突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
人は様々なガジェットを持ち歩くようになった。
特にあらゆる人が持ち歩くようになったガジェットがスマートフォンである。
スマートフォンカメラやインターネット、電話やメールと言った機能をひとまとめにし、誰もがどこでも使えるようになった。
その結果、スマートフォンを使うために充電することに人は縛られるようになった。
モバイルバッテリーといった別の電源を持ち歩く方法もなくもないが、それもまたデッドウエイトであり、事前に充電を行っておく手間も生じる。
今回は現代社会の柵の1つ、充電器が出た話だ。
早く無線電源供給開発されないかな。
兄はロボットを手に入れ生産できるようになったことによって、一度にまとめて大量のヒヒイロカネを量産するようになった。
サメの頭部が胴体から生えた3メートルのロボットが、金属を餅つきしているとしか言いようがない光景が実験室で広がっている。
どこから用意したのかわからない窯にヒヒイロカネを入れ、電気を流しながら銅の粉末をかけながら太い木の棒でこね回している。
しかしそれを行うのに使われている電源が単一乾電池なのはどういう。その程度の電力で加工できるのかそれ。
まあいいか。
こいつらをまともに考えるだけ損するだけだ。
今日のガチャから排出された景品はこれだ。
R・充電器
黒い箱にコンセント端子がついた、いわゆるスマートフォンなどに充電を行う充電器が出現した。
コンセント端子が箱の中央についており、電源タップに差し込めば左右のコンセント穴を塞ぐこと請け合い、といった形状だ。
また長い上にねじれているケーブルの先には、見たことがない端子がついている。
奇妙なほど薄く、細長い。
また、電極となる線が3本走っているのが見える。
……何だこの端子。
一見ライトニングケーブルにも見えるが、電極の数が合わず、それにライトニングケーブルにはない爪がはみ出している。
それにライトニングケーブルと比べて端子部分が長いのだ。
何だこの端子……。
ライトニングケーブルのように閉じた金属に電極が出ているタイプの端子ではある。
そうなのだが、全くわからない。そもそも電極が奇数の時点で何のための端子なのかいまいち理解しかねる。
流れるのは電気なのだから、行って帰ってくるために電極は2つ一組のはずなのだが……。
一度調べて見る必要があるか。
兄、電流計を持ってたかな……。
後日。兄がおもむろにサメもどきに充電していた。
私の部屋から延長コードを引っ張り、テラスでサメもどきの背中におもむろに端子をずっぷりと。
なにかガクガクと怪しい挙動をしているサメもどきの充電が完了すると、サメもどきの動きが少しだけ改善されていた。
いや、頼りない動作なのはあまり変わっていないのだが、転びそうになってもこけなくなったのだ。
そしてそのサメもどきをロボットのコックピットに据えることで、かなりまともに歩けるようになった。
え、なんでサメもどきを充電しようと思ったの?
なんで充電できてるの?