突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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R 永久機関

 永久機関。それは無限にエネルギーを生産し続ける機械であり、人類の果てなき夢だ。

 一度作り上げるだけで、永遠にエネルギーを生み出し続ける夢の機械。

 ありとあらゆるエネルギー問題を解決し、あらゆる資源問題を無に帰す事が可能な超技術である。

 だが、それが故に純粋な熱力学によってその存在は否定され、実在が不可能だと証明されている。

 

 今回はその永久機関が出てきた話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 発掘ダンジョンの6層が廃墟の都市であることは言ったと思うが、7層になると若干様相が変わってくる。

 広陵とした荒野と、そこに点在する村の残骸、といった風情だ。

 それまでと比べてもかなりの広さがあるが、幸い端から端まで視界が通る。

 

 半径でいうと5km前後といったところだ。

 そこから先は巨大な崖のような壁に阻まれているのが見え、おそらくはそこが広さの限界なのだろう。

 上層の遺跡部分や、6層の廃墟の都市と比べればかなり広いとはいえ、視界がひらけているためにどこを調べればいいのかわかりやすい。

 

 例えば6層から降りてきた階段がある場所は壁となっている崖に空いた裂け目なため、8層に降りる階段があるのは同様に裂け目にあるだろうと考えることもできる。

 実際は南東にあった遺跡の中だったそうだが。

 

 この階層は日差しが弱く、秋の涼しさというべき心地いい空気がある。

 ただここもダンジョンの中で、湧きスポット潰しが終わっていないのでちらほらスケルトンがうろついているのが見える。

 

 もっとも出てくると同時にサメ機人(シャークボーグ)にボコられているので不憫だ。

 

 6層の観光ついでに覗いたが割と面白い場所ではある。

 さて帰ってガチャでも回そう。

 

 R・永久機関

 

 ああ、出て来ないわけがないとは思っていたがついに出てきた。

 シンプルに現代科学に喧嘩を売る景品の筆頭、永久機関だ。

 その構造は複数の歯車を重ね組み合わせたような部品で、なんの外力もなしに回り続けている。

 巻かれたゼンマイも、モーターも見当たらないのに噛み合った歯車だけが回っているのだ。

 

 カタカタカタと回り続ける、というか歯車の動きの関係上、床と干渉してカタカタ揺れ続けている。

 というか、本当にどうやって動いているんだ。

 噛み合った歯車だけで構成されているために、どうやって歯車同士が固定されているのか全くわからない。

 それなのに回り続けている。

 

 そして、これは永久機関であるからにはどうにかしてエネルギーが取り出せるはずなのだが。

 全てのパーツが歯車で構成されている関係上、固定ができない。

 固定しなければ歯車からエネルギーを取り出せない。

 

 ええー……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日。兄が永久機関にピッタリと合う外装を作り上げた。

 一番大きい歯車が外側に露出するように、それ以外の歯車が接地しないように覆われた外装は割とよくできている。

 ヒヒイロカネとサメ機人(シャークボーグ)を組み合わせれば、3Dプリンター程度の精度の金属加工は簡単に行えるそうだ。

 

 まあここまでやって、ようやく取り出せたエネルギーだが。

 模型用モーターを回して豆電球が弱々しく点灯する程度だった。

 弱い……。

 圧倒的にパワーが弱い……。

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