突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
世界は時に一夜にして激変する。
それは政治の結果だったり、革命であったり、戦争であったり、新たなテクノロジーの誕生であったり。
あるいは、もっと小さなスケールでもいい。
劇的な出会いとか、別れとか、急激な体調不良とか、引っ越しとか。
ぐだぐだ言っているが、今回はあの宇宙エレベーターの話だ。
世界は変わってしまった。
あの無限連結式転移ゲートだが、やはりというかなんというか。
案の定大きな騒ぎになっている。
新天体とは比にならない。
新天体はあくまで空の外側、宇宙の出来事でしか無い。
ベテルギウスが爆発するとかしないとか、そういうものの延長だと言ってしまえる。
色々面白い出来事が起こっている、と言える程度で、日常に変化が生まれるわけではない。
だがあの宇宙エレベーターは違う。
ただ存在するだけで脅威なのだ。
どのような理屈で存在しているのか、出現したのか全く不明な超巨大建造物。
人間はそんなものが永遠に存在していられるとは想像できない。
突如現れたものは、突如として壊れるものだ。
簡単に言おう。
なにせ宇宙にまで届き、そこで倒れずに直立し続けている巨大な杖のようなものなのだ。
それが重力に従って振り下ろされるだけで、その下にあるものは簡単に吹き飛ばされるだろう。
そして、そのことを示すように、その塔はどこからでも見えるのだ。
よく晴れた日ならば、東京からでも空に線が入っているのが見える、とニュースで言っていた。
しかもその線がしなっているように見える。
その上、あの塔は調査を拒む仕様。
入ろうにもあのバリアが人を寄せ付けない。
よって世界はアレに対する恐怖と……そして、そこに眠るであろう利益を巡って混沌とした状況になっているのだ。
はーこわ、近寄らんとこ。
とはならないのがこのガチャの怖いところと、兄の性分。
調べておかないと、この巨大な塔を知るものがいなくなるのだ。
というわけで、兄から
基本武装は剣と盾、あとは飛行性能を強化したものを用意。
新惑星側の無限連結式転移ゲートに機神を突っ込ませて、バリアを強引に突破する作戦だ。
いかな強固なセキュリティとはいえ、機神の能力を持ってすれば紙のようなものである。
突っ込んだ後は
そう思って……というか兄をしばいて機神を突っ込ませたのだが。
バリアがあると思っていた位置に何の手応えもなく、素通りしたのだ。
まるで招かれるように。
バリアは周囲の海流にも微妙に影響を及ぼしているのが地球側のニュースでわかっていたので、バリアが切れているということはないのは間違いない。
ということは、私達……というか多分私がこの宇宙エレベーターに招かれている。
ええー……。
予想はできていた出来事ではある。
だが実際に起こると……ちょっとアレだな。
あれだけ散々地球で人を拒んでおいて、私は招くのそれはそれで考えざるを得ない。
だが、やることは変わらない。
私は
はぁーーー。
内部の重力がめちゃくちゃになっているのである。
いや、建造物として極めて筋の通った入り乱れ方になってはいる。
入り口からまっすぐ進むと、螺旋状に重力が歪んでいって、塔の内部から外側に向かって重力が働くように重力が変化しているのだ。
簡単に言うと。
入り口から車をまっすぐ走らせ、直進させ続けると、宇宙の中継センターに到着する。
塔の内側が道路として整備されているのだ。
重力を歪めているために、重力の影響を受けない宇宙エレベーター。
強引な存在をもっと強引な方法で成立させている。
宇宙エレベーター基部あたりにセキュリティの制御室があるのを見つけてあるけど、地球側のセキュリティを解放して良いのだろうか?
いや、地球側まで行かないとセキュリティは切れないが、どうせ中継センターまで上がれば地球側に行けるのだ。
まだ確認はしてないが、多分行けるだろう。
超技術過ぎて開示して良いのかわかんねえ……。