突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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R レールガン

 レールガン。それは電磁力によって砲弾を発射する兵器である。

 火薬に依存せず砲弾を発射できるため、軍艦などで利用することを考えて研究が進められていた兵器だったが、砲の威力も発電機の電力も要求水準に満たなかったことから研究が打ち切られたらしい。

 

 今回はそのレールガンが出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 あの組織の経理、やっべえ。

 世界中に根を張る巨大組織であるからには複雑怪奇な経理をしていることは想像に固くないものだが、実際のそれはもうひどいものだった。

 

 そこかしこにある横領の痕跡。

 実態のない不動産取引や異常なほど高額になっている医療費、なんなら薬物密輸の痕跡まで。

 国や企業に限らず、でかい組織には寄生虫がつきものだが、これは本当にひどい。

 

 裏の組織であるためにまともに監査が入らないせいで横領し放題というだいぶやばい状態だった。

 というか年間ごとの記録を見ていると、横領で過去に数十人粛清されているのに一向に減ってないのものすごいぞ。

 

 機神にチェックさせればさせるほどこういうの出てくるから恐ろしい……。

 人間の部品取りの記録とか丁寧につけてあったりするしさぁ!

 

 はー。潰したほうがいいんじゃないだろうかとも思うが、潰すと組織に混ざっている犯罪者予備軍が野に放たれるという。

 めっちゃこまる……。

 

 今日の分のガチャ回して頭を切り替えよう……。

 

 R・レールガン

 

 出現したのは火器だった。

 いや、大型のマシンガンにも似た銃器で、なんというかSFの戦艦のサブ兵装を雑に手持ちに改造したみたいな形状である。

 予想通りなら人間が扱う武器ではないだろう。

 

 で、レールガン。

 紙にはそう書いてある。

 そういう超技術の兵器が登場、で景品として扱われいてるのか、それともなにか余計なプラスアルファがあるのか。

 

 とりあえず見てみるか、と弾のチェックから始めようと動きそうな部品に触れてみると。

 脳裏に部品の正確な寸法が思い浮かんだ。

 そして、その部品がどのような機能を果たしているのかを。

 

 う、ううん!?

 そっと隙間から影の魔法を這わせると。

 

 内部の発電機の構造を理解する。

 水を分解と結合を繰り返し循環させることでエネルギーを発生させ、しかも90%以上の水を再利用可能な超エコロジー発電機。

 なんなら図面を引けるレベルで構造を理解してしまっている。

 

 えっ、なにこれは。

 リバースエンジニアリング特化レールガン!?

 分解して解析する用途の景品なの!?

 

 発電機だけでもこれである。

 なら基本的な武装部分も革新的な技術が使われていることだろう。

 ぱっと思いつくだけでも冷却システムは様々な分野で応用できる。

 

 なにがいやって、関連技術まで理解してしまった。

 私はもう発電機械の専門家になったといえる。

 多分大学卒業程度の。

 

 調べれば調べるほど、余計な知識が植え付けられる。

 リバースエンジニアリングするものに、それによって得られる知識を極めて正確に与える兵器。

 

 もちろんこんなものが外に出たら……めっちゃ面倒だ。

 兄も調べるだろうけども……。

 

 

 

 

 後日。兄はサメ機巧天使(シャークマシンエンジェル)にレールガンを解析させた。

 そしてそれらを共有させ……高速で技術書を執筆させたのだ。

 そう、レールガンを構成する、現代に存在しない技術の知識を。

 

 それを……どうするつもりなのか。

 国家との取引に使うとかなんとか。

 発電機を試しにつくるのもいいとかなんとか。

 

 また世界が荒れるんじゃー!?

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