突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
プログレスバー。データの更新やアップデート、情報の読み込みなどで進捗を表示するバーのことだ。
通常、左から右へゲージがいっぱいになると作業が終了したことを示すようになっている。
まあ凝った形のものもあって、ゲージ自体がアニメーションしていたり、輪っか型のゲージなども存在していたり。
都合長時間見せられるものなので少しでも見た目をよくしようという考えなんだろうが大体そうなった時点で席を立つのがよくある話だ。
だって長いからね……。
今回はそのプログレスバーが出てきた話だ。
塵の調査結果はというと。
これは死んだナノマシンだった。
あの場には極小の機械が大量に積もっていたのだ。
すでにその機能を停止していて、どのようなものだったかはわからない。
機神の解析ではウイルスっぽい、と表現されているが……。
それがあんな大量に、街を覆い尽くすほどの勢いで被さっているのは本当に何があったのか。
もしかして
さすがに真っ白に被さっているだけで動いていないからそうではないはずだが。
白いナノマシンウイルスに感染して、その体を全部その白いナノマシンに置換されて爆発するやべえ病気が流行ったとかそんなのかな!
適当言った。
流石にないやろ。
ぼんくらなことを考えてないで、すでに喧しいガチャを回す。
いつものカプセル。
SR・プログレスバー
出現したのは、プログレスバーだった。
長方形で、その内側をゲージが伸びていくあのバーだ。
……。
それが、空中に浮いている。
厚さはなく、紙切れのようなものが何の力も掛けられずに浮いているのだ。
しかも触った感じかなり硬い。
え、なにこれ。
長さは1メートル、高さは20センチほど。
その場に留まったまま動くことなく……いや動いてるな。
ゲージがわずかに少しずつ増えている。
それ以外に動きはない。
押しても動かない。
いやホントなにこれ。
何が増えているの!?
プログレスバーってのは進捗を表示するものだ。
つまり裏でなにかを作業しているのだ。
このゲージの裏で。
ええー。
こわいこわいこわいこわい。
本当に何やってんの?!
後日。満ちた。
プログレスバーの表示が満ちた。
たまるのに数日掛かっていたあたり、だいぶ遅い代物ではある。
こういう時間がかかるやつは予定時間を表示してほしいものだ。
プログレスバーが満たされた瞬間、地面に魔法陣に似た……いやコレよく見ると警告表示だ。
黄色と黒のしましまにバーコード、警告を表すであろう記号があちこちに施されて、よくわからない人が見れば魔法陣に見える何かが展開している。
テラスいっぱいいっぱいにそれが広がって……。
そしてその魔法陣もどきをゲートとして、その内側になにかを召喚した。
白い塵に覆われた巨大な球体だ。
それには溝のようなものが刻まれ、そこから可動するかのようである。
白い……塵?
白い塵!?
テラス一杯に現れた巨大な球体をびっしりと白い塵が覆っている。
その色合いは、モニター越しに見たあの機械じかけの星で見た塵と同じものだ。
ただサンプルとか考える前に、あまりに埃っぽいのでエアダスターで吹き飛ばしてしまった。
そこにあったのは美しい銀の金属に包まれた球体。
サイズが数倍近いが、地上戦艦の頭脳部品と同じものだった。
えー。
また……。
めちゃくちゃ持て余すものが出てきてしまった……。