突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが?   作:内藤悠月

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R パスタマシン

 パスタマシン。簡単に言うと、簡単に麺を作成できる機械である。

 一般的なパスタマシンは、小麦粉をこねたものを平らに延ばすパーツと、その平らに伸ばした小麦粉を麺状にカットするパーツが組み合わさったものである。

 基本的に柔らかくて伸ばせるものなら何でも麺に出来るため、普通のパスタや麺を作るのに飽きた人物がよくおかしな物を材料に麺にしているのがインターネットで見られる光景だ。

 

 今回はパスタマシンが出た話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 兄が成分抽出器で遊んでいた。

 どうもこの成分抽出器、抜き取った成分を注入することも出来るようで、サメ機人(シャークボーグ)を材料におもちゃにしていたのだ。

 最も、抜き取った成分はシリンジの中で液体であり、思ったような形には注入できない模様。

 その関係で毎回違う形に要素が混ざり合う。

 

 試しにサメと機人に分離したサメ機人(シャークボーグ)にサメを注入し直したところ、サメの上にロボが生えた、サメケンタウロスとでも言うべき得体のしれない生き物に変貌したのだ。

 というか全体がロボなので生き物ではない。

 

 こうなるとめちゃくちゃに遊びだすのが兄である。

 ヒヒイロカネから“なにか”を抜き取り、他のヒヒイロカネに注入することで新しい金属を作り出したり(抜き取られたヒヒイロカネはスライム状になった)、野菜にサメの要素を注入してサメ頭が実る気持ち悪い植物を作り出したり。

 

 極めつけは、20層で倒したドラゴンから抜き取った成分をサメ機人(シャークボーグ)に注入したことである。

 もはやサメともドラゴンとも言えない、人型のキメラを作り出してご満悦といった表情を兄はしていた。

 兄のダンジョンが認識している名前はサメ竜機人(シャークドラゴロイド)に変化していた、がキメラ過ぎて人と言うにはいささか語弊がある。

 頭2つ付いてるし。

 

 さてガチャを回しておこう。

 正直あれで遊んでいる兄に関わるとろくなことにならなそうである。

 最終的に人間をやめる羽目になりそう。

 

 R・パスタマシン

 

 出現したのは電動パスタマシンだった。

 簡単に説明すれば、上にトレイがあり、そこに麺の材料を投入すれば自動で練り上げて、麺の形で押し出してくれるという装置だ。

 正面についた穴から圧力を掛けて押し出されるため、麺の味は機材によって微妙に異なってくる。

 

 一人暮らしするならこれは必須! と兄の友人に勧められたこともあるが、実際いるかこれ?

 そんなものを買うより炊飯器のほうがずっと重要だと思うのだが……。

 

 まあとりあえず小麦粉と水と塩を適当に混ぜてパスタマシンに投入して、と。

 ホントはもっとしっかりと手順を踏んで混ぜておいたほうがだまにならなくて美味しいらしいが、今回は機能の実験。

 そこまでの手間を払う必要はない。

 というかそういうのを一括でやってくれるのが電動パスタマシンのはずだ。

 

 電源を入れると、突然ガガガガガガッ! と大きな音を立て出し、ガタガタと不安になる勢いで揺れ出す。

 大丈夫かこれ……? と思っていると、揺れがピークに達したのか突如跳ね上がり横倒しになった。

 その直後、麺が正面から射出された。

 そう、射出だ。

 

 ゴムで弾く程度の速度でしか無いが、麺が射出されテーブルに散らばる。

 出来上がった麺はというと。

 これは……!

 

 乾麺……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日。兄が小麦粉の代わりに肉まんを詰めていた。

 どうも、中に投入された物を麺状に練り上げて保存食にしてしまうのがこのパスタマシンの機能のようなのである。

 異常に乱暴な動作と、異常に早い製麺速度から繰り出される保存食の味は、ぶっちゃけ微妙だと言わざるを得ない。

 というか練りが甘くてムラが凄いのだ。

 

 なので兄は練らなくても美味しいものを試そうとしているのだが……。

 そこで肉まん詰めちゃうあたり、多分考えなしである。

 どうかしている。

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