突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
パーカー。もとは寒冷地での衣類で、フードをつけることによって体の熱を逃さないようにするものだった。
現在の日本に普及しているパーカーはスウェットシャツにフードを着けたものでアメリカではフーディと呼ばれているらしい。
もともとは労働者向けの商品だったが、そのデザインからファッションとして現在は流通している。
今回はそのパーカーが出てきた話だ。
なんの気無しにテレビを着けたら、
なんというか、現実を侵食してきたな……という実感が湧く。
その番組では彼らとの接触から、彼らからもたらされた技術やら、あと宇宙エレベーターに関してコメンテーターとかいう無責任な連中が好き勝手に言っていた。
が……ぶっちゃけキレがない。
コメントの鋭さというか、煽動力が全然足りていない。
やれ宇宙人だ、超常存在だ、と抜かすダメなやつもいれば、
それ人間相手だと差別発言でぶっ殺されるやつだぞ。
あとSFの読みすぎなやつもいて、幼年期の終りを引用して人類を次の段階に進化させる存在だと崇拝にも似た言動をしているやつもいる。
まあ、コメンテーターが適当なことを言うのは今に始まったことではないが、
漫画やアニメから出てきたと言われたほうがまだ現実味がある存在だからな。
きちんとした言説を発表できるのは実際に関わった学者ぐらいだ。
あれが
なにか隠そうとする場合だと、頭がいいやつは厄介だなぁ!
さて、番組は消して、と。
ガチャを回そう。
R・パーカー
出現したのはグレー一色のパーカーだった。
サイズはやや大きめ、フードはかなり大きめの代物。
そして、それは出現と同時に直立している。
そう、立っているのだ。
どういう原理かわからんが、布の強度を超えて直立している。
お、おお……?
私は恐る恐る近づく。
すると、パーカーはこちらに気がついたかのように、器用に二本の腕で這いずってこちらに向かってきたのだ。
うおおお!
上半身だけになったゾンビみたいにこっちに這い寄ってくるパーカー。
中身もないのにフードを首のように動かしている姿は完全にホラーである。
思わず影のボールをぶつける魔法で攻撃してしまった。
その一撃で昏倒したのか、動かなくなるパーカー。
いや、何なんだこのパーカー……。
明らかにパーカーの強度ではない。
そしてパーカーは普通動き回らない。
ついでにパーカーは私の魔法に耐えたりしない。
いやほんとなんだったんだ……。
後日。兄がパーカーを手懐け、着ていた。
パーカーを手懐けるとかよくわからない状況になっているがそうだとしか言いようがない。
兄によく懐いたパーカーを、兄が着ることで発揮できる筋力が倍ぐらいになるそうだ。
パーカーが覆っているところ限定で、だが。
パーカーとフリスビーで遊ぶ兄……。
シュールだ。
器用にフードの口で咥えているパーカーもだいぶおかしい。
いやもう、ほんとなんなの……。