突然部屋にガチャポンマシンが出現して、しかもめちゃくちゃ邪魔なんだが? 作:内藤悠月
鉱石。一般的に溶岩が冷やされることで形作られたり、砂鉄が堆積したものが重量によって圧力をかけられて固まったりしたものである。
鉱石と呼ばれるものは主に金属を含んでおり、様々な化学的手法でその中に含まれる金属を取り出す。
文明において、金属の扱いは重要である。
どれだけ優れた金属を作り出せるかが古代での戦闘能力に直結していたのだ。
より優れた金属を得ることが出来ると文明は段階が上がると言ってもいい。
今回は金属が収穫できる種が出た話だ。
兄が船もどきを作り上げた。
結局のところ、
作れなかったため、もう
実際、やってみるとどんどん沈んでいく
重すぎて泳ぐという事ができないため、もう水底を直に歩かせたほうが早そうとかいうあまりに身も蓋もない結論にたどり着く。
元がサメなだけに耐水性及び耐圧性は十分。
歩いているうちに水底のデータも取れて一石二鳥と言わんばかりに集団を組み直していく兄。
結果、船もどきを作り上げ、それをドローン装備の
力技がすぎる。
さてガチャを回そう。
なんかこう、放置しているだけで毎月30万円ぐらい出力する装置とか出ないかな。
絶対出ないな。
R・鉱石の種
なんかもう名前からして様子がおかしい種が出てきた……!
もう見るからに金属光沢を放っている種だ。
鉄で作られたオブジェだって言われても疑わない程度にメタリックである。
オブジェじゃないとはっきりわかるのは、それが小さすぎるからである。
とうもろこしの粒ぐらいの大きさしか無い物をどうしてオブジェだと言えようか。
たくさんあれば他のものにも見えるだろうが、今回出たのは一粒だけだ。
さてどうしようか。
種である以上、植えるしか無いが。
他と混ざると……他……ろくでもない植物しか無い畑に植えると混ざって微妙だな。
よくわからないうちに兄が交配して変な植物を作りかねない。
とりあえずプランターにでも植えておくか。
後日。プランターから金属でできた木が生えていた。
植物とは思えないような強度を持つ枝から、水晶めいた葉が成っている。
光を浴びると喜んでいるのか、葉がキラキラと光るのだ。
不規則に変化する光の動きはいくらでも眺めていられそうだ。
なんか愛着が湧いてくるな……。
インテリアとしても相当綺麗である。
ただあるだけで優れた美術品のような美がある。
植物の生命力を、金属で形作られているからだろうか。
兄に見せたらすぐさま端の枝を剪定し、畑の木に接ぎ木をされた。
よりによって接ぎ木元がちからのたねの木で、しかもそれでメキメキと成長を始めるんだから困る。
いっそ異様な速度でおかしな形に成長している。
たった一日で植物の塊を作り上げたちからのたねなんか接ぎ木したらそりゃやばいことになって当然なんだよな。
とか思っていると、接ぎ木した日の夜には花を咲かせて実をつけていた。
あのたね、生命力が旺盛すぎないか……?