魔法少女花騎士☆マギカ   作:繭浮

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宿命に抗う少女達2-2

 そうしてシェルター道場での自己鍛錬に、知り合いの傭兵稼業で縁が出来た魔法少女達からもたらされるマギウスの翼の情報整理、時々魔女&厄介そうな名前のウワサ討伐を続け、遊園地開演予定日の二日前。

 

「日本人の気質的に、おそらく「徹夜組」をする方達がいるでしょう。いわゆるイベント前日に会場付近に居座る迷惑行為なのですが……それはともかく。そういう連中はまず間違いなく現れますから、実質今日が、準備の最終日となります」

「だから、明日の午前とかじゃなくて、今日集まった貰った訳ね」

 

 今はシェルター道場に集まった、今作戦「ウワサの遊園地襲撃作戦」のメンバーに2人で内容の説明をしていた。

 

「なんか、こうしてみなさん全員が一斉に集まるのも、何気に久しぶりですね。チビチビ」

「まぁ、そうね……」

 

 エノテラが花騎士魔法集会の招集に応じたのは、数える程しかない。為次郎さんの飲み友だから、花騎士関係なしに雷電家にはちょくちょく来ているらしいけど……というか今も、夕方とはいえ陽が沈み切ってない時間帯から赤ワインをチビチビ飲んでいる。

 

「うーむ……未成年の飲酒を見過ごすのは良心の呵責を感じるが……それが魔法少女になった願いならば、咎めるのは憚られるというか……」

「彼女は基本自由人だから。あまり気にしない方が良いわよ、十七夜」

 

 今回の作戦に集まったのは、最近シェルター道場を使用しているメンバーと、花騎士魔法少女・花騎士系魔法少女全員に神浜東の顔役である和泉十七夜さん。

 

 それと、今回の作戦の要となる固有魔法が使える魔法少女、

 

「なぎたん、エノテラさんは魔法少女になるまで我慢したんだから、許したげて!」

「まぁ、今更飲むなって言っても無理でしょ」

「……あ、アル中にだけは、気を付けて……」

 

「心を繋げる魔法」の使い手であるみとちゃんと、団地組のれいらちゃんとせいかちゃん。1人1人はまだまだ、初心者を抜け出して初級者って感じだけど。3人揃えば、息のあった連携でベテラン1人とも結構良い勝負が出来るまで成長している。戦力としても申し分ないわ。

 

 更に、「心を繋げる魔法」の使い手の保険として、

 

「なんでレナまで……あの2人で十分じゃない?」

「まぁまぁ。今回のウワサ、燈湖さんの予測ではアリナ以外の残りのマギウスが表に出る可能性があるんだ。なら上手く事を運べれば、場合によっちゃマギウスの翼壊滅もイケるかもなんだよ。戦力は少しでも多い方が良いしそれに……」

「それに、私達もウワサの被害者なんだよ? 黒幕さんに文句くらい言いたいもん! レナちゃんだってそう思うでしょ?」

「それもそうね……あれ? 未遂であって、被害は受けてないような……」

 

「変身魔法」で変身した魔法少女の固有魔法が使えるレナちゃんと、かもれトライアングルの3人も、快く参戦してくれた。特にレナちゃんは、「もしも」の時のための待機組なのよね。

 

 つまり。文句言ってるけど、アレは単なるデレ隠しだから、何も問題はない。

 

 つまり。基本的に今回鶴乃ちゃんと巴さんの洗脳を解く鍵である「心を繋げる魔法」を使うのは、当然みとちゃんの入るグループと、

 

「ふふふ……燈湖さんの期待に、応えない訳には行きません! 久しぶりに活躍してみせますっ!」

 

フンスッと鼻息荒く意気込んでいる、シンビジューム、に「変身魔法」で変身している、帆奈……華恋の入るグループだ。

 

 華恋の変身魔法はレナちゃんの魔法のコピーだから、変身魔法の練度自体はレナちゃんの方が多少上ではあるけど。変身して使えるようになった魔法は、その対象への人柄とかの「理解度」が重要らしい。なので今回は、華恋の方がみとちゃんの魔法を上手く扱える。みとちゃんはブロッサムの常連で、そこで働いているこのみさんや華恋とは仲良しだからね。

 

 そんな訳で、洗脳解除チームメンバーはこんな感じだ。

 

○由比鶴乃救出チーム

チームみかづき壮・私ことカトレア・団地組

 

○巴マミ救出チーム

見滝原組・燈湖・みとちゃんに変身した華恋

 

 ざっくり見滝原組と言ったけど、ここには巴さんと旧友?らしい杏子とゆまちゃんも入っている。

 

 流れとしては、鶴乃ちゃんの事を熟知しているチームみかづき壮、巴さんの事を熟知している見滝原組がメインで動きを抑える役。作戦の要であるみとちゃんを私が、華恋を燈湖が相手の攻撃から守護する役。

 ちなみに、かもれの3人は巴さん救出チーム近くで潜んで貰って、華恋にもしもがあった場合に華恋の役を引き継げるようにしてもらう。

 

 2人の救出に関しては、簡単に言ってそんな感じだけど……当然マギウスの翼の戦闘員による妨害を跳ね除けるグループ、燈湖曰くの「徹夜組」を近付かせないために動くグループ、他にマギウスの翼が何か企んでいないか警戒するグループの魔法少女がいる。

 

 戦闘員を抑える役は、私達が戦闘力を把握している他チームフラワーナイトのメンバーが主に担当し、十七夜さんは東の魔法少女への説明や一般人の避難誘導の指揮役、黒・白羽根の動向の警戒を他の協力してくれる魔法少女が、それぞれしてくれる。

 

《……こう考えてみると。東の魔法少女を含めて私達の作戦に協力してくれる娘、結構いるわね》

《ま、これも私達の傭兵稼業の成果のひとつね》

 

 ……もしかして燈湖は、こういう想定以上の危機に備えるために、傭兵になって縁の輪を広げてくれたのかしら……って、流石に考え過ぎかしら。

 

 ちなみに……

 

「ハァ……心配なんてノープロブレムなんだよネ。エルダーガールがマギウスの翼に寝返らない限り、アリナはドントムーブだカラ」

「そう言って約束を破るのがアリナ先輩なの! お妙さんが離れてる時は、監視は私の役目なの!」

「アリナ・グレイは動かないって、クリアリーに言ったヨネ? フールガールはコミック描く練習でもしてたら? 暇だから、アリナが特別にクリティシズムしてあげるわ」

「まずその、フールガールっていうの、やめて欲しいの……」

「フールガールはフールガールだから、フールガールでショ?」

(アリナ、少し鬱陶しがってる顔だけど。声はそんなにトゲを感じないのよね)

 

 学校の後輩で部活動でも後輩である魔法少女、御園かりんちゃんが、作戦中は監視してくれるらしい。まぁ、シェルター道場には為次郎さんもいてくれるらしいし、口喧嘩気味だけどアリナと仲良しみたいだし。2人がいれば大丈夫でしょ。

 

 ……というか、魔法少女といえど、アリナ1人で為次郎さんを出し抜ける気はしないのよね。謎(でもなんでもない気がするけど)の安心感。

 

「……以上です。後は現場の判断で臨機応変に、としか言えませんが。「絶対に成功させる」という気持ちこそが負けない秘訣です。みなさん改めて、マギウスの暴虐の阻止にご協力頂き、誠に感謝申し上げます」

「みんな、ありがと。よろしく頼むわね」

 

 デンドロビウムモードで丁寧にそう締めくくり、私も一言お礼を挟んで、会議は特に異論なく終了した。

 

 ちなみに、今日は金曜日だから、流石に見滝原組はここには集まれてないけど。無料のビデオ通話ソフトでこの作戦会議には参加していた。明日は早くに来て、一度シェルター道場に集まって小休止してから、燈湖達のグループと共に現地に向かうとの事。

 

 さて。これで準備は万端。後やれる事は、私達の勝利を信じる事のみ!

 

「……ふむ」

「? どうしたの、十七夜」

「いやなに。カトレア君とは「魔法少女昏倒事件」以来だったが。たった数ヶ月で、随分と強くなった、と思ってな」

「それは精神的に、よね」

「うむ。あの頃はまだ、燈湖君がいてこそ本領を発揮出来るタイプ、と見えたが……今のカトレア君には、付け入る隙を感じない。男子三日会わざれ場刮目して見よ、とはいうが。彼女の成長には目を見張るモノがある」

「……男子、は余計じゃない?」

「む、それはそうだな。というか、あのスタイルで男子は無理があるな」

「……十七夜は、相変わらずちょっとズレてるわね」

「うむ? 何の話だ?」




 次回投稿は、8月27日(火)の予定です。マギアレコード がプレイ出来るのも後数日となりましたが、余程精神を病んでたりしなければ、完結まで描くつもりです。遅筆ですが、頑張ります。


※心身ともに疲労困憊なため、次話は9月27日くらいに延期します……
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