青薔薇のベーシストはヤンデレなのか?   作:ka-主

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1話長文でもなかったな……ボソッ
BADEND最終話です。変わり果ててしまった2人のその後です。


BAD【BADEND最終話】無邪気な貴方(貴女)に出会えた喜び

〜リサside〜

 

ーーーーーー……一連の騒動から数ヶ月が経った。警察もとうとうアタシが起こしてしまった事件の真相に辿り着けず、迷宮入りを余儀なくされ、羽丘・花咲川女子学園でさえもその話題は持ち上がらなくなり……自然消滅していった。

 

そしてーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ〜、やっと終わったぁ〜♪」

 

 

授業が終わったアタシは伸びをしながらそう呟いた。あの日の一件が過ぎ、今はこうしていつも通り授業を受けている。

自分の感情(・・)を制御しながら……。

最初はこれを押されるのにとても苦労した。アタシの神楽を…アタシだけの神楽を誰かが奪うんじゃないかって。特に巴初めとした。アタシやRoseliaの皆と関わってきたみんなが報復や、言及をしてくるんじゃないかって……怖くてコワクテ……。

最初は学校休んで口封じをしようって考えた時が何度もあったが、不思議な事に、それらをしてくる人物は誰一人いなかった。それがわかった日からは、それに怯えることもなくなり、学校ないではこうして授業もいつも通り過ごす事ができている。

 

 

ーーーーーー1つの例外(・・)を除いて。

 

 

「今井さ〜ん、ちょっといい?」

 

「どうしたんですか、先生?」

 

 

丁度荷物を纏めて教室を出ようとしたその時だった。アタシのクラスの担任である音々先生がアタシを呼び止めた。

 

 

「神楽君の事なんだけど……最近の調子(・・・・・)はどぉ?今井さんに神楽君の事任せっきりにしちゃったけど……負担になってない?」

 

「神楽は……一応峠は超えたって感じです。後は神楽自身ですけど、順調に回復して来てるのでもう少しで学校に来れると思います。あと、アタシは神楽の彼女なので……全然負担とか感じてませんよ♪」

 

 

先生は、神楽の最近の体調等についてアタシに今の近況を聞いてきた。神楽は今、あの日から起きた騒動で自分に責任があると思い込んで、鬱になり精神状態が不安定で学校に来れない……ーーーーーーって()にしている。

最初の頃は先生も心配で様子を見に来ていて、正直アタシは気が気じゃなかった。

でも、何とかアタシが神楽を看病する事を押し通す事に成功して……今はアタシ()の家に神楽はいる。

 

 

「そう……今井さんも同じくらい悲しい思いをしたと言うのに、何だかごめんなさい。こう言う時こそ先生が助けなきゃ行けないのに……」

 

 

そう言って先生はアタシに頭を下げた。

教師として当たり前の事をしたのだろうけど……それが逆に今のアタシの心を締め付け、とても気不味く、申し訳なさでどうにかなりそうで正直言って……やめて欲しかった。

 

 

だって……こうでもしなきゃ、神楽はーーーーーー

 

 

「…っ!そ、そんな…!?顔を上げて下さい先生!確かに、アタシもバンドのメンバーやエミ達が居なくなって……とても辛い思いをしましたが、何時までもそれでアタシが下を向いてちゃ……それこそ皆に顔向け出来ないし、神楽を余計に苦しめる事になっちゃうので……だから辛くても、こうしてアタシだけでも前向きに生きて、神楽に元気になって貰おうって……決めたので!だから……」

 

 

そこまで言って、アタシは言葉を詰まらせた……こんな建前……アタシに対して何の慰めにもならないのに……

何時までこんな事……続けてれば良いのかーーーーーー

 

 

「だ、だから……アタシそろそろ行きますね!神楽が早く元気になってくれるためにも……アタシが神楽の傍に1秒でも長く居てアゲナキャイケナイノデ……」

 

 

ーーーーーー!?ダメ、今出てきちゃ(・・・・・)ダメ。今出てきたら……先生まで巻き込んじゃう……

そう思ったアタシは、急いで教室を出ようと試みる。

 

 

「そう……なら引き続き、今井さんに任せるわね♪何かあったら……何時でも先生に相談してね?今井さん、貴女は1人じゃないんだから……ね?」

 

「……っ!はい!それじゃあ先生ーーーーーーサヨウナラ…!」

 

 

そう言ってアタシは、何とか大急ぎで……教室をでて、学校から離れる事に成功したのだった……。

 

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「はァ……、はァ……、はァ……ッ!」

 

 

教室からダッシュで走って……アタシ()の家まであと少しの所でアタシは立ち止まり、荒くなった呼吸を整えようとした。

ついでに……アタシの精神状態を元に(・・)戻す為に。

 

 

『ネェ?何時までそうしてるの?そんな事したって皆は戻って来ないんだし……また何時神楽が取られるか分からないんだよ?だったら、さっきあの場であの先生()を殺してさえすれbーー』

 

「もう辞めて!!アタシは……もうこれ以上誰かを殺したくないの!!アナタだって……あの時見たでしょ!?もう神楽はアタシだけのモノ(・・)になったの!!だから神楽を……神楽…を……」

 

『そぉだったわね♪もう神楽はアタシ達のモノになったんだもんネ♪その後のアナタの行動にアタシは関心して、アナタを解放(・・)したンダモンネ♪だかrーーーーーー』

 

「だからもう……出て来ないで。大丈夫♪アナタがいなくても神楽をーーーーしてる限り神楽はアタシのナンダカラ♪」

 

『ウン♪ならアタシは遠くでアナタの事を見てるから♪でも忘れないで?アタシはアナタ。それはずっとズット……変わらないんだって事をーーーーーー』

 

 

そう言ってもう1人のアタシ(彼女)はどこか遠くへ……アタシの心の中から消えて行ったーーーーーー様に感じた。

 

 

「ようやく……居なくなってくれた」

 

 

長かったーーーーこれでようやく、アタシはアタシで居られる。もう色んな感情(アタシ)に乗っ取られずに済む。

でも……感謝はしている。彼女達が居なければ、神楽をここまで愛する事なんて出来なかったし、神楽を独占する事なんて……出来なかった。

故に彼女達は……アタシに『本当の愛』が、いかなるものかを弱いアタシ(感情)を使って教えてくれた。

だからアタシは、今この一時を過ごせている事に感謝している。

 

 

例えそれがーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーーアタシが神楽に注ぐべき『愛』じゃ無くなったとしても」

 

 

そう呟いてアタシは、帰りを待っているであろう……愛しの神楽の居る、アタシ()へ再び歩みを進めた。

 

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「ただいま〜♪神楽ぁ〜?帰ったよ〜♪」

 

羽丘のとあるアパートに着いたアタシは、そう言いながら部屋の中へ入った。

あの日の後……両親が帰ってきたと同時に、アタシは両親に、状況を偽ってアタシの家から離れたとあるアパートで同棲したいと頼んだ。両親は2つ返事で納得してくれて、そこらにあるアパートの中でも、環境の良い所を探して、少し早めの同棲生活を送ることに成功した。

 

全ては、両親がいない間に起きた真実(・・)を隠す為に。

 

全てはーーーーーー

 

 

「オカエリ、リサ!ズット……リサガカエッテクルノヲマッテタンダ!」

 

「ただいま神楽♡今日も此処でアタシの帰りを待っていてくれてアリガト♡ちゃんと大人しくしていてくれた……ヨネ??」

 

「アァ!ダッテリサノタノミゴトダモン!アイスルリサノタノミゴトヲチャントマモルノガ……カレシトシテノヤクメダロ?」

 

「ウンウン♡ちゃんと言いつけ(・・・・)を守ってくれた神楽はエラいなァ〜♪♡そんな神楽にはチャントーーーーーーご褒美をアゲナイトネ♪♡」

 

「ヤッタ!リサノゴホウビ!ハヤクハヤク!」

 

「も〜!そんな子供見たいにはしゃがないの!ご褒美は逃げないんだから♡だからーーーーーーんッ♡」

 

 

どこからともなく、目を濁らせた(・・・・・・)神楽がアタシを出迎えてくれた。今日もちゃんと大人しくしていてくれたご褒美に、アタシは神楽にキスをした。

とても長く……重い、アタシの愛情たっぷりのキスを♡

 

 

「アハ♪リサノキス、トッテモイイヨ!モットシタイナ!」

 

「ウン♪♡帰ってきて早々だけど……今日も沢山……アタシノアイヲウケトッテネ?神楽♡」

 

 

そう言ってアタシは、神楽と共に部屋に上がり……今日の学校での出来事諸共忘れるくらい……楽しい夜を過ごした。

 

 

そう、全てはーーーーーー神楽をアタシだけがアイスル為に。

 

 

アタシはあの日から……神楽を監禁しているのだ。

 

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ーーーー神楽と一通り早めの夜を楽しんだアタシは、神楽と同じベッドの上で、思い病んでいた。

 

 

「リサ?ドウカシタノ?」

 

「…………」

 

 

確かにアタシは今……とても幸せだ。

ようやく神楽を独り占めできて、神楽をこれ程以上に愛して、神楽に沢山愛情を注いで……神楽とこうして毎日毎日、2人きりで1夜をすごしている……。

幼い頃、神楽が長野県へ引っ越してから叶えたかった夢がようやく叶った。もう誰も、アタシと神楽の愛の一時を邪魔する女なんてもう居ない。

とても幸せで、儚く尊い時間を過ごせてる筈なのに……

 

 

今のアタシの瞳からはーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ッ」

 

「リサ……ナイテルノ?」

 

 

ーーーー涙が零れ落ちていた。

 

アタシが叶えたかった夢って……アタシがしたかったことって……ーーーー

 

ーーーーこんなのだったっけ?

 

認めたくないけど……答えは『NO』だ。

確かにアタシは神楽を沢山好きになって、愛して、愛情を注いで、独り占めしたかった。

 

しかしそれは……こんな形で、叶えたくなかったーーーー。こんなはずじゃ、なかったーーーー。

 

友希那、紗夜、燐子、あこ……色んな女を殺して、ようやく手に入れた神楽とアタシだけの愛の一時……。だけど、彼女達が居なくなって、神楽を監禁して暫くして……気付いてしまった。悟ってしまった。

 

アタシの求めていた、叶えたかった夢は、時間はーーーーーー

 

ーーーーーーコレじゃなかった。

 

友希那達がいて、皆がいて……。その空間の中に、アタシと神楽の愛する一時をーーーーーー。

 

皆と笑いあって、ふざけあって……その上で神楽を愛する。そんな一時を、アタシは求めていた。

 

ーーーーーーそのはずだった。

 

しかし、皮肉にもアタシの中に潜む感情(今井リサ)が、アタシを変えてしまった時から……その夢は、求めていた一時は叶う事も、訪れることも許されなかった。

 

神楽を愛したかったら、周りの女を殺さなければ……神楽を取られてしまう。神楽を愛することが、出来なくなってしまう。そう教えこまれてしまった為……幾らアタシが心の奥底で止めようとしても、それを彼女達(アタシ達)が聞き入れてくれるはずも無く、アタシの神楽を奪うかもしれない人物をーーーーーー殺して行った。

 

そしてそれは……遂に神楽の精神にも及んでしまい、アタシがあの日紗夜を殺したあの日から、神楽は壊れてしまい、アタシを愛するための『人形』に生まれ変わってしまった。

 

正直、監禁し始めた時は、嬉しかった。

神楽がここまで壊れてくれて、アタシを愛してくれるようになってくれたーーーーーーそう思い込んでいた。

 

でも、監禁をつづけて、神楽の衣食住全てを束縛する様になってから……徐々にこれって、ホントにアタシのしたかった事なのか、疑問に思うようになり、言葉遣いから、態度からして……ある時これは神楽じゃない。否、神楽だけど、神楽という『人』ではなく、『人形』なんだと悟った時は……今以上に、涙が溢れ、嗚咽を漏らして泣いた。

 

幾らアタシが神楽に愛情を注いでも、束縛しても、痛めつけて分からせても……『人』としての抵抗はせず、『人形』地味た感情表現しかしなくなってーーーーーー

 

 

「ねぇ神楽?神楽は……アタシと居れてとても幸せ?」

 

「モチロンダヨ!オレハ、リサトコウシテイッショニイレテトテモシアワセダヨ!イタイコトサレテモ、ミステラレソウニナッテモ、ソレハスベテリサノアイジョウナラ……カレシトシテノソレラヲスベテウケトメナキャイケナイ……ソウオシエテクレタノハ、リサダロ?」

 

「アハハ……そう、だったよね……ウウッ」

 

「ネエリサ?ドオシテ、サッキカラナイテルノ?リサガカナシンデルスガタミテルト……オレ、トッテモカナシイヨ」

 

 

ホントの神楽は、こんな事言わない。

アタシと一緒にいても、面倒事は極力避け、嫌なことは嫌。直して欲しいことがあったら正直に言ってくれる。それがホントの大江神楽なのだ。

 

 

だからもう……此処には神楽は居ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神楽が居ない日常なんてーーーーーー耐えられない。

 

時間を巻き戻せるなら、神楽と付き合う前まで遡って、もう一度、1からやり直したい。

 

皆と、一緒に笑いあって、神楽とずっと……付き合いたかった。

 

でも……そんな事、出来ない事は分かってる。

 

だからアタシは、決めたんだーーーーーー。

 

 

ーーーーーー時が来たら、死んでしまおう……って。

 

 

そしてその時が、ようやく訪れてくれた。

アタシの中にいる今井リサ(彼女)達が、消えてくれたおかげでーーーーーー

 

 

ーーーーーー神楽の元へ、友希那達の元へ逝く事が出来る。

 

 

これでアタシの罪が全て、償われるとか、微塵足りとも思って居ない。むしろ恨まれ、下手をしたら殺意を抱かれてもいい事をアタシはした。

 

 

(キット……神楽達の元へ……友希那達がいるかもしれない天国になんて、行けないかもね……)

 

 

そう虚しく思いながら、アタシは一旦神楽の元を離れ……とある剤錠の入った小瓶を手に取り、近くにあった水の入ったペットボトルも手に取り……傍にいけておいた5輪のオレンジ色の薔薇を持って神楽の元へ戻った。

 

 

「神楽?アタシ……アタシね?神楽の事すっごい愛してる。それは、今も昔も……ズット、コレカラモ♡」

 

「オレモダヨリサ!オレ、リサノコトダイスキ!コレカラモ……ズットズット、アイシテルヨ!」

 

 

あぁ……人形に変わり果ててしまった神楽でも、そう言ってくれて、そう想って居てくれて……アタシはトテモウレシカッタ。

 

 

「……ウゥ、ヒッグ」

 

 

感極まって、またアタシは泣き出してしまった……ホントアタシ、昔から泣き虫だなぁ……。

 

 

「ナカナイデヨリサ……ゲンキダシテ?リサニナミダナンカニアワナイヨ?ホラ!エガオエガオ♪」

 

「ウゥ……アリガトウ、神楽ァ……!」

 

 

ホント……神楽は優しいなぁ……どんな姿になっても、神楽は神楽なんだって……思ってしまう。

 

でもーーーーーーそれじゃダメなんだ。

そうやって、何時までも神楽に依存し続けていたら、いつになっても、この世を去ることが出来ない。

 

 

(そろそろ……覚悟を、決めないとね…。)

 

 

「ねぇ神楽?この薬はね?アタシが神楽とズットズット……永遠に一緒に居たいために、特注で作ってもらったトッテモイイお薬なんだ♪」

 

「トクチュウヒン?スゴイネリサ!オレノタメニワザワサシイレテクレタンダネ!ウレイヨ!」

 

「アハハ……♪喜んでくれて、アタシも嬉しいな……♪これを飲むとね?夢の中でズットズット……アタシと一緒に居られるんだよ?だからーーーーーーッ、だから、これ飲んで、一緒に寝よ?」

 

「ウン!ハヤクノモ!オレ、ハヤクリサトズットズット……アイシアウユメミタインダ!」

 

 

そんなおとぎ話みたいな薬……ある筈がないのに、神楽はなんの疑う事もせず、寧ろ早く飲みたがっていた。その薬は、言うまでもなく、睡眠薬。そう……アタシは神楽と一緒に、睡眠薬の大量摂取で、自殺する事にした。

 

 

(アタシは……なんて罪な彼女なんだろう……)

 

 

そう思いながら、アタシは小瓶から大量の睡眠薬を手から取り出し、神楽に渡した。

 

 

「コンナニイッパイ……フクサヨウトカナイノ?」

 

「大丈夫だよ♪この薬は、トテモ特別で、いっぱい飲まないと、効果が得られないんだって♪」

 

「ソーナンダ!アァ、ハヤクリサトズットイッショニイラレルユメミタイナー!」

 

 

少し位疑ってもいいのに……でも、もういいんだ。これで神楽を説得する事もできた。後はーーーーーー

 

これでよし……。5輪のオレンジ色の薔薇を神楽の身体の上に置いて、アタシも小瓶から残りの睡眠薬を全て取り出した。

 

 

「それじゃあ神楽……夢の中で、いっぱいイッパイ……アタシとアイシアオウネ……♡」

 

 

アタシがそう言うのを合図に、お互いの手にある十何粒もの大量の睡眠薬を口にし、水を飲んだ。

 

 

あぁ……これで、やっと終われる。

 

 

「おやすみ神楽♡一緒に、シアワセナユメヲミヨウネ♡」

 

「ウン、オヤスミ……リサ」

 

 

『ズットズット……アイシテルヨ』

 

 

互いにそう言ってーーーーーーキスをした。

それがトリガーとなり、急激な眠気に襲われる。

アタシはそれを……何の抵抗も無しに受け入れた。

5輪のオレンジ色の薔薇を、すかさず2人で握った。

 

 

神楽、ダイスキダヨ……♡

 

 

 

 

ズットズット……アナタノコトヲアイシテルカラ……♡

 

 

 

 

 

 

 

ズット……ズット……アタシと……神楽の愛……は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『永遠』ーーーーーーダカラネ……♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ーーーーーー後日、羽丘のとあるアパートの一室にて、男女の高校生の遺体が発見された。

男子生徒の名前は、大江神楽。女子生徒の名前は、今井リサ。

死因は睡眠薬の大量摂取なのだが……

2人とも……『5輪のオレンジ色の薔薇を握って、トテモ幸せそうな表情で、息を引き取っていた』のだった……ーーーーーー。

 

 

 

〜青薔薇のベーシストはヤンデレなのか?BADルート【BAD】END〜

 

 

 

 

 

 

 




如何でしたか?2話だけでしたが、これにてBADENDのストーリーは完結です。次回からはTRUEENDのストーリーとなります。お楽しみに!
高評価、感想等お待ちしております。

分岐END…どちらを先に読みたいですか?

  • TRUEEND
  • BADEND

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