突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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R 耐火服

 耐火服。消防士などが火から身を守るために利用する服のことだ。

 その性質上、極めて分厚い生地が利用されている。

 不燃性の繊維を重ねて断熱することによって火の影響を防ごうとしているのだから分厚くなってしまうのは必然だ。

 それによって火から人を守っているのだから。

 

 今回はその耐火服が出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 

 機神のレベルが100万を突破した。

 あれから順調にレベルを増加させていたのだが、ついに100万突破したのかと感慨も……湧かない。

 そもそも機神が誕生しなければこんな厄介なダンジョンを抱えるハメにならなかったのではないか……と思ってすらいる。

 

 まあレベルが上がることによって出来ることが増えるのは良いことだ。

 レベルの向上で配下としての別ダンジョンを作成出来るようになったし、分体として単独飛行して世界中を飛び回るダンジョンとかいうもう何言ってるのかわからない代物まで作れるようになった。

 

 で。

 レベル100万に到達して何が出来るようになったかというと。

 浮遊大陸の作成だ。

 

 特定高度に浮かび続ける巨大な島であり、ダンジョンであるがゆえに外界から環境を隔離可能な独立領域だ。

 うーん神の御業。

 ぶっちゃけ世界樹の枝と比べると……空間拡張されてないだけで独立した世界を作れるのと対して変わらん。

 しかも空間拡張に関してはそもそもダンジョンなので標準装備だ。

 

 枝じゃん……。

 実質独立した世界樹の枝じゃん……。

 

 兄は試しに、と宇宙空間に浮遊大陸を作成しやがった。

 霧星側の静止衛星軌道ステーションだった枝の脇に浮かび上がったその島。

 内部は完全に独立し、その中ですべてが循環しているため、なんならすぐにでも人が住めそうな環境になっているといえる。

 

 なにか兄がニヤニヤしている。

 絶対ろくでもないこと考えてる……!

 

 まあいいか。

 ガチャ回そ。

 

 R・耐火服

 

 出現したのはオレンジの服だった。

 あの消防士が着ている火の中に入っていっても負傷しないあの服だ。

 いや、限界はあるし、服だけでは当然酸欠は防げないからそこまで高性能というわけではないが。

 

 で……なんかハンガーに掛けられているのか、ストックと共に直立している耐火服だ。

 パッと見た感じではなにか変わっているという気はしない。

 

 とりあえず着てみるか?

 いや、見るからに重そうだから着るの嫌だな……。

 仕方ない。

 私はサメ妖精のシャチくんを呼んで、着せることにした。

 

 サメ機巧天使(シャークマシンエンジェル)パワードスーツの上から耐火服を着た結果はというと……ものすごいズングリムックリになったな……と言った感じだ。

 もともとガタイがいいアレを着込んだシャチくんの上から、分厚くてごつい耐火服を着ているのだから当然ではある。

 

 しかし着てすぐわかるような効果はなし。

 もしかして耐火能力が上がっているとか?

 

 そんな気がしてきた。

 だとしたら……どうやって試せば良いんだ?

 私は元の耐火服の耐熱性能とか知らないから比較しようもない。

 

 ええい、兄にやらせよう。

 

 

 

 

 

 後日。兄は機神の吐く炎に耐火服を着せたサメ機巧天使(シャークマシンエンジェル)を晒した。

 そう、機神はドラゴンでもあるから口から炎を吐けるのだ。

 ……初めて聞いた機能である。

 いや機神が戦闘するような状況って超危険なので知る機会が存在しなかったことは幸運な……多分幸運のはずだ。

 

 だが、機神のレベルは100万。

 当然吐く炎にもそのレベルによる補正が乗せられる。

 実験用に置いておいた耐火レンガやヒヒイロカネが一瞬で溶解するほどの高熱を口から吹き付ける。

 しかも機神の制御能力によるものか、その熱量は範囲内に完全に閉じ込められている。

 

 バカじゃないの!?

 耐火性能をテストするようには言ったけど、なんで真っ先にその超高火力なの!?

 もっと!

 段階を! 

 踏めよ!

 

 なお、耐火服はその超火力に耐えきった。

 中のサメ機巧天使(シャークマシンエンジェル)も無事だった。

 ……酸素はなくなったので呼吸するような生物だったら即死だったらしいが。

 

 いや……性能ヤバいな!?

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