突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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SR タブレットPC

 タブレットPC。一言でいうとスマートフォンのでかい版である。

 内部のOSがスマホと同一のものが主流なのも相まって、大きなスマートフォンという扱いは間違いではない。

 だが、画面の大幅な拡大がもたらすものは単なるスマホの延長のそれではない。

 視野の拡大はスマホでは不可能な作業をも可能にし、物によってはワークマシンとしての運用すら可能になるのだ。

 

 今回はそのタブレットPCが出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 

 兄が金属化した山の一部を少しだけ切り出してきた。

 なにか特殊な素材じゃないかと期待しての行動らしいが、結果は空振りだった模様。

 

 一応、機神の畑で取れる金属サボテンと同種の生体金属だったのだが、それはつまり栽培できる程度のモノでしか無い。

 いや、こんなものが栽培できている時点でなにかおかしいのだが、すでにあるものを手に入れてもどうしようもないというところはある。

 

 一応こいつを粒子状にすると3Dプリンターから硬度や柔軟性まで調節して出力できる素材になるあたり、文明を100年押し進める代物ではあるが。

 けれどそこにあるからって誰でも使えるとは限らないし、あの山もどうなるかわからんなー。

 

 まあ、そんなことは置いておいて。

 今日の分のガチャを処理してしまおう。

 

 SR・タブレットPC

 

 出現したのはタブレットPCだった。

 銀色のボディをした、一般的な形状のものである。

 一般家庭でも普通に使われているであろうブランドのもの、のように見えなくもない。

 

 起動してみるとそこに表示されたのは、ファミレスのメニューだった。

 メインのOSでもなく、アプリの一覧でもなく、ファミレスのメニューが真っ先に立ち上がったのだ。

 

 メニューの内容を見るに一般的なファミレス……というか、多分知ってる店のモノとほぼ同じ作り。

 並んでいる商品もほぼ同じだろう。

 ポテトや唐揚げ、ハンバーグ、オムライス、ピザ、パスタ……節操がない。

 見たこともない料理まで並んでいるあたり、このモデルとなったファミレスは手広くやっていたのだろうか?

 あまり行かない店であるためかわからない。

 

 まあいい。

 メニューを見るに、注文をすればなにか効果を発揮するタイプの景品だろう。

 そう思って、ポテトを注文表に入れて注文した、その時だ。

 

「ご注文のポテトです~」

 

 そう言いながら。

 マネキンの人形が熱々のポテトを持った状態でテーブルのすぐ横に現れたのだ。

 無機質な顔がこちらを見もせず、ポテトをテーブルに置いて去っていく。

 視線から切れるとそのマネキンは消失したようだ。

 

 中途半端に人の動きを真似た、人間性に欠けた動作だった。

 人によっては生理的な嫌悪感も覚えるだろう。

 

 で、ポテト。

 一見普通のポテトに見えるが、ほとんど無から生成されたものだ。

 これ、食って大丈夫なものなのだろうか……。

 

 

 

 

 

 後日。兄が色々注文して食べることを繰り返し、ただただ便利に使えることだけが判明した。

 ……もちろんただ便利なだけではない。

 そう、きっちり代償が取られるのだ。

 料金を。

 

 一般的なラストオーダー時間になると突然マネキンが出現し、注文した料理の分の代金をきっちり徴収してくるのだ。

 またメニューから会計を押すことでも代金を処理できる。

 

 ……これは簡易ファミレスってこと?

 便利なのか……それとも。

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