突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
全身鎧。それは全身を金属などでできた装甲で覆う鎧のことだ。
このような鎧は関節の構造や装甲の加工などで技術が求められるため、高額になりがちだった。
中世ヨーロッパではその値段故に代々受け継いだ全身鎧などが存在していたそうだ。
鎧が一体として作られている故にそうなるため、分けて作られるのが普通ではあるが……。
今回はその一体成型された全身鎧が出てきた話だ。
霧星にて例の組織主導の戦争が発生。
もうめちゃくちゃだよ。
なんか大陸の帝国が半ば組織の傀儡だったらしく、組織の上層部がバグった結果反乱が発生。
しかもそれを好機と見た周辺諸国が一斉に切り取りにかかるという地獄絵図。
中世やらファンタジー世界やらではままある光景とはいえ、実際に起こるとドン引きするというかなんというか。
強権的な外交で相当恨みを買っていたが、組織が入り込んでいるのは諸外国も同じことで、それでなんとかバランスを取っていたようだが。
上が崩れると下はめちゃくちゃになるのは世の習いである。
これ絶対こっちでも吹き出すよなー!
対処考えさせておかないと……。
まあそれは機神に任せるとして。
今日のガチャを回そう。
R・全身鎧
出現したのはおおよそ3メートルほどの体躯がある全身鎧だった。
なにかの生き物の甲殻を加工して作られたもののようで、加工されようと生々しい生命力を感じる。
それに生物とは思えない白銀の色合いを持つ甲殻はそれがファンタジーに属する代物であることを物語っていた。
うお、でけえ……。
見上げて首が痛くなる。
さて、これをどうしたものか。
どのようなものか調べないといけないな、と考えていたところ。
突如、その全身鎧が私の前に屈み、臣下の礼と思しきポーズを取ったのだ。
デカすぎて頭が私の顔より下に降りてないが。
そしてそれは命令を待つかのように佇む。
ふーん、なるほどね……。
命令を聞く従者とかそういうやつ。
デカくて戦闘力がありそうな代物なのでそういう用途なのだろう。
……。
いらんわ!
有り余ってるんだよ戦力は!
何と戦うつもりで戦力拡充してるんだよ!
後日。この鎧は兄にも屈み込み、臣下の礼を取った。
いや、兄だけではない。
リチャードさんにも、サメ妖精のシャチくんにも、何なら。
こ、こいつ、判断がついていない。
生き物や、生き物のように見えるモノならなんでもかんでも見境なく主君と仰ぐポンコツだったのだ。
や、役に立たねえ。
それどころか危険ですらある。
もし人の目に触れれもすれば、こいつはすぐにでもそいつを主君として仰いで、暴れ出すだろう。
図体でかいし、制御も効かんってどうなんだよ!
凄まじくジャマ!