突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
ソファー。インテリアの一つであり、リビングにて腰掛ける座椅子の一種だ。
性質上、ソファーの上に長時間座り続けるものであるためその品質や構造にはある程度こだわりたい。
高さやクッションの柔らかさなど、モノの相性は人によって異なるからだ。
合っていないものを使っていると体を痛める原因にもなりかねない。
またインテリアとして部屋の雰囲気に合うかどうかなどの違いもあってなかなか奥深い家具だと言えよう。
今回はそのソファーが出てきた話だ。
例のVRゲームに、七界統率機構のギルドができていた。
魔法研究のためのギルドで、VRゲームに実装されている魔法を解析してそれを現実に持ち出すことを目的としているようだ。
特にギルド名義で現実に持ち出して技術提供出来るのが大きいようで、組織内の技術のうち開放してしまって良い理論を援用しているようである。
それで実装されてない魔法を内部で使って無双しているフシがあるのはどういうことなのか。
厳密な組織だと思っていたのだが……。
末端が派手に遊んでいるだけなのか、それとも、といった感じだ。
こういうデータに記録されない情報は集められないのが機神の欠点だと言えよう。
……うーん、まあいいか!
別に運営に問題が生じているわけでもないし、ハッキング行為が行われているわけでもない。
痛い腹を探られているわけでもない。
ならどうでもいいか。
今日の分のガチャを消化してしまおう。
R・ミディアムレアなソファー
出現したのは、パチパチと火の音を立てているソファーだった。
表面がすでにこんがりと焼けていてギリギリ原型を保っているようには見えるが、触れると崩れてしまうのではないかと思わなくもない。
しかし、ミディアムレアて。
肉の焼き加減じゃないんだぞ。
ソファーを火で炙ってミディアムレアとか抜かしたら普通は思いっきりぶん殴られる。
しかも火の気が消えていない。
表面の焼色がついて独特の色味になったクッションの中からはまだ火の音がしているわけで……手を近づけるとカイロほどの熱気すら感じる。
……これ、座ったら危ないのでは?
確かに元の機能を損なって役立たずになっている景品は珍しくないが、正規の手段で利用すると危険そうに見えるのは珍しい気がする。
そうでもないか。
危ないのも結構あったか。
まあ、それはおいておいて。
やっぱ燃えてるよなぁ、このソファー。
どう考えても座れるものじゃないし……。
それに、運ぶにしても木製の肘掛けも熱を帯びていて熱そうだ。
どうしよう……。
後日。兄がステーキ肉を乗せたフライパンを、ソファーの上においた。
おいた瞬間に肉に火が通り、ミディアムレアに熱されたステーキにへと調理されたのだ。
……ええー。
つまりなんだ?
乗せたモノをミディアムレアに火通ししてしまうソファー?
つまり超絶に危険なトラップじゃん……。
座ったら即死じゃん……。