突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
カタログ。それは様々な商品を掲載している小冊子のことである。
そのカタログが何をまとめて掲載しているかで名称が変わり、頭にその商品にちなむ名称が付けられることが多い。
オークションに出展されている商品をまとめてあるならオークションカタログ、通信販売の商品がまとめてあるなら通販カタログ、などだ。
掲載されている商品を見てもらわなければ物は売れないため、無料で配られることが多い。
今回はそのカタログが出てきた話だ。
空間拡張技術の切り出しに成功した。
かなりあっさり出来上がった。
もともとダンジョンコアの解析はずっと進めていたようで、その構成要素の読解は殆ど終わっていたのである。
それからダンジョンコアを機能ごとに分解した結果、空間拡張技術を取り出すことに成功したのだ。
でまあ……これがやっぱ開示できるようなものではなかったのだ。
ちょっと応用するだけで空間拡張を施した空間同士を接続することが可能。
人類の夢の一つ、ワープが超お手軽に出来てしまう。
ワープだけなら良いのだが、いや良くないが、もっとヤバいのはそれを簡単に維持出来るということだ。
ほとんどすべての輸送の概念を消滅させてしまう。
まだ列車も開示してないのにそんなもん開示したら……どうしようもない。
物事には順番というものがあるのだ。
普通に軍事転用されそうなのもイヤである。
かといって、機神に使わせるかというと、ダンジョンの機能でやれるから用途がないという始末。
あまりにもままならない。
面倒なので……もうどうにでもな~れ、と投げ出すことにする。
機神がいい感じにまとめて適当なタイミングで吐き出すだろう、きっと。
さて、私はガチャでも回すかな。
R・カタログ
出現したのは通信販売のカタログだった。
一見普通の服類などのを売っている通販のカタログなのだが……。
めくって機能表示を見ると耐熱とか耐雷とか書かれているのは普通じゃねえよなぁ!
なんで普通の衣類に防刃性やら防弾性やらを求めた記述が入っているのか。
逆に洗濯表示は一切ない。
全部洗濯機で丸洗い出来るみたいな記述がちょろっとだけ書いてあるだけだ。
載っているのが普通の服なだけに、異様な感じがする。
というか、冊子の中に夏服とか冬服の概念がない。
全部オールシーズンだ。
その割には長袖でズボンだし、ロングスカートもあるし、でどうなってるのか。
それも冬場に着るには生地が薄いように見える。
そして最後のページには注文表と、電話番号だ。
24桁もある電話番号はどこにつながるのかさっぱりわからん。
というかこんなに桁があると押し間違える。
また異世界の代物かなぁこれ……。
でも発行年数が2045年になってるんだよな……。
後日。兄が注文しやがった。
まーたやりやがったよこの野郎。
24桁もあるくっそ長い携帯番号をよどみなく入力して、そのままシャツとスラックスを注文しやがったのだ。
翌日、普通に配達で届いたその服はというと。
なんか着てると熱が平滑化されて心地よい温度に保たれているような気がする……とか兄が言い出す。
感想がふわっとしている。
まあ空調が効いている機神内ではどんな服でもそんな感想になるような気はするが。
なのでその後実験と称して氷室に突っ込んでいった。
氷室の中で平然としている兄を見て……。
なんだあの服……。