突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
絵本。子供に読み聞かせるために、大きな絵の見やすい本のことである。
視覚的に子供の意識を誘導するため本の紙面いっぱいいっぱいに絵が入れられていることが多い。
仕掛けの施された絵本も存在し、開くと絵が飛び出すモノや布でできているモノなど様々なものが存在する。
今回は絵本が出てきた話だ。
あの邪神がダンジョンの主だったようで、死亡と同時にダンジョンはその機能を停止した。
まるで死んだ生き物のようになったダンジョンはあらゆる鍵やセキュリティが沈黙している。
それは機神のダンジョンによる侵食を簡単に受けてしまうということだ。
兄はダンジョンが持つ情報を抜き出すために、侵食用の資材を大量に持ち込ませている。
もとよりそのすべてを奪い尽くすためにダンジョンに潜っているのだから持ってきていないほうが変だと言えよう。
そうやってダンジョンそのものを支配すると、このダンジョンが何をしようとしていたかがわかってくる。
それは……邪神召喚。
あの肉塊は邪神の端末、分け御霊のようなもので、虚空の向こう側にある本体を呼び出そうとしていたのだ。
うーんやばい。
本体が出てきてたらワンチャン地球にも影響があったとか兄が言っている。
しかもガチャレクシアに出てきたモンスターは召喚用のコストとして町の人間の命をかき集めるためのモンスターだったようである。
作るのが手間なようで、ダンジョンから直接生産できない。
これであの邪神のことは終わりであればいいが……。
あまりあの気持ち悪い肉塊のことを考えていると吐き気がしそうなので、ガチャを回そう。
R・絵本
出現したのは絵本だった。
真四角に近い形状の本で、表紙には厚紙が入っている。
なにより、一番困るのは表紙に描かれているのが
タイトルが「聖剣の勇者と邪神の眷属」。
うわーろくでもない。
パラパラとめくってみるが、どうもガチャレクシアに来てからの
神の命を受けてガチャレクシアを調査しにきた事になっている
そして、ハイライトとして神から聖剣を授けられた
うーん、脚色がひどい。
流石になかったことは書かれていないが、あったことが思いっきり盛られていることと、兄と私が神扱いされていることがひどすぎる。
もうちょっとこう、どうにかならなかったのか?
まあ、主人公が混ざりものとはいえ天使なせいだとは思うが。
天使の上司は神だ。
必然的に、天使を従える私達は神扱いされる。
がああああ!
存在自体が黒歴史になりそうな絵本で身悶えしそうになる。
イラストは……めちゃくちゃいいというのに……!
後日。兄が排出された絵本を読みながら爆笑していた。
その脚色っぷりが兄の琴線に触れたのだろう。
こういう、一見まともに見えるたちの悪いものも兄の好物である。
読み解くことによってその正体を暴き出すのが楽しい、とのこと。
しかし、今回は平行世界や異世界のどこにも存在しなさそうなものが出てきたな。
これまではそういう、どこかの世界のものを複製しているのだろうという独特な質感があったのだが。
今回の絵本は金払ったら日本でも作れそうである。
それだけに内容が……。
ガチャ……お前、どこからその情報を……。