突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
エアガン。小さなプラスチック製の弾をガス圧によって発射する銃の玩具のことだ。
これを使用して広い場所で撃ち合ったり、的を狙って得点を競い合ったり、普通に撃つことそのものを楽しんだりする。
また電動で銃の動作を再現するものも存在する。
銃は基本的に反動を利用して動作を行う物が多いため、エアガンのガス圧では動きの再現ができないためだ。
今回はそのエアガンが出てきた話だ。
実は、宇宙エレベーターの全長は36000キロメートルではない。
72000キロメートルが正しかったりする。
これは、静止衛星軌道ステーションや宇宙エレベーター全体を安定させるためのカウンターウエイトとして伸びているシャフトが存在するためだ。
それに宇宙エレベーターの節……最近サメ機巧天使が全体をチェックしたためにわかったのだが、この節は中継ステーションである。
静止衛星軌道上だけでなく、そこから深宇宙へと飛び立つために存在する高軌道ステーションと地上へとシャトルを下ろすために利用される低軌道ステーションの2つが存在していたのだ。
いや、たしかに宇宙エレベーターを高速道路のようなものだと考えると、途中にサービスエリアぐらい広い地点が存在するな、とは思っていたのだ。
まさかそれもステーションだったとは。
で、人を迎え入れるにはまず安全に高速で移動できる移動設備を用意することと。
この節に当たる地点を開発して休息が可能なようにする必要がある。
アホほど長い上に、やたら単調な道中を耐えられる人間はいないんじゃないか……?
宇宙開発となるともう静止衛星軌道や高軌道のステーションまで行く必要があって余計遠い。
初期の兄の計画がずさんすぎるのもあるが、やることがどんどん増えていく。
開発する必要のある環境がどんどん増えていく。
いや、土地が増えたのは世界樹のせいだが……。
私は計画のネタ出しをしながら、ガチャを引く。
R・エアガン
出現したのは、アサルトライフルのエアガンだった。
ややチープなプラスチック製の電動ガンと呼ばれるタイプのエアガンのように見える。
いわゆるロシアの傑作銃、というかどんなにこき使っても乱雑に使っても壊れないアサルトライフルを模したもののようだ。
ふーむ。
紙にはエアガンと書いてあるが。
マガジンを外してみても確かにプラスチックの弾が入っている。
とりあえず撃ってみるか。
テラスの外縁部に的となる木材を置き、少し離れた位置からエアガンを構える。
そして引き金を引くと、バババババと実銃の音を再現したであろう作動音と共に、プラスチックの弾が発射された。
その弾は木材にへと当たり、跳ね返る。
特に威力もおかしなところがなく、弾に変な事が起こっているわけでもない。
んー?
そう、頭をかしげている間、トリガーを引きっぱなしにしていた。
出ども、出ども尽きない弾。
すでにテラスの縁に置いた木材の下に弾が山積みになっているのに、まだ弾が出続ける。
ええええ……。
まさかの無限弾倉。
いや実銃で出られるよりましなのか?
なんというか……、最強のエアガンを作ろうとでもしたのか?
後日。無限弾倉だけじゃなった。
兄が調子に乗ってというか、無駄に射程をとって試し撃ちをしたのだ。
発射された弾丸は重力に従って落ちることなく、銃口からまっすぐに進んでテラスの縁にあたったのだ。
なお狙ったのはその上の木材の模様。
発射されてからずっとまっすぐ進む、といえば優れた性能のように聞こえるが、そもそもエアガンな上、精度が低い代物だ。
普通に撃っても狙った場所に真っすぐ飛ばない代物なのだ。
重力の影響を受けないだけで、銃のブレは解消されるわけではない。
やっぱ最強のエアガンでも作ろうとして、選んだ銃が悪かった失敗作だよねこれ!?