突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
ホットサンドメーカーとは、お手軽にカリカリ熱々のホットサンドを作れる調理器具だ。
二枚の金属板で挟み焼くため、両面ともに均等に火を通せる。
また挟む際に圧力をかけるため、パンに様々な模様の焼き目を自由につけられることが特徴だ。
その関係で最近はアニメやアーティストのコラボのホットサンドメーカーが出ている。
今回はそのホットサンドメーカーが出た話だ。
合成で作られたモンスターが何を言っているのかと言いたくもなるが、どうも骨の人の記憶がそのまま残っているそうで。
鬼の血に意識が侵食され、大江山を拠点に京の街で大暴れしていたところ、偉い侍に討伐され、あの座敷牢に閉じ込められたそうだ。
元々、偉い人の息子だったのが怪異に襲われて鬼に変じたからか討伐しようにも政治的にどうのこうの、でめっちゃ揉めたらしい。
それで座敷牢、と。
ただその京、どうも日本じゃないっぽいんだよな。
話を聞いているとどうにも知識と食い違うところが多すぎるというか。
そもそも牛車は空を飛ぶものではない。
義綱さんのいた京では牛車は空を飛ぶ乗り物だったそうだ。
あと定期的に人を食う山門とか、どう聞いてもテレポート装置な羅生門とか、あと刀は光を鍛冶で鍛えて作るとかなんとか。
あと腕が四本ある前提の文明が作られてる。現状腕が二本で不便そうにしてるからね、義綱さん。
いや、絶対日本じゃねーな。
こんなボンクラな部屋から出られないのは若干可愛そうではあるが、本人は兄と一緒に楽しそうにしているからいいのか?
まあいいか。
ガチャ回そ。
R・ホットサンドメーカー
ドサッと、調理器具が出現した。キャンプに持っていきやすい、直火式のホットサンドメーカーだ。
一度に1つのホットサンドを焼けるタイプで、あとは蝶番から外してフライパンとしても使用できるみたいだ。
しかしホットサンドメーカーか。
たしか兄がキャンプに行く関係ですでに持っていたはずだ。
ホットケーキを焼いたり、ワッフルを焼いたり、なにかと使い倒している印象がある。
肉まんをカリカリに焼いたのは美味しかったな……。食いたくなってきた。
肉まんあったかな。
朝食のパンストックの中に肉まんがあったのでこれを、今回出現したホットサンドメーカーで焼くことにする。
焚き火で。
こうやって雑に焚き火できるのは実験室の良いところである。
それにこのホットサンドメーカーが灰でぶっ壊れても惜しくないし。
というかそれを見越してかすでに焚き火台と炭が用意してあるのだ。
るーるるー。
ホットサンドメーカーで肉まんを挟んで焼くこと5分。
いい感じに火が通ったと思われるので、ホットサンドメーカーを開いてみると。
肉まんには、ワイバーンの焼き目がついていた。
思わずホットサンドメーカーの板面を見るが、そこには網状の模様しかない。
ああ、これが今回の……。
思ったより普通だな。
そう思いながら肉まんをかじる。
おっふ。中身がワイバーンのミンチだこれ。
後日。兄がホットサンドメーカーガチャをしていた。
どうも焼くと中身がすり替わるようで、いろいろな食材を焼くことでなにがなにとすり替わるのか、それを試して回っている。
食材の種類が変わることはそんなに無いが、その一方で明後日の方向にぶっ飛んだ現実に存在しない食材が出現するので飽きは来ない、という。
そんなの食ってると腹壊しそうなんだけどな。
まあ兄だしなぁ……。