突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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R 製図台

 製図台。名の通り製図を行うために利用される机だ。

 アームに懸架された大型の定規やコンパスなどの筆記具、傾斜をつけられるようになっている盤面など独特の外見になっているのが特徴だろう。

 もちろん書く図によってその作りは変わってくるが、基本的に楽に図面を書くことが出来るように大型の天板と傾斜をつけられるようになっているのは共通だと思う。

 

 今回はその製図台が出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 機神からもたらされた技術の解析によって、マンマシンインターフェース……つまりフルダイブ型のVR装置の基礎技術の一つが研究レベルとはいえ実現された。

 朝のニュースでそんなことが紹介されていたのだ。

 

 なんでも、頭につけた電極を拾って、外付けされた義肢の感覚を送受信し自由に動かせるようになったとかなんとか。

 ただ被験者は三本目の腕がある感覚に全く慣れない、と発言している。

 

 また仮想空間の体を動かすみたいなプログラムも並行して実験しているようだ。

 そちらは違和感との戦いのようで、皮膚感覚のズレがひどいと発言されていた。

 

 技術開発は……遠いな……。

 VRのゲーム機が出るのはいつになることやら。

 VRヘッドセットを複製解析して渡してもこの進捗だもんなぁ!

 

 さあて。

 今日の分のガチャを回そう。

 

 R・製図台

 

 出現したのは傾いた机だった。

 天板が大きく傾き、その上に用紙を挟み込んで止めるのに使われる巨大な金具のようなものとそれに接続された定規のようなもの。

 そしてA3程度の大きさの紙が載せられていた。

 

 つまり……製図台である。

 載せられている紙にはなにか、機械のようなものの図が書き込まれていて、それは時間とともに少しずつ内容が変化しているように見える。

 というか、人の手によって修正されているような動作で、製図の記述が変化していっているのだ。

 

 線に消しゴムをかけて消すように、ペンで線を引くように、数値を書き込んではそれを修正するように。

 実際に人の手を加えてその作業が行われているわけでもないのに、書かれた製図は変化し続けている。

 

 えっと……。

 自動製図台とでも言いたいのだろうか。

 少しずつ書かれている図面が改良されているような気もするが、手書きであるがためにその速度は遅々として進まない。

 まあ、製図は時間がかかる作業ではある。

 

 ……なんだこれ。

 まともな製図ならば人の手でやったほうが早そうだし。

 まともじゃない製図ならそれ用に別の装置なりなんなりを用意したほうが良さそうだし。

 物がでかいだけに、かなり邪魔にしかならない気がする。

 

 こういう反応に困るやつが一番困るんだよ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日。兄は機神が作り出した超高性能なAIの設計図を製図台にセットした。

 それは機神でもってしても改良が不可能なほどに高性能化され、おおよそ人類文明では到達不可能なほどの代物……と兄は言っていた。

 それを製図台にセットしたのだ。

 

 そして製図台はというと……それを少しずつ、改良し始めたのだった。

 もはや設計図上だけで演算を行えるほどの超AIを、である。

 

 翌日には設計図が周囲を認識して、魔法による文字表示を行えるように。

 翌々日にはその文字表示を介して意思疎通が可能なほどに。

 

 どんな図面でも改良出来るからって……新しい化け物を作るのやめてもらっていいです!?

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