

「ちなみに、キリカさんと織莉子さんは黒服白服ですが、その集団とは一切関係ないそうです。そもそも件の謎集団は、魔法少女衣装の上に黒マント・白マントを羽織っているようなので」

「ふーむ。なんとも面妖じゃのぅ」

「いまだ情報不足なので、現状伝えられる事はこの程度ですが……黒白マントの魔法少女の出現とウワサの出現は、ほぼ同時期のようです。何かしら関係がある可能性があるので、黒白マント魔法少女を見かけても、決して独断専行はしないように」

「「はーい!」」

「「了解!」」

 

 今日の重要情報はそれくらいで、その後はいつも通り、紅茶(1人酒入り)とお茶菓子を摘みながらの雑談会と化したのだった。




 次回投稿は、5月17日(火)の予定です。

 ※追記

 色々と忙しくて筆の進みが遅くなってしまったので、17日中には無理と判断しました。本当に申し訳ない。米農家の5月連休は連休じゃないのです……

 変更の投稿予定日は、5月27日(金)です。この日には絶対に投稿してみせます。疲れまだとれてないけど頑張るゾイ!
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