それでは……どうぞ!
『今朝のニュースです。昨日未明、羽丘の町外れにある○○公園で16歳の少女が何者かに刺され死亡しました。少女の名前は宇田川あこ。羽丘女子学園に通う高校1年生で、人気バンド『Roselia』のドラムを演奏していました。警察の調べによると……ーー』
……今朝のこの
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〜紗夜side〜
「……また……守れなかった……」
宇田川さんが死んだ……朝のニュースでそれを知った私は彼女を守れなかった事に対しての後悔が土砂降りのように降り注いだ。
「あの時……もっと早く……家に帰って居れば……亡くなった
結局……あの後いくら探しても宇田川さんは愚か、白金さんを見つけて連れ戻すことが出来なかった……
「もう……これ以上誰も……ーー」
『ーーっ!?た、たった今……速報が入りました!』
「……速報?アナウンサーの顔も真っ青だし……どうしたのかsーー」
『同じく昨晩未明ーー』
「……………………え?」
私は…………夢…………でも…………見て…………るの…………?
速報の…………タイトル…………画面に…………映し出された…………
『
「ーーぁあああああああああああああああああああああああああああああああああぁあああああぁあああああああああああああああああああぁぁぁああああぁあああああぁあああああああああああああああああああぁぁぁああああぁあああああぁあああああああああああああああああああぁぁぁああああぁあああああぁあああああああああああああああああああぁぁぁああああぁあああああぁあああああああああああああああああああぁぁぁあぁあああああぁあああああぁあああああああああああああああああああぁぁぁあああああああああああぁぁぁあぁあああああぁあああああぁあああああぁあああああぁあああああぁあああああぁあああああぁあああああぁあああああぁ……!!!!」
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ……!!!!!
私はその場で泣き崩れ……愚かな自分を呪った。
「私は……誰一人守れない……守れなかった…………守り……たかった……せめて…………『
……私の……信じてきた正義は……絆は…………友情は……全て嘘だったと言うの………………ッ!?
こんな筈じゃ…………無かったのに…………ギリッ」
別に私は正義のヒーローか何かになりたい訳じゃない……訳じゃない……けど、今、この今にも噴火しそうな感情を抑えきれなかった。
そう……この感情の元の原因と言えば……
「今井……
そうよ……!!あの女が……日菜を……湊さんを……宇田川さんを……!
「…………私が1番愛した……白金さんを!!!!」
私は……決めました。日菜を……私達Roseliaをめちゃくちゃにした……あの女を……!!!!
「清をもって粛し……『悪』をもって……殺してやる!!!!」
私は……あの女を殺すためなら……今まで信じてきた愛を……風紀を……友情を……絆を……Roseliaを捨て………………ーーーー
「……ーー悪に染まります」
ごめんなさい皆さん……私は、氷川紗夜は今まで信じてきたものを全て捨て……この身を、この魂を……この半立する理論に全てを捧げ悪に染まります。
……『アンチテーゼ』へ続く
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〜燐子side〜
「あこ……ちゃん……?」
あこちゃんが氷川さんの家から飛び出して、それを追いかけていた私は……とある人気の無い公園で、赤紫色の薔薇が5輪添えられて横たわっている
血が……流れてる……うんん、きっと……きっと大丈夫……だよね?まだ生きてる……うん、きっと気絶してるだよね……?
そう思って私は……あこちゃんの身体を揺すった。
「ねえ……あこちゃん?……こんな所で寝てたら……風邪引いちゃうよ……?ねえ……起きてよ?あこちゃん……」
だけど……幾ら身体を揺すっても、こえをかけても……あこちゃんは眉ひとつ動かさない。そればかりか……どんどん身体が冷たくなっていく……。
そして知らないうちに、私の瞳から……涙が流れはじめた。
「ねえ……起きてよあこちゃん……!ねぇ……ねぇ……!今日は……NFOのイベント限定の……レイドボス……氷川さんと3人で……一緒に倒そうって……!」
何度も……何度も何度も……あこちゃんの身体を揺すっても……あこちゃんは起きなかった。
「あこちゃん……死んじゃ……死んじゃやだよぉ……あこちゃん……あごぢゃん……!」
あこちゃんが死んじゃったら……私は……私は、どうすればいいの……?あこちゃんがいなきゃ……あこちゃん……!
『りんりん……泣いてるの?』
「!?」
私は目を見開いた。何処からともなく、何度も聞いたことのある声……ただし今目の前で倒れてるあこちゃんの口は動いてない……どういう事……なの?
『りんりん、前……向いてみて?』
「前……ッ!?」
そこには……信じられない事が起きていた。そこには、赤紫色の薔薇のドレスを身につけたあこちゃんが
しかも……身体が少し透けている。
「あこちゃん……あこちゃん!!」
『うん、あこだよりんりん。あの……ごめんね?あこ、いきなり飛び出しちゃって……』
「うんん……!私……あこちゃんに会えただけで……すごく、嬉しい……!でも……どうしたの?その格好……?」
私は……あこちゃんに会えて嬉しい反面、あこちゃんの姿に疑問を抱いた。するとあこちゃんは……何時もの様な明るい笑顔から急に真面目な顔になって……私に話しかけてきた。
『りんりん、今からあこの言うこと……よく聞いて?』
「あこ……ちゃん?」
『リサ姉を……助けて上げて』
「!!??」
最初……あこちゃんの言ってることが理解出来なかった。
だって……今井さんは……
「だって……今井さんは、友希那さんや……日菜さんを……それにーー」
ここで私は言葉を詰まらせた。あこちゃんは……きっとまだ死んでない。そう……信じていたからだ。
『リサ姉は……多分……本当は誰も殺したくないんだと思うの』
「どういう事……?」
『あこ……見たの。リサ姉があこを刺した時……涙を流してたの』
「涙を……?」
おかしい……普通……誰かを殺す時に涙を流さない。流すとするならそれは、相手への情が移った事になる。
『信じて貰えないかもだけど……もしそれが本当なら、リサ姉を助ける手掛かりになるかもしれないの』
「手掛かり……っ!そうだ、神楽さん!」
確か神楽さんは……今井さんを救う為に必死になって探している。仮に見つかったとしても……丸腰で彼女と向き合うはずが無い。
「分かったよ……あこちゃん……私、神楽さんの所へいくよ……!」
『その意気だよりんりん!……あ』
「あこちゃん!!」
突如あこちゃんの身体が光り輝き、宙を浮き次第に身体が透けて行った。
『お別れ……だねりんりん。あこ……あこね、りんりんと親友でいれて……すっごく嬉しかったよ』
「あこちゃん……!あこちゃん!!」
『りんりん……約束だよ……?リサ姉を……助け……て……ーー』
「……!!!!」
りんりん……大好きだよ!
あこちゃんが光の中へ消えたのと同時にに、あこちゃんのその一言が最後に響いて消えていった……。
そして……目の前で横たわっているあこちゃんの身体は、完全に冷えていた。
「あこ……ちゃん…………ッ!
うわあああああああああああああああああぁぁぁーーーー……ッ!!!
あこちゃん!!あこちゃん!!あこちゃん!!あこちゃん!!
どうして……どうして死んじゃったの……!?どうして……どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてえぇぇぇぇぇ……ッ!!!」
私は……ひたすら泣いた。泣き喚いた。
冷たくなった……大好きな親友の身体に顔を埋めて。
そして……それと同時に、私の心の奥底である感情が膨れ上がった。
それは……先のあこちゃんと交わした『約束』に反する、絶対に私が抱いてはイケナイ感情。
「今井さん……貴女に、聞こえますか?……親友を亡くした私の……悲しみの声が……貴女に……理解出来ますか……?出来ないですよね??なので……
私のこの悲しみを直接……身体に教えますね?」
待っていてね……あこちゃん。
これが終わったら……
……『悲しみ』へ続く
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〜???side〜
「…………」
目が……覚めた。あの日、3回目の死を迎えてからずっと眠っていた。
そして眠っている際に……様々な出来事が、夢となって俺の脳内に投射されていく。
「…………ッ」
俺は……誰も守ってやれなかった……彼女を……止めることが出来なかった。
夢の中で……ただ見ている事しか出来なかった。
そのせいで……ーー
「日菜先輩が……あこが……そして、燐子が……
彼女達だけじゃない……紗夜やリサまで……壊れてしまった」
皆死んで……戻れない所まで壊れてしまった……。
「もう誰も……傷付けさせない……」
そう呟いて俺はベッドから降り、すぐ側にあった血まみれのハサミを手に取った。
「待っていてくれリサ……紗夜……お前達2人を助けて救う為にも……俺は……」
そう言ってハサミを開き、ゆっくり自分の首筋へと持っていく……
そして……ーー
ザシュッ……ぶしゃああああああああああああぁぁぁーーッ!
「アッ……ガッ……!」
首筋から大量の血を吹き出して、俺はその場に倒れた。
「リサ……君を愛する為なら……俺、大江神楽のこの命尽きるまで……何度でも……やり直し……て……みせ……ーー」
そして俺は……4度目の死を自ら迎えた。
……『君の為なら』へ続く
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〜リサside〜
「はぁ……、はぁ……!……ッ、もう……嫌だ……」
ようやく家に帰れたと思うと、アタシの口からはそんな言葉が発せられた。そしてその場でへたりこみ、なお続けた。
「違う……アタシのしたかった事は……こんなことじゃない……!」
『何が違うの?何も間違ってなんかいないわ!寧ろあと2人♪白金燐子と氷川紗夜……あ、氷川紗夜は貴女が妹を殺した事で壊れてるから……先に白金燐子の方が……』
「もう辞めて!!アタシはもう……誰かを殺したくないの……!傷つけたくないの!!アタシは神楽を愛して……Roseliaをまた愛せるようになれば……もうそれ以外何も要らない!もうアタシの事放って置いてよ!!」
もう……嫌だった。あこをみて気付いた。どんな風になっても、アタシの事を待ってる人が……仲間がいるんだって。それをアタシはただ自分の欲望の為だけに、アタシの大切なものまで……Roseliaまで捨てようとした。それだけは……絶対にしたくなかった。アタシにとってRoseliaは……居場所同然なのだから……。
『……うっさいなぁ』
ゴキャッ……!!!
「アッ……ガッ!?……な、何……が……!?」
突如……アタシの首がとても鈍い音で折れた。そしてアタシはそのまま倒れ込んでしまった。
……うんん、何かドス黒い……何処か分からない場所に沈んで行くような……コレ……何なの?怖い……怖いよぉ……
『貴女さ……そんなに世の中甘くない事くらい分かってるでしょ?世の中はとても残酷なの♪貴女の愛するRoselia何て……神楽を愛する事と比べたら今は無に等しいのよ?それに神楽を狙う輩なんて……この世にごまんといるかもしれないの。分かる?アタシの言ってる意味』
「…………ーー」
あっ……もう沈んじゃったか……深い……暗い……『慄える愛』の沼の奥底へ♪
まあいつか彼女がこうして反発する事くらい分かってたから……もぉ良いよね?
……ゴキャッ!!
「しばらく……眠っててよ♪その間……アタシが神楽を愛するから♡」
「アタシが……アタシと神楽の愛を邪魔する奴ら……全員皆殺しにしてア・ゲ・ル♡
うふふふふ……アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!♪」
待っててね♪神楽♡アタシの慄える様な愛を今から届けてあげるから♡
〜END〜
少し時系列がこんがらがる視点での21話でした。次回もお楽しみに!
高評価、感想等よろしくお願いします!
分岐END…どちらを先に読みたいですか?
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TRUEEND
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BADEND