機動戦士ガンダムSEED 裏切りのコーディネーター 作:TNKエース
オーブ内乱
ロンド・ギナ=サハク
彼もまたクラウドの被害者の一人と言える。
本来の彼はキラ=ヤマトが作り上げたOSを使ったM1アストレイを使い、支配者による統治世界の構築をしようとしたのだが、因縁のあるロウ=ギュールと戦い、傭兵サーペントテールの叢雲凱によって命を絶たれる。
が、しかしバレンタイン・クーデターによって戦争が終結し、キラ=ヤマトはオーブに寄らず、一学生に戻ってしまってから帰ってきた。
故にナチュラル用のOSはエリカ=シモンズ達、オーブの科学者達が作り上げるしかなく、原作でのヤキン・ドゥーエ攻防日にやっとこさ作られた。
遅い?約三ヶ月でそんなに進展しなかったOSが更に更に半年弱で形になったのに?
まぁ、それもこれもロウ=ギュールのレッドフレーム用のOSのお陰なのだが、
その後のアークエンジェルとザラ隊の戦闘がなく、ゴールドフレームもブリッツの右腕が無く(その為M1の腕を移植)ミラージュコロイド技術がない為にギガフロートでの戦う事もしなかった(そもそも借りは模擬戦で半ば返した)。
そのおかげで今も尚生きていた。
そして妹?のミナも又、ギナと同じく支配者が統治する世界を試みており、戦力をアメノミハシラやサハク家の保有する秘密基地に集め、手始めに弱腰のアスハを叩き潰そうとしていた。
そして、現代表のホムラを撃った。
そして、次はウズミ、そしてカガリ。
既にセイランは此方に尻尾を振り、残りの五大氏族は風見鶏でサハク家……いや、自分達がオーブを手中に収めれば自ずと尻尾を振ってやって来るだろう。
「さて、ザフトの諸君。諸君等の実力を存分に発揮してもらうぞ」
「了解した」
ギナはザフト残党達に命令する。オーブ軍のアスハ派の将校を抹殺するために、
ザフト残党の中には地球へと降りたイザークとディアッカもいた。
さて、その頃一応は主役のクラウドは、
久々の休みを満喫していた。
何で何もしていないんだ?だって?
それは簡単、クラウドには何の関係もないからだ。
そもそも今の状況はオーブでホムラが殺されてから一時間も経っていないので知るよしもない。
「(さてと、プラントが理事国の統治下に戻ったから種死は無い。原作崩壊してるから、ロウ=ギュールもパワーローダーとか作ってないし、有るとしたら残党軍によるユニウス落とし……クルーゼ辺りがやりそうだな)」
クラウドはクルーゼが死んだ事を知らずに今後の事を考える。
「ああ、温泉に行きたい」
疲れからか肩を回し温泉に行って休みたいと呟く。
「それは、良いですね。
私もご同伴させてもらってもよろしいでしょうか?」
クラウドに話しかけてきたのは婚約者でもあるナタル=バジルールであった。
「ああ、そうだな。日本……の温泉で雪見酒とでも楽しむか?」
「良いですね」
クラウドの提案にナタルは穏やかな微笑みで返す。
まあ、彼女とて、プライベートぐらいは堅物軍人の顔はしないだろう。
しかし、翌日のニュースでクラウド達は忙しくなり、温泉に行くのは来年以降となった。
CE71年11月25日
ニュースにてオーブでクーデターが勃発し、MSがオーブを焼いた。
中にはデュエルとバスター。ザフトの機体も有り、連合は新代表ロンド・ギナ=サハクに抗議文を送ると、彼等は傭兵であるとの発表がなされた。
此れにより、地球連合はオーブをテロリスト幇助国家と認定……しようとしたのだが、連合は独裁制ではなく、各国家群の代表の合議によって決まる。
ザフトととの戦争では各国も己の利益の為にそう反論もなかったが、今回の一件は既にサハク家が根回ししていた為に論議が遅れに遅れてしまい、翌年になるまで決議は決まらなかった。
そして翌年、クラウド率いる第八艦隊は哨戒任務中だった。
何もしないのか?だって?
彼は連合の一准将であるクラウドが戦時中なら兎も角、平時で好き勝手に暴れるわけにもいかず、日々任務を全うするしかないのだ。
無論兵達を鍛え上げるのも忘れずに……
現在第八艦隊ではストライクや後期G、ストライクダガーやダガーL、少数だがバスターダガーやNダガー(非核)もある。
それにコスモグラスパーも多数有る。
此れは連合の艦隊の中でも平均よりかなり上だ。
因みに、一般的な艦隊編成は大体MSがダガーとダガーLで、コスモグラスパーとメビウスの混成部隊である。
まあ、この艦隊が実験部隊だからとも言えるが、
因みに言ってはないがこの艦隊に三馬鹿はいない。
代わりにスターゲイザーとΔアストレイに出てきたファントムペインのメンバーが乗っている。
内訳はこうだ。
スウェン・カル=バヤン【ストライク】
シャムス=コーサー【カラミティ】
ミューディ=ホルクロフト【レイダー】
エミリオ=ブロデリック【フォビドゥン】
ダナ=スナップ【NダガーN】
である。
因みにステラ達はこの世界では解放されて、里親の元で平穏に過ごしています。
クラウドは待つ。自分達に新たな指令が下される時を、
まぁ、自分達はオーブ本国に介入する事は無いだろうが………
修復作業中の街をイザーク=ジュールは歩いていた。
イザーク=ジュール。この世界ではアークエンジェルを追撃し、地上に降りたが、降りた当日にプラントが降伏したと言う情報が出回り、それが真実だと知ると茫然自失となった。
無理も無い。大切な母親が殺されたのだ。
それもナチュラルではなく同胞であるコーディネーターにだ。
挙げ句の果てには彼等は我々こそ真のコーディネーターと謳い。地球を忘れた宇宙人たるプラントのコーディネーターを青き正常なる世界の為に滅ぼさんと声明を上げた。
自分達が降り立ったジブラルタル基地も中にいた反乱分子と連合軍の手によって奪い取られ、良好だった親プラント国家はオーブを除き手の平を返して、ザフト残党軍を叩いた。
そして最後に残されたのがオーブのサハク家だった。
度重なる戦闘でボロボロだったデュエルやバスターも元々、モルゲンレーテで作っていた為、最初に乗っていた時と同様なスペックとなった。
ただし、アサルトシュラウドだけは流石に新造出来ずに、連合のフォルテストラを奪い取って使用している。
今の彼に残っているのは……復讐、母を殺した偽物のコーディネーター共も連合も全て殺してやる。
今の彼は、民間人や投降してきた兵士がいたとしても眉一つ動かさずに殺せるだろう。
そんな中、彼はとある孤児院に足を運んだ。
「初めまして、イザーク=ジュール」
そして彼は悪魔と契約してでも復讐をすると決めていた。
カガリ達の行方はまた今度で、