突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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R 鑑定石

 鑑定石。WEBの小説などで割とよく出てくる、触った人の能力や犯罪歴などを表示する石のことである。

 その細かい機能は作品によりけりだが、共通しているのは触れた人間の能力の一部ないし全部を開示するということだ。

 それにより、多くの場合主人公の力を誇示することとなる。

 万一ダメだったとしても、そこから生まれる印象を覆す事によってやはり力を誇示することになるのだ。

 

 今回はその鑑定石が出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 機械じかけの星の調査中、その深部で邪神の霧を発見した。

 機械じかけの星はその名の通り……星自体が機械化しており、なぜか変形機構まで有している。

 そのため、星の中央にまで探索を進めることが可能なのだが……。

 

 まさかその深部で邪神の放つ霧を発見することになるとは。

 霧星の北極部分を埋め尽くすあの紫色でとても健康に悪そうな霧である。

 通常の生き物なら踏み込むだけで変質し、怪物化するとかなんとか。

 

 でも探索しているのはサメ機巧天使(シャークマシンエンジェル)なので問答無用で踏み込む。

 霧が埋め尽くすフロアの先にあったのは……まさかの邪神の心臓。

 心臓だけが鼓動し周囲を侵食している。

 

 まあ兄はすぐさまぶった切れるサメ機巧天使(シャークマシンエンジェル)を派遣して、真っ二つにしたあと魔力炉に加工しやがったが。

 問題はなんでそれがそんなものが機械じかけの星にあったのかということだが……。

 情報を漁っても出てきそうにないのが厄介なところだ。

 

 はー、厄介なもの見つけたあとだとガチャ回すのマジで嫌だな。

 厄介なものしか出てこないもんアレ。

 関わりたくねー。

 

 R・鑑定石

 

 出現したのは球体の水晶だった。

 きれいに透き通っており、占い師が占いに使ってそうな代物である。

 傷一つなく、埃すらついていない。

 最も雑に机の上に置かれているが。

 

 で……なんだって?

 鑑定石?

 WEB小説なんかに出てくるやつか?

 素性なんかを調べるのに使われる物だったはずだ。

 

 で、使い方は……触れば良いのか?

 小説などではそれで使えていたはず。

 それで、ものすごいステータスが判明して周りに驚かれる、という。

 まあ今の私の周りには人なんていないが。

 

 というわけで、とりあえず触れて試してみることにした。

 そっと手を乗せる。

 

 その瞬間、水晶から閃光弾のような光が溢れ出した。

 うおあぁあああぁあぁぁ!

 目が!

 目がぁ!

 

 あまりに強い光だったため、目に激痛が走る。

 視界も定まらない。

 白く飛んでしまっていて、目の前にあるものがなにかわからない状態だ。

 

 なんでだ、なんでこんな……強烈な光が。

 霞む目を押さえながら、考える。

 なにが、それを……。

 

 うすらと戻ってきた視力で、水晶を見る。

 そこには文字表記などが浮かんでいるのではなく、中に未だ強い光を浮かべていた。

 

 もしかしてこれ、は……。

 魔力測定するタイプ……!

 

 

 

 

 

 後日。兄が触ったらなんか白くて小さい光が一つ浮かんでいるだけだった。

 散々、兄は魔法周りに才能がないと思っていたがまさかそんなに弱いとは。

 

 あの鑑定石は触った人間の魔力を、光の粒の大きさと色と数で表すタイプの石だった。

 数と色の違いは未だ詳しく分かっていない……というか調べ方がないのでどうしようもないのだが、大きさだけは分かっている。

 その色に対応する魔力の強さだ。

 

 つまり光の強さがそのままその触れた人間の魔力の強さとなる。

 才能の卵で増幅されまくった私の魔法の才能がそのまま、超巨大な光となって私の目を焼いたのだ。

 

 うぐ、おおおお……。

 目薬がないとまだ痛むんだぞこのやろう……。

 だから機神に触れさせて試そうとするのやめろ兄ィ!

 どうせ閃光弾になるだけだから!

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