突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

177 / 392
R エアコンのリモコン

 リモコン。赤外線や電磁波など、目には見えないものを使って対象の機械を操作するための器具である。

 リモコンが利用される場合は、操作を行うにはボタン配置に問題がある、大型の機械で配置場所に手が届かない、などの理由が存在する。

 家電で当てはまるといえばテレビ、エアコン、電灯だろうか。

 また、これらのリモコンは多機能化に伴いボタンの数が多くなる傾向にある。

 何でもかんでもワンボタンで実行できるようにした結果、リモコンの盤面がびっしりボタンで埋め尽くされるのだ。

 

 今回はそのエアコンのリモコンが出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 山脈の調査は順調だ。

 弱いながらも瘴気の影響を受けて変化したのか、動植物はどれもこれも特別な……というか、変な生態をしているのだ。

 

 山奥にしか生息していないというのにお金を主食にしている熊や。見るからにガチャのハンドルが背中に付いているイタチ、でかいカマキリ。

 あと特に語るべきなのは、ガチャのカプセルを被ったゴブリンだろうか。

 

 このゴブリン、アンコモンガチャゴブリンというのだが、集まるとくっついて一体のゴブリンに進化するのだ。

 進化したところでアンコモンガチャゴブリンのままなのだが、その能力は一回りほど成長する。

 しかもどういう原理かはわからないが、モンスターを狩るたびに一体ずつ増えるのだ。

 

 ならものすごい勢いで増えるのでは?

 と思われるだろうが、というか私も思ったが、所詮ゴブリン。

 周囲に生息するモンスターにとってはおやつでしか無い。

 

 たまに強いやつが生き残って群れを広げるが、それも調子に乗って強いモンスターに襲いかかり、全滅する光景が何回かあった。

 

 やはりゴブリンは……バカなんだな。

 兄はなにか余計なことを考えているような気がする。

 例えば、その融合進化する能力をどうにかしてサメ機巧天使(シャークマシンエンジェル)に組み込めないか、とか……。

 

 まあいいか。

 今日の分のガチャを回してしまおう。

 

 R・エアコンのリモコン

 

 出現したのはエアコンのリモコンだった。

 あのディスプレイがついていて、温度を上下の矢印で操作するあのリモコンである。

 白物家電のリモコンらしく、白い色合いだ。

 

 で……なんでエアコンのリモコンだけ出現したのだろうか。

 リモコンだけあっても何かが操作できるわけではない。

 

 とりあえず部屋のエアコンで試してみるか、とリモコンを向けてみる。

 リモコンのディスプレイにはすでに温度が表示されていた。

 

 ……ん?

 エアコンのリモコンはその殆どがエアコンが動作しているときのみ温度を表示するようになっている。

 省電力というのもあるのだろうが、必要ないから消しているというのもあるのだろう。

 

 つまり表示されているということはどこかでこれに対応するエアコンが動いている、ということだ。

 よく見ると電源ボタンがない。

 

 そこで私は嫌な予感がした。

 表示されている温度は32度。

 スマホで確認した本日の気温は32度。

 

 あっ、絶対やばいやつ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日。兄がリモコンをいじくり回した。

 気をつけて封印したというのに、兄はやはり試してしまったのだ。

 

 その結果。

 その日は記録的な低気温となった。

 真夏の中の一日だというのに、気温が27度まで突如下がり、ニュースにまで成ってしまった。

 

 絶対やばいからさわるなって言ったのに!

 あの野郎ゥッ!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。