突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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R ハーブ

 ハーブ。ミントやバジルといった、香りのある草の総称のことだ。

 料理の香り付けや薬、防虫などといった用途で使われる事が多い。

 また、大麻の代用品としてのハーブ、といったものまで存在する。

 

 今回は草が出てきた話だ。

 

 

 

 組織が崩壊した際に持ち出された物品の一つ、トランスαという薬を回収した。

 これは飲んだ人間を超人に作り変える薬である。

 どんな負傷を負っても肉体を修復し、かつ超常の能力を所有する超人にだ。

 

 それだけ強力な薬であるからには当然強烈な副作用がある。

 一つは変化に耐えられずの死亡。

 グズグズの肉のスープに変化して死ぬ。

 これが大体9割。

 

 一つは人間性の喪失。

 まともな人間的感性が失われて、大体において人間社会に害をなす存在と化す。

 しかも治療法もないという……。

 これが大体1割。

 

 そして、1%程度の確率で人間性を保ったまま超人化する。

 そのままその力で調子に乗って犯罪を犯して人間社会に害をなす存在と化す。

 

 こんな感じにろくでもない薬を回収した。

 しかも、薬なんでこれ量産可能なんだよね。

 レシピも一緒に流出して回収した。

 

 下手するとどこかで量産されてるかもしれないってこと!?

 対策考えないといけないやつでは。

 組織をバシバシこき使って対処しないと。

 

 まあそれは一旦置いておいて。

 今日の分のガチャを回そう。

 

 R・ハーブ

 

 出現したのは葉っぱだった。

 きれいな緑色……いや発色が良すぎる緑色の葉っぱである。

 そして匂いがすごい。

 ミントをすりつぶしたみたいな、濃厚でつんのめる匂いが、とくに触れても居ない葉っぱから漂っている。

 

 きっつ。

 匂いきっつ。

 

 しかもなんか……“色”を感じる。

 虹色のような、光っているような。

 明らかに嗅覚から、色を感じ取っている。

 

 やっべえ。

 幻覚症状か、共感覚か。

 そのどちらにしても、匂いだけでそれを喚起している。

 薬効が強すぎる。

 

 とりあえずしまって……。

 

 

 

 

 後日。兄がハーブを材料にしたうえ、増やした。

 なんか葉っぱを地植えしたらミントみたいな勢いで広がって増えてしまった。

 発色の良すぎる緑が目に痛い。

 

 それに当然薬効も兄は調べており、普通にすりつぶして飲ませるとアッパー系の覚醒剤になるらしい。

 さらにそこから成分を抽出して、他の薬と混ぜ合わせると……今度は、混ぜた薬の薬効を超強化する。

 劇的に効きすぎるようになるので、薬の量の方を減らさないと危険なレベルに効くようになるそうだ。

 

 トランスαに混ぜて量調整すると50%ぐらいの確率で人間性を保てる、と機神は算出している。

 残りの50%は人間性破壊するらしいが。

 どっちにしても危険人物が爆誕するってことじゃないか。

 

 つまりまた扱いに困る代物だってことだな?

 うかつに出せないものが……また増えた……。

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