突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

131 / 392
R デジタルカメラ

 デジタルカメラ。レンズで捉えた風景をデジタルデータとして保存出来るカメラのことである。

 構造上、レンズを小さくできればカメラそのものを小さくすることが出来るため、様々な大きさやデザインのデジタルカメラが存在する。

 中にはアンティークなデザインのカメラをデジタルカメラとして復刻したものも存在するほどだ。

 また電子機器の小型化に伴って、指先の上に乗せられるサイズのデジタルカメラも存在している。

 

 今回はそのデジタルカメラが出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 兄がついに錬金術士のアトリエで新しい薬を作ることに成功した。

 出来上がったものは飲み薬で、なんと塗ると傷が目に見える速度で塞がっていくのだ。

 

 飲み薬なのに塗っちゃったの? と疑問も浮かぶが、飲むと回復力が過剰すぎるせいか、全身ががん細胞と化して死ぬ。

 サメもどきがそれで爆発して死んでいたから間違いない。

 

 そんな過剰になってしまった最大の原因は、兄の畑にある。

 今あそこに植わっている植物は兄がダンジョンで手を加えた改造品種であり、その殆どが通常の植物のそれを凌駕する生命力を持っているのだ。

 切り取ってもすぐに傷がふさがり、新しい葉が生えてくるほどだ。

 

 そんな植物を材料に使ってしまったために回復力が過剰になってしまったのだ。

 簡単なレシピなため、調整も利かないという。

 

 うーん危険!

 畑の植物を使わない方向で作り直してくれ!

 

 さて、私はガチャを回してしまおう。

 

 R・デジタルカメラ

 

 出現したのは、手のひらに乗るサイズのデジタルカメラだった。

 一時期主流になった銀色で箱型のデザインのもので、一般的なデザインであると言えよう。

 表に伸縮するレンズがあり、裏に小型のディスプレイがついている。

 

 想像以上に普通のデジタルカメラが出てきた。

 いわゆるファミリー向けのリーズナブルなモデルのものだと見て取れるが、どこを見ても会社のロゴのようなものは刻まれていない。

 それどころか底に貼られがちな警告シールもない。

 あとバッテリーの蓋もない。

 

 そして電源は……おっ、入った。

 軽快な起動音と共に、レンズが展開しカメラ前方の風景をディスプレイに映し出す。

 ここまでは普通のカメラだな。

 何やら特殊なフィルターが掛かっていたりとか、幽霊が見えるとかそういうものではなさそうである。

 

 なのでとりあえずシャッターを切ってみた。

 

 そして撮られた写真には、そこに存在しないはずの中年男性が写っていた。

 

 は!?

 思わずもう一枚取る。

 

 撮影したもう一枚には、違うポーズで中年男性が写っている。

 二度、三度、繰り返して撮影をしてみるがどの写真にも同じ中年男性が映り込むのだ。

 ポーズは一定でなく、しかも場所や動きに連続性があるわけではない。

 連射機能で撮ってみても、ポーズや位置こそ変わっていてもその中年男性が動いているようには見えないのだ。

 

 つまり、撮った瞬間に完全に無作為に写り込んだとしか言いようがない。

 

 うわっ、気持ち悪。

 なんだこのカメラ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日。デジタルカメラは兄がダンジョンの機能の材料にした。

 カメラなら何でもいいからというのでさっさと処分したいと思っていたこれを渡したのだ。

 結果はというと。

 

 頭がでかいカメラになったサメ機人(シャークボーグ)が出てきた。

 何だこいつ……。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。