突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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SSR 体力

 体力。人が活動するのに必要なエネルギーのことである。

 バイタリティともいう。人が長時間活動し続けるのに体力は必須であり、これが失われた人間はベッドの上で横になって動けなくなるだろう。

 

 今回はその体力がでてきた話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 星の砂だが、思ったよりも早く売れている。というのも、これを使うことで魔力を扱う才能があるかどうかを見抜ける、ということと、何らかの加工素材に使えないかという研究用として外部に持ち出せるためだ。

 

 前者は手の内側につつんで、魔力を流すだけで微弱な反応をするという点が利用されている。

 これを利用して、才能があるかどうかを判定しているのだ。

 特に説明なく手の内の中で魔力を流せるなら才能があると言っていい。ならばそういう人間には教育したほうがいい、となるわけだ。

 精度は微妙そうだが、それは研究が進めばどうにでもなるだろう。

 

 後者は、そのまんま、というか規制がかかってない魔法系素材だという点だ。

 機神からもたらされる技術・資源は人知を凌駕していて危険かもしれない、という点で出入りに規制がかかっている。だが、この星の砂はただのお土産という名目で売らされいるためそれをすり抜けるのだ。

 実際危険ではないしな。

 

 まあ、思ったよりも使い道があったようで良かった。

 技術が進まずに出したい代物が渋滞している状況だと、こういうふうに小さくても世界中に流せるものが増えると助かる。

 

 さて。今日の分のガチャを開けよう。

 

 SSR・体力

 

 出現したのは赤い球体だった。手のひらに乗る程度の大きさで、内部に光を閉じ込めている。

 その光は見ているだけで元気をもらえるような……いや、違う。明らかに体に活力がみなぎりつつある。というか持て余す勢いで増えていっているような気さえする。

 なにかしたいという気持ちがどんどん強くなっていく。

 

 面倒事を考えるたびにうっすら疲れる気持ちもまた同時に癒やされていく。精神的な重み自体は変わっていないのだが、心を支える力が強まっているのだ。

 頑張ればなんとかなるという気持ちになっていく。基本的に相手の動き次第でしかないからなんとかならないが、待つことに対する負担の重さは軽く感じる。

 

 ものすごい効果である。まるで躁鬱だ。こんな直接的に効くのもなかなか無いだろう。

 そうでもないか。劇的に効くのはわりとあるか。

 

 だが効果が強力なのは事実だ。この暴力的な活力、精神病を患っていても一瞬で癒やして元気にしてしまうだろう。

 バイタリティを上乗せしている感覚があるので、それがすり減るタイプならば効果はテキメンだ。

 

 そして、手を離してみてもその効果は続く。増加した体力も特にジリジリと減る感覚もないので、相当長期間にわたって効果を発揮し続けるか、永続的な効果なのだろう。

 

 今なら何でも出来そう。

 これが誰でも恩恵を受けられるとなるといろいろ社会が変わりそうだ。正直なところ危険である。

 

 まあいいか。

 兄が触っても兄はどうせそこまで有効活用しない。

 もともとバイタリティ余ってる人だしな。

 

 

 

 

 

 後日。兄が体力の玉を機神に組み込んだ結果、体力の玉の効果を機神の信仰者に振り分けることができるようになった。

 ちょっと想定外である。

 機神の意志一つで対象を振り分けられる分、玉のままとは違ってだいぶ制御が効くがそれでも効果範囲は大幅に広がってしまっている。

 基部の街の人間にも効果あるじゃん。

 

 まあいいか。制御が効くならどうにでもなる。そこは兄もわかっているだろう。

 でも直球の恩恵かぁ……。

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