突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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SR 自動販売機 その2

 自動販売機のような、なにかを自動で同じように処理を行う装置には必ず必要な作業がある。

 それは規格化である。ある物を同じ大きさ、同じ重量、同じ形に揃えることで、単一の機構で扱えるようにすることを規格化という。

 一口に瓶や缶といっても、いろいろな形がある。

 なんなら漬物を入れている瓶や、缶詰の缶も、瓶や缶であるわけで、そういったものが自販機で扱えないのは、自販機が要求する規格の形に合致しないからなのだ。

 通常、規格を統一するということには並々ならぬ労力が必要である。

 様々な企業が思惑を超えて同じ形にしなければならないからだ。

 ここで引っかかっていろいろな商品が歴史から消えてきた。

 コーラも瓶で売られているところ、殆ど無いだろう?

 

 今回は、前回出た自販機から出てきた飲み物の話だ。

 コイツは自分で選んで買えるだけまだガチャ筐体よりマシだな。

 

 

 

 

 

 

 

 現在も移動できずテラス前を占拠している自動販売機だが、こいつは実は電源がない。

 自動販売機は一般的な100ボルトコンセントで動作するのだが、これにはその電源ケーブルがないのだ。

 いやまあ、電力がなくても動くぐらいはガチャの産物ならばよくあることではある。

 Nのカプセルから何時間燃やそうが燃え尽きないアルコールランプが出たこともあるからな。

 

 問題があるとすれば、この自動販売機の商品にもそのどこから来ているのかわからない、ということが適応されていることだ。

 自動販売機は一般的に1つの商品に付き20~30個程度しかはいっていないのだが、兄の好奇心による実験で1つの商品がすでに60近い数排出されている。

 缶入りのミルク(なんのミルクかは記載されていない)を大量に山積みにしている光景はどうかと思う。

 というか缶入りミルクって美味いのか? 瓶で売られているイメージが強すぎてぱっと思いつかない。

 

 売り切れがないのは助かるが、商品ラインナップがコンペ落ちか妄想の産物としか言いようがないものばかりなので、それがいいことか悩む。

 

 日本円で買えるものでも、まず視界にはいっていくるのがフルーツおでん缶だ。

 これが何故かラインナップの中央に鎮座していて、げんなりするところからこの自動販売機に向き合うことが始まる。

 なお味は不味い。

 出汁に浸かったイチゴとパインとマンゴーが絶妙に奇妙なエグみを生み出し、さらに出汁自体もフルーツの甘さに汚染されて吐き気をもよおす混沌と化している。

 どう考えても不味いに決まっているんだよな、フルーツおでん。

 

 逆にマシなのが、パン缶だ。

 これは普通に自動販売機で売っているパンの缶詰のラインナップ変更版に見える。

 というのも、入っているパンがアンパンとクリームパンとカレーパンなのだ。

 それを無理に詰めているため、消費期限が缶詰としてはありえない1ヶ月になっている。

 元のパン缶が37ヶ月持つことを考えるとだいぶ短い。

 味? スーパーで売ってる惣菜パン。

 

 そして、総当たりで調べていて一番の当たりだったのは、湧きスポット産の金貨で買えたリンゴジュースである。

 投入しているのは金貨だというのに、25枚ほど自動販売機に呑ませないと買えないのが難点だが、味はその金額に見合う素晴らしいものだ。

 爽やかな酸味は春の風のように抜け、透き通った甘さが幸せな気持ちにさせてくれる。

 ラベルに張られているリンゴの絵が黄金に輝いていることを除けば最高の飲み物だ。

 

 

 

 

 

 

 後日。どうも兄が生物に進化を促すポーションを発見したらしく、サメもどきが、サメの頭部を持つゴリラのような姿になっていた。

 しかし、どんくさいのは改善されていないため、装甲を打ち付けて盾役にするとかなんとか。

 

 兄よ、サメもどきがいくらでも量産できるモンスターでしか無いからって改造することに躊躇がなさすぎる。

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