突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
裁判所。国家の三権の1つ、司法を担う設備である。
国というものには法が敷かれていなければ、国としてまとまることが出来ない。
何がいけないことなのか、あるいは揉め事を仲裁するために存在する機関なのだ。
原始的な社会では必ず長となるものが行っていたことから分かるように、権力があって初めて可能な仕事である。
裁定を出すものよりも裁かれるものが強かったのならば、その裁定は守られないからだ。
現代の国家ではその権力は分解され、様々な機関の機能となっているのだ。
今回はその裁判所が出てきた話だ。
案の定というかなんというか、兄は空中機動に2日で飽きた。
まあ当然である。
体の筋肉のおかしなところを酷使し、筋肉痛になっているからな。
それだけでなく、あれで飛行するには両手が塞がる欠点がある。
基本的に両手を自由にしていないと落ち着かない兄がそれを許容できるはずがない。
だいたい機動力という意味では
最近の兄は
わざわざ飛行能力を得る必要がない。
そのことに気がついたと同時に、傘を解体して
さて、ガチャを回しておこう。
でかいものが増えるせいで実験室内も全然片付かない……。
R・裁判所
出現したのは東京地方裁判所……すなわち、ビルである。
ここに来て超がつくほどの大物が出現してしまった。
前に出たギルドを遥かに上回る巨大建築物に私は目を白黒する。
というか、まるっきり、その土地から写し取られたかのように裁判所がそのまま出現しているのだ。
ニュースなどでたまに見る看板などもそのまま一緒に出現しており、そこが東京地方裁判所だとはっきりと分かる。
思わずスマホで速報を調べる。
東京地方裁判所が消滅したとなると相当な騒ぎになってしまう。
……が、一向に検索に引っかからない。
30分も調べていれば1つぐらい引っかかるかと思っていたが、つい先程撮られた東京地方裁判所の写真まで出てきた。
えー……?
どこかから召喚されて出現しているわけではないのか。
しかしでかい建物である。
首都の行政施設は本当にでかいな。
とりあえず中を調べてみるか。
中に人がいたら困るからな……。
そう思って敷地内に足を踏み入れたその時だ。
ぴらっと私の前にA4サイズほどの紙が突然出現した。
それにはびっしりと文字が書き込まれている。
その内容といえば。
私の名前と、私の行ってきた罪状だった。
いや、取得物横領とか詐欺とか、偽証罪とか書かれてるんだけど。
あと住居不法侵入?
一つ一つ見ていけば心当たりがあるとはいえ、過剰評価をされて書かれている。
取得物横領は小銭を拾っただけだし、詐欺と偽証罪はこれ、子供のときについた嘘じゃん。
それに住居不法侵入に至っては目の前の発掘ダンジョンのことである。
あとは銃器や刀剣類の違法な所持とか……。
まじかー。
こんなデカブツを召喚しておいて、やることがこんな……こんな……、みみっちい機能が……。
なんなんだよこれ!
なお、扉に鍵がかかっていて中には入れなかった。
後日。兄がもらった用紙には恐ろしい数の器物破損罪が載せられていた。
あ、スケルトンって法的には物品扱いなんだ……。