突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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R 長ネギ

 長ネギ。ヒガンバナ科に属する食用の植物であり野菜だ。

 主に薬味として食品に添えられるのが一般的である。

 高い栄養価から、焼いたネギを食べることによって風邪を治すなどの民間療法が存在している。

 殺菌作用を持つため効果的だといえよう。

 

 今回はその長ネギが出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 

 なんか知らないうちに機神にBGMが付けられていた。

 どういう原理で鳴らしているのかわからないが、機神の内部に入ると突然BGMが聞こえだすのだ。

 しかも、エリアをまたぐごとにシームレスに曲が切り替わる仕様。

 

 完全にバカみたいな代物だ。

 兄はゲームのダンジョンみたいにしたくてこの機能を作ってみたのだろうが、実際にいるとメチャクチャ気が散る。

 なにより状況にBGMが全然あっていないのだ。

 

 そもそも流れているBGMはなんだ?

 有名RPGを機神にアレンジさせたみたいな代物がほとんどである。

 そして機神は兄の趣味を反映させて、無駄に荘厳な曲を仕立て上げているのだ。

 機神の内装は実用性重視で、そんな荘厳な曲が似合うような場所ではない。

 

 結果、内部にいると非常にやかましいのだ。

 音量は小さいのだが……。

 

 とりあえず司令室にいた兄に飛び蹴りを仕掛けてやめさせた。

 センスが! なさすぎる!

 

 さて。

 ガチャを回そう。

 

 R・長ネギ

 

 出現したのは長ネギだった。

 青々とした先っぽと、はっきりとした白色のとても良さげな長ネギである。

 根もついているが泥はついていない。

 

 しかし……ネギか。

 食品が出た以上、食べることで効果を発揮しそうだが、ネギ。

 どう調理しても食品だけを際立たせるには焼くぐらいしか調理方法が思いつかない。

 焼いて良いものか?

 

 まだよく分かっていないのに火にかけるのはどうにも。

 これで食べるとやばいものとか普通にありえる。

 ものすごい勢いで髪の毛が生えたりとか。

 

 そう思って軽く手に握ってみる。

 不思議と吸い付いてくる握り心地。

 そしてネギなので軽い。

 

 思わず軽く振ってしまった。

 さっくりとテーブルを豆腐のごとく切断してみせる長ネギ。

 目をみはる私。

 

 いやいやいやいや。

 まさか長ネギがテーブルをぶった切るとか想像できるわけ無いじゃん。

 想像できたらただの狂人じゃん。

 

 そうはならんだろうが!!!

 

 

 

 

 

 後日。兄がネギから汁を絞って糸に塗りたくっていた。

 汁がついたものはネギであると扱われるようで……、振るった糸が容赦なく木材をぶった切るのを見せつけられている。

 

 いやいやいや。

 なんでネギが物体切断の力を持っているのか。

 未だに納得がいっていない。

 

 なんでだよ!

 兄もなんで適応して変な道具作ってるんだよ!

 ネギを内蔵した木剣ってなんだよ!

 加工ネギ槍ってなんだよ!

 

 あと切ったネギの根本からまた育てなおそうとしてやがる……!

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